ヤマハ XSR700の特徴と買う・売る時のポイント


出典:https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/

XSR700は2015年のEICMAにて、ヤマハヨーロッパ「Faster sons project」の一環で、XSR900、MT-10とともに公開されました。ヨーロッパではXSR900とともに2016年に発売され、日本仕様は2017年11月に発売されました。MT-07と共通の基本構造を使いセッティングと外観を変更した派生モデルで、小型の丸目ヘッドライトをはじめ、クラシカルでネオレトロなデザインが特徴です。

欧州ではMT-07を超えるヒットを記録していて、国内でも公開時から待望する声が多数寄せられていました。国内では2016年に兄貴分にあたるXSR900が発売されて、高い評価を得ていました。

スタイリングが特徴の車種なので、パワーや走行性能よりも適度なスペックと低価格を求める需要が高いカテゴリーです。ただし、MT-07やXSR900に比べて価格設定は割高に感じます。XSRシリーズのスタイリングに惚れていて、軽くて扱いやすいバイクを求めている方におすすめです。


Youtubeより

MT-07との価格差がネック

先行発売したXSR900ABSのメーカー小売価格は1,042,200円で、ベース車両のMT-09ABS(1,004,400円)との差額は37,800円です。現行モデルにMTシリーズと比べた装備の差は少なく、MT-09には標準装備のクイックシフトがXSR900には付いていません。

XSR700ABSはメーカー小売価格899,640円で、MT-07ABS(777,600円)より121,980円高いです。2017年の発売当初はMT-07にABS無しモデルの設定があったため、エントリーグレードとの比較で14万円近い価格差がありました。XSR900に比べると約10.4万円安くなりますが、ベース車両との価格に大きな差があります。

MT-09はパワフルな3気筒エンジンにフロント倒立フォークを採用するなど、2018年にMT-10が登場する前はMTシリーズのフラッグシップに君臨していた車種です。MT-07は軽量で低価格、低燃費が魅力の直列2気筒エンジンを搭載し、発売当初は400cc並の価格設定で歴史的な大ヒットを記録しました。MT-07オーナーの多くは、MT-09や他の車種に比べた価格設定に魅力を感じて選んでいました。

XSR700はMT-07と基本構造は同じで、ベース車両に比べた付加価値(細部の質感)はXSR900とほぼ同じです。日本仕様の発売がXSR900から1年以上遅れた要因は、国内の排ガス規制に対応できなかったからです。つまり、XSR700が割高なのは排ガス規制に適合させるコスト面の問題が大きく、国内仕様の価格設定は割高感があります。

MTシリーズとの差額で見た時にXSR900に対して1〜2万円程度割高なら我慢できますが、8万円以上の差が付いているのを見ると購入を躊躇してしまいます。

ヤマハ XSR700のスペック

車種名 XSR700ABS
メーカー YAMAHA (ヤマハ)
排気量 688cc
販売時期 2017年11月
エンジン形式 水冷4ストローク直列2気筒/DOHC4バルブ
タイプ ネイキッド
シート高 835mm
軸距 1,405mm
燃料タンク容量 13L
燃費 国土交通省届出値 38.4km/L
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
燃料供給方式 インジェクション
フレーム形式 ダイヤモンド
車両重量 186kg
乗車定員 2名
最高出力 54kw(73PS) / 9,000rpm
最大トルク 68N・m (6.9kg・m) / 6,500rpm
新車価格 899,640円
中古車相場 70-80万円(2017年式)

ヤマハ XSR700の評価

近所の街乗り  ★★★★☆
通勤・通学   ★★★★☆
ツーリング   ★★★★☆
峠・サーキット ★★★☆☆
足着き性    ★★★☆☆
扱いやすさ   ★★★★☆
タンデム    ★★★☆☆
カスタム性   ★★★☆☆

兄貴分のXSR900に比べて9kg軽い軽量ボディが特徴です。通勤や街乗りなど市街地をアクティブに乗り回したい場合に最適です。高速走行時にはエンジンの伸びに物足りなさを感じますが、688ccエンジンなので400ccクラスよりもワンランク上のゆとりを感じられます。

XSR900に比べて、細長い燃料タンクが特徴で、分かる人なら遠目から見てもXSR900との区別がつきます。小型ヘッドライトなどスタイリングが特徴の車種で、スタイリッシュなデザインを好む人に適しています。エンジンの気筒数だけではなく外装の違いもあり、倒立フォークではなく正立フォークの方が「クラシックバイクらしくて良い」といった意見も聞かれます。

メーカー小売価格の高さがネックになっていますが、新車値引きが大きく定価で比べると価格差は少なくなっています。全国の新車在庫販売情報を見ると、XSR900よりも多くの在庫車両が登録されています。長期在庫が多いと捉えることもできますが、定価の高さは最初から分かっていたことなので、販売店は顧客からの需要やメーカー卸値の都合で積極的な仕入れを行っているのでしょう。

軽さとスタイリングでXSR900やMT-07と異なる魅力があるので、定価が割高な情報を見て敬遠するのではなく、興味を持ったら一度検討してみてください。

ヤマハ XSR700の新車値引き・カスタムに関して

新車購入時の目標値引きは10万円です。格安販売業者では20万円以上の値引きが出た事例があります。大幅値引きは競合店の有無など地域性も関係しています。展示車はもちろん注文販売でも値引きを期待できます。値引き交渉の余地が大きい車種なので、複数店舗で見積比較すると良いでしょう。

カスタムの需要は低く、ノーマルの比率が高い車種です。こだわりが強い人は上位モデルのXSR900を買う需要が高いです。カスタムバイクは、細長い燃料タンクに小型丸目ライトのデザインから、トラッカーやストリートカスタムの人気が高いです。

中古バイク・買取情報

人気・査定額 ★★★★☆
タマ数    ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆

発売して間もなく、中古は新古車が中心です。割安な中古が増えるには、あと2〜3年はかかるでしょう。評価の高い車種ですが、新車の値引き枠が広がっているので、売る時の買取相場も下落する可能性があります。売却はタマ数の少ない早めのタイミングが有利です。

カスタム比率の低い車種ですが、中古のカスタム済みバイクを求める需要はあるので、社外マフラーなど高価なアフターパーツはプラス査定を期待できます。

おわりに

XSR700が発売した当初は価格の高さがネックになりましたが、予想を超える販売台数を確保していて在庫車両も豊富です。MTシリーズをライトカスタムさせたようなスタイリングが特徴なので、車種のコンセプトはXSR700の方が合っているように感じます。割安感で見ると、MT-07には劣るのでスタイリングに惚れ込めるかがポイントです。

私だったら上位モデルのXSR900が欲しいと思いますが、軽量で取り回しの良い車体などXSR700 ならではの魅力も感じられます。今後も着実に人気を拡大させていく見込みで、ロングセラー車種になれるポテンシャルとデザイン性を持っています。

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