ヤマハ ビーノ(Vino)の特徴と買う・売る時のポイント
ビーノ(VINO)は初代モデルが1997年に発売されたヤマハの50cc原付スクーターです。スタンダートモデルのスクーターに比べてオシャレな外観が特徴で、2017年モデルまでは「ビーノ・デラックス」として販売していました。
2016年に、ホンダとヤマハが原付一種領域における業務提携をしたことをキッカケに、2018年5月のフルモデルチェンジで自社生産ではなくホンダ・ジョルノのOEMモデルとして販売するようになりました。エンジンやフレームなどの主要な走行機関はジョルノと共通ですが、ビーノは先代から引き継いだヤマハのオリジナル外装を装着しています。
先代のビーノは台湾生産でしたが、新型ビーノはホンダの熊本工場による国内生産に変わりました。もともと50ccの原付スクーターは、メーカーによって性能や乗り味に大きな違いはなかったので、ライバルメーカーのホンダと業務提携をしてコストカットした方針転換を高く評価できます。
出典:ヤマハ発動機株式会社
このページの目次です
ビーノ(Vino)の価格はジョルノより約5千円高い
2019年モデルのビーノとジョルノの価格をご覧ください。
ヤマハ ビーノ
・199,800円(全6色共通)
ホンダ ジョルノ
・STD 194,400円(4色)
・デラックス 199,800円(カラーリングにこだわった2色)
・くまもんバージョン 203,040円
ジョルノの最低価格と比較すれば5千円ほど割高ですが、ジョルノデラックスと全く同じ価格です。ビーノは全6色で、こだわりのカラーリングを採用しているので、決してジョルノより割高ではありません。また、2017年モデルのビーノは209,520円だったので、OEM化によって約1万円の値下げが行われています。
ビーノとジョルノの性能は全く同じなので、販売店とデザイン性で比較してください。エンジンをはじめ走行機関の構造とパーツが共通なので、ビーノとジョルノともに双方のディーラーで整備を受けることができます。
中古購入の場合は、近くの販売店のアフターサポートのことを気にせず、ビーノとジョルノの双方の中古バイク情報から気に入った中古を購入してください。
ヤマハ ビーノ(VINO)のスペック
車種名 | VINO (ビーノ) |
---|---|
メーカー | YAMAHA (ヤマハ) |
排気量 | 49cc |
販売時期 | 2018年5月25日 |
エンジン形式 | 水冷4ストローク単気筒/SOHC2バルブ |
タイプ | スクーター |
シート高 | 720mm |
軸距 | 1,180mm |
燃料タンク容量 | 12L |
燃費 | 80.0km/L |
トランスミッション形式 | 乾式, 遠心, シュー |
クラッチ形式 | Vベルト式無段変速/オートマチック |
燃料供給方式 | インジェクション |
フレーム形式 | アンダーボーン |
車両重量 | 81kg |
乗車定員 | 1名 |
最高出力 | 3.3kw(4.5PS) / 8,000rpm |
最大トルク | 4.1N・m (0.42kg・m) / 6,000rpm |
新車価格 | 199,800円 |
中古車相場 | 12-16万円(2018年式) |
ビーノ(4サイクル以降)相場情報・中古販売価格の推移
タマ数が豊富なので、カラーリングや予算など希望条件に合った中古を時間をかけて探してみてください。
5年落ちを目安に買取相場が若干下がります。型落ちモデルではビーノモルフェの人気が若干高まっています。
年式 | 中古車販売価格(万円) | 想定買取相場(万円) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
最安 | 最高 | 平均 | 最安 | 最高 | 平均 | |
2004 | 3.2 | 9.8 | 6.5 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2005 | 4.5 | 8.9 | 6.7 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2006 | 3.9 | 10.8 | 7.4 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2007 | 4.4 | 12.9 | 8.7 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2008 | 3.6 | 13.0 | 8.3 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2009 | 4.7 | 13.9 | 9.3 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2010 | 3.2 | 12.8 | 8.0 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2011 | 2.7 | 12.8 | 7.8 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2012 | 3.8 | 16.0 | 9.9 | 0.0 | 5.0 | 2.5 |
2013 | 5.2 | 16.4 | 10.8 | 1.0 | 5.0 | 3.0 |
2014 | 6.8 | 15.8 | 11.3 | 1.0 | 5.0 | 3.0 |
2015 | 8.0 | 18.1 | 13.1 | 2.0 | 8.0 | 5.0 |
2016 | 8.2 | 19.8 | 14.0 | 2.0 | 8.0 | 5.0 |
2017 | 10.8 | 19.8 | 15.3 | 3.0 | 8.0 | 5.5 |
2018 | 11.9 | 18.8 | 15.4 | 3.0 | 8.0 | 5.5 |
2019 | 14.2 | 15.8 | 15.0 | 3.0 | 8.0 | 5.5 |
*当社独自調査(2019年7月実施)による数値です。
ヤマハ ビーノ(VINO)の評価
近所の街乗り ★★★★★
通勤・通学 ★★★★☆
ツーリング ★☆☆☆☆
峠・サーキット ★☆☆☆☆
足着き性 ★★★★☆
扱いやすさ ★★★★★
タンデム ☆☆☆☆☆
カスタム性 ★★☆☆☆
ホンダのOEMモデルになりましたが、先代の自社生産だったビーノに比べて評価が変わる要素は少ないです。ヤマハはスクーターを得意にしているメーカーで、2ストエンジン時代はヤマハ製のエンジンはパワフルなことで人気を集めていましたが、4スト・インジェクション化されてからはメーカーによる性能差がなくなりました。ビーノシリーズらしいオシャレなデザインは健全ですし、豊富な実績を持つホンダの熊本工場生産なので信頼性に問題ありません。
唯一残念なのは、新型になってからアクセサリーや派生モデルが少なくなってしまったことです。オシャレな外観のビーノは、リアボックスを付けた時の見栄えが悪く、近所の買い物目的の主婦からは前カゴが付いたビーノ・モルフェの人気が高かったです。
現行モデルのビーノはリアバスケットしか荷物の積載量を増やすオプションがなく、前カゴを付けられる構造ではありません。このほか、好みの問題になりますが、メーターのデザインが先代と大きく変わってしまった点が残念です。強いこだわりを持っている人は未使用車や低走行車があるうちに先代の購入を検討してみてください。
原付スクーターは使い方やメンテナンスで寿命や故障リスクが大きく変わってきて、新車購入するメリットの大きいカテゴリーです。特別なこだわりがなければ、先代の新古車や高年式モデルの中古を狙うよりも、現行モデルのビーノを新車購入することをおすすめします。
ヤマハ ビーノ(VINO)の新車値引き・カスタムに関して
ディーラーでは値引き無しから4桁の端数カット程度です。販売店のキャンペーン時期などを見計らって購入すると特典が付いてくるケースがあります。格安販売業者では3〜5万円ほどの値引き販売をしています。先代より定価が1万円ほど安くなっている中での大幅値引きなので、以前よりもお得に購入できるようになりました。
ホンダのジョルノと値引き枠はほぼ共通です。ヤマハも従来は自社製造で高いシェアを獲得していたので、OEM先だけ不利になるような条件にはなっていません。
カスタムに関しては、純正オプションが中心で、ウインドシールドやナックルバイザーが人気です。リアキャリアの純正オプションがあるので、社外品のリアボックスを取り付けることもできます。当サイトのイチオシアイテムはサイドスタンド(5,832円)です。
ヤマハ ビーノ(Vino)の中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★☆☆
タマ数 ★★★★★
カスタム比率 ★☆☆☆☆
ここでは、先代までのビーノシリーズを含めた中古バイク情報を紹介しています。製造メーカーの変わる大規模なモデルチェンジを行いましたが、先代の評価が大きく下がることはありません。ただし現行モデルが1万円値引きした影響で先代も若干割安感が増しています。現行モデルと型落ちモデルの双方で、今後大きく買取相場が変動することはないでしょう。
実用性と耐久性を重視される車種なので高年式・低走行になるほど高く売れるチャンスが大きいです。また、ジョグなどのエントリーモデルに比べてオシャレな外観が特徴なので、外装の状態で査定時の評価が変わりやすいです。
いずれにしても購入してすぐに売ると、購入価格に対しての買取額が安くなりやすいカテゴリーなので、購入する際は売る時のことは考えずに長く乗り潰すつもりで購入することをおすすめします。
中古購入する際は年式や走行距離だけではなく、消耗品の状態もしっかり確認してください。
おわりに
ホンダのOEMモデルになってから1年以上経過しましたが、販売状況や値引き額に大きな動きは出ていないように感じます。購入者の多くは、ホンダのOEMになったことを気にしていないように感じます。
原付スクーターの購入時に、コスパを重視するならジョグやホンダのタクトを選ぶべきで、ビーノやジョルノは外観に付加価値を感じなければ購入するメリットはほとんどありません。
メーカーだけで選ぼうとする人もいますが、ビーノとジョルノの比較に関してはフラットな目線でデザインやカラーリングで選んでみてください。両メーカーを合わせれば、より幅広いカラーラインナップから選ぶことができます。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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