ヤマハ TZR250(R)の特徴と買う・売る時のポイント


出典:https://ja.wikipedia.org/

TZR250(R)はヤマハから販売していた2ストレーサーレプリカバイクです。1985年に初代モデルを発売し、TZ250の公道仕様モデルとして人気を集めました。RZ250Rの後継車種にあたりますが、フルカウルを纏った本格スポーツバイクに大幅な進化を遂げました。

発売当時のライバルはホンダ・NS250R、スズキ・RG250Γ、カワサキ・KR250などがあり、後に発売したホンダ・NSR250Rとともに、当時の2ストレプリカバイクブームを牽引しました。1988年に初代がマイナーチェンジをしてCDIをデジタル化しています。

現在もヤマハは「コーナリングのヤマハ」と評されていますが、その名称が付いたキッカケにもなった車種で、当時は「ヤマハハンドリング」として高い旋回性能を評価されていました。

1989年にマイナーチェンジが行われて、TZRの代名詞にもなった後方排気マフラーを装着します。初代モデルは2代目以降と区別するために、前方排気と呼ばれています。スタイリングの強化とフロントダブルディスク化を行い進化を遂げましたが、極太のデルタボックスフレームと積極的な前輪加重でコーナリング性能が落ちています。

中古市場では、初代のマイナーチェンジ後のモデルの方が高い評価を得ています。1990年のマイナーチェンジでキャブレターを小径化、フロント倒立フォークを採用し、さらにコーナリング性能と扱いやすさを高めています。

1991年のフルモデルチェンジで3代目に進化して車名を「TZR250R」に変更します。3代目より、並列2気筒エンジンからV型2気筒エンジンに変更され、市販レーサーTZ250 との同時開発をキャッチコピーにしたTZR250R SPを発売します。3代目TZR250Rはレーサーマシンとの共同開発は上辺だけのものではなく、実際に多数の部品と互換性があり、レーサーからの流用カスタムが人気を集めます。

1992年に標準グレードから乾式クラッチと前後調整式サスを装備したTZR250RSを発売し、1995年にはレプリカブームが終わり市場縮小を理由にTZR250SPRに統合されます。排ガス規制の影響で、他メーカーのライバル車種と同時期の1999年に生産終了します。

ヤマハ TZR250SPRのスペック

車種名 TZR250SPR
メーカー YAMAHA (ヤマハ)
排気量 249cc
販売時期 1985-1999年
エンジン形式 水冷2ストロークV型2気筒 / DOHC4バルブ
タイプ スポーツ
全幅 680mm
軸距 1340mm
燃料タンク容量 15L
燃費
トランスミッション形式 常時噛合式6段リターン
クラッチ形式 乾式多板
燃料供給方式 キャブレター
フレーム形式 プレスバックボーン
車両重量 151kg
乗車定員 2名
最高出力 29.4kW〈40PS〉/ 9,500rpm
最大トルク 35.3N・m(3.6kgf〉/ 7,000rpm
新車価格
中古車相場 60-80万円(1992式)

ヤマハ TZR250(R)の評価

近所の街乗り  ★★☆☆☆
通勤・通学   ★☆☆☆☆
ツーリング   ★★★☆☆
峠・サーキット ★★★★★
足着き性    ★★★★☆
扱いやすさ   ★★★☆☆
タンデム    ★★☆☆☆
カスタム性   ★★★★☆

年式ごとに特徴と評価が変わりますが、どの年式でもファンの多い車種です。レースでも実績は残していますが、総合力で見ればNSR250Rに劣ります。パーツの流通量もNSR250Rより少なく、年式ごとにパーツが異なる要素が高くメンテナンスは少し大変です。

最終モデルは重たくなったとはいえ、NSR250R(MC28)に比べても軽量で、最大トルクも大きくスペックは優れています。ただし、フルカスタムした際に引き出せるパワーのポテンシャルでは劣っています。ヤマハコーナリングによって、年式を問わず高いスポーツ性を誇り、峠をゆったりワインディングする程度でも扱いやすさを実感できます。

走りは良いのですが、2代目の3MAは長時間の走行に弱いなど、年式ごとの欠点を踏まえて購入検討してください。オーナーは強いこだわりを持っているので、多少のネガティブポイントは我慢できると割り切って乗っています。

年式ごとの特徴一覧

TZR250は2ストレプリカバイクブームの全盛期に販売されていた車種で、メーカーが力を入れて開発し、頻繁にモデルチェンジをしていました。
大規模なモデルチェンジも多く、年式ごとで特徴の違いが大きいです。TZRの特徴と変更点を時系列にまとめました。

■初代前期(1KT)

・1985年
RZ250Rの後継車種として発売。カラーリングはブラックと特別色のマルボロカラー。フロントブレーキはシングルディスク。同時期に販売していた、NS250R、RG250rをはじめ、初代NSR250R(MC16)と比べても同等以上の評価を得ています。特に同年代のライバル車種はパワーはあるけど曲がらないバイクが多く、TZR250は初代からヤマハハンドリングは健在です。

■初代後期(2XT)

・1988年
マイナーチェンジで外観に大きな変更はなく、中身が大幅パワーアップを遂げました。CDIをデジタル式に変更、前後タイヤのラジアル化、メッキシリンダーの採用、エンジンの大幅改良をしています。初代の魅力は軽量な車体で、2代目以降ではなく好んで初代を乗っている方も多数います。

マイナーチェンジ後は1XTの最終モデルとして高い評価を得て、エンジン、車体ともにプレミアム価格で流通しています。販売期間が1年弱と短く、当時はハイパワーエンジンで爆発的ヒットしたホンダ・NSR250(MC18)の影響で販売台数が少なかったです。

市場の評価が高いのに対してタマ数が少ないため、中古市場でのプレミアムが大きくなっています。

■2代目(3MA)

・1989年
1987年に一足早くモデルチェンジしたレーサーバイクのTZ250に続く形でフルモデルチェンジします。TZ250の後方排気化によって、TZRの後方排気を待ち望んでいた人も多く、TZR250の中でもっとも売れた車種です。3MAの型式から「サンマ」のニックネームを持っています。

後方排気のためにエンジン前方にキャブレター、後方に排気管を設置するレイアウトを採用しています。テールカウル後方にチャンバーの排気口を出すデザインで、ナックルガードを有した流線型のカウルにするなどスタイリングの評価が非常に高いです。

しかし、後方排気によって長時間運転するとタンクが熱せられて徐々にシート下が熱くなる弊害や、重量が増えて重心の高くて前荷重になったことでハンドリングに癖が出ています。
公道重視で扱いやすさを重視しているので、TZR250シリーズの中でもっともホイールベースが長くて中低速トルクを太くしています。

ライディングポジションは乗ってみると見た目以上にキツいので、快適性を求める人にはオススメできません。

・1990年
マイナーチェンジを行い、キャブレターを小径化。フロントフォークを倒立式に改良します。ライディングポジションは優しく改良されています。同年に3MAとしては限定1,000台のSPモデルを発売します。

TZR250SPは、前後サスペンションをフルアジャスタブルタイプ、乾式クラッチ、OWタイプのチェーン引き、大径キャブレーター&大型ラジエーター、専用スイングアームなどサーキット走行を見据えたモデルです。

■3代目(3XV)

・1991年
フルモデルチェンジによって車名をTZR250Rに変更します。TZ250と同様に、偶力バランサーを備えた90°Vツインエンジンを搭載して、先代の並列2気筒からエンジンを一刷します。

車体は新設計のデルタボックスフレームに湾曲ガルアームを採用しホイールベースを短くしました。旋回性の向上はもちろん、TZR250シリーズの強みでもあるスタイリングにもこだわっています。

チャンバーは左右非対称の左右2本出しに変更します。型式ごとに形状の異なるため、チャンバーはTZR250の型式を見る指標になります。併売されたSP仕様には、専用フレーム、専用シリンダー、クロスミッション、乾式クラッチ、シングルシートカバーを装備しています。

・1993年
新たに標準グレードから乾式クラッチと前後調整式サスペンションを採用したRSも追加して3グレードのラインナップになります。

・1993年
マイナーチェンジを行い、40馬力規制に合わせてキャブレーターやCDIを変更します。さらに、公式発表されていませんが、エンジン、シャーシなど細部を細かい変更を行い、サーキットユーザーを中心に高い評価を得ているモデルです。

・1994年
標準モデルを廃止して、RSとSPの2グレード体制に変更。3XVとしては唯一のシルバー塗装フレームを採用しています。

・1995年(3XVC)
全グレードをTZR250SPRに統合、型式は3XVCになります。3重の排気デバイス(トリプルY.P.V.S.)を導入し、中低回転域から高回転域まで強化されました。フレーム剛性を強化し、シリーズの中ではもっとも重量が重たいです。その後はモデルチェンジをせず、1999年に2スト規制によって生産終了になります。

中古バイク・買取情報

人気・査定額 ★★★★★
タマ数    ★★★☆☆
カスタム比率 ★★★☆☆

時代を牽引したNSR250Rと同等の評価を得ていますが、当時の新車販売台数では大きな差を付けられています。希少性が高いため、中古市場ではNSR250Rと同等以上の価格で売られています。

評価が高くない1995年以降のモデルでも、ショップチューンのレストア車になれば200万円を超える値段が付くこともあります。初期型の1985年式でも40万円以上の販売価格で流通していて、年式ごとで評価は分かれるもののプレミアムのついていない年式はありません。

好みの年式や装備が付いている中古車両をピンポントで探すのは困難です。中古購入する人は時間をかけて納得のいく1台を見つけてください。サーキット需要の高い車種ですが、NSR250RやRGV250r(ガンマ)に比べてフルノーマル車も多く流通しています。

買取価格については、1988年式の初代後期、2代目、1994年以前の3代目SPが先にプレミアムがついて、その後1995年式以降の高年式にもプレミアムが付いた歴史を持ちます。すでに全年式で買取相場の上昇は一服しています。

今後さらに上昇する可能性があるのは、タマ数の少ない初代後期や3代目のSP仕様です。将来的に全体相場の下がる可能性は低いので、売却する時期を急ぐ必要はありません。新車販売が好調でヤマハファンが増えれば、歴史に残る名車のTZR250の注目度がさらに高まる可能性もあります。

おわりに

2ストの魅力は圧倒的なパワーです。TZR250も2ストらしいパワーは健在ですが、ライバルのNSR250Rに比べると劣ります。新車販売していた当時に売れ行きが悪かったのも、コーナリングよりパワーを重視する人が多かったからでしょう。

私もNSR250RかTZR250の2択であれば、NSR250Rに乗りたいです。しかし、スタイリングやコーナリングなどTZR250ならではの魅力もあり、機会があれば乗ってみたい車種です。

一時期は中古でNSRが高いことを理由にTZRを買う人もいましたが、現在は年式を問わず価格が高騰して、TZR250以外は考えられないという強い信念を持っている人でないと買えないバイクです。

タマ数の少なさも中古価格の高騰に繋がっています。年式ごとの特徴やライバル車種との違いを理解した上で強い魅力を感じたら購入を検討してみてください。ヤマハおよびTZR250シリーズに強い思いを持っている人が、大切に乗るべきバイクだと思っています。オーナーの方は中古価格がどれだけ高騰しても大切に乗り続けてもらいたいです。

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