ヤマハ ジョグ(JOG)の特徴と買う・売る時のポイント
ジョグ(JOG)は、初代が1983年に発売されたヤマハの50cc原付スクーターのエントリーモデルで、国産スクーターではもっとも長く販売されています。これまで9回ものフルモデルチェンジを行い、2018年4月25日に発売した現行モデルより、ホンダ・タクトのOEMモデルになりました。
ジョグならではの特徴はないですが、ホンダの熊本工場で生産された信頼性と全国のヤマハ店による販売網と充実のアフターサポートが魅力です。
出典:ヤマハ発動機株式会社
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より魅力的な価格設定になった
2018年のフルモデルチェンジによって、エントリーモデルが先代(2017年モデル)の171,720円から約4千円値下げされて167,400円になりました。4スト・インジェクション化と厳しい排ガス規制によって各メーカーの性能差が少なくなり、原付バイクの全体的な価格の値上げ傾向が続いている中で、4千円の値下げをしたことを高く評価できます。
また、ホンダのOEMモデルになったことで、ヤマハ車初のアイドリングストップ機能を追加して燃費性能を向上させています(ジョグデラックスのみ)。自社生産からOEMに切り替えたことでコストカットにつながり、ヤマハには持っていない技術を取り入れたことで、先代モデル以上に購入価値の高いスクーターへ進化したと評価できます。
ヤマハはスクーターに強いメーカーで、2スト末期の3KJ モデルのジョグはクラストップのスポーツ性能を評価されていましたが、時代の変化を考えると50ccクラスで自社生産にこだわる必要性は低く、メーカーとして有益な業務提携を結べていると評価できます。
モデルの比較
現行モデルのジョグはSTDグレードのジョグと上位モデルのジョグデラックスが用意されています。
ジョグデラックスに追加される装備は以下の通りです。
・アイドリングストップ
・ダブルステッチを採用した専用シートカバー
・立体エンブレム
通常モデルのジョグは167,400円、ジョグデラックスは180,360円です。
なお、通常モデルのジョグはシート高が705mm、ジョグデラックスは1.5cm高い720mmになっています。
ヤマハ ジョグ(JOG)のスペック
車種名 | JOG (ジョグ) |
---|---|
メーカー | YAMAHA (ヤマハ) |
排気量 | 49cc |
販売時期 | 2018年4月25日 |
エンジン形式 | 水冷4ストローク単気筒/SOHC2バルブ |
タイプ | スクーター |
シート高 | 705mm |
軸距 | 1,180mm |
燃料タンク容量 | 12L |
燃費 | 80.0km/L |
トランスミッション形式 | 乾式, 遠心, シュー |
クラッチ形式 | Vベルト式無段変速/オートマチック |
燃料供給方式 | インジェクション |
フレーム形式 | アンダーボーン |
車両重量 | 78kg |
乗車定員 | 1名 |
最高出力 | 3.3kw(4.5PS) / 8,000rpm |
最大トルク | 4.1N・m (0.42kg・m) / 6,000rpm |
新車価格 | 167,400円〜 |
中古車相場 | 7-13万円(2018年式) |
ジョグ(4サイクル以降)相場情報・中古販売価格の推移
年式と走行距離だけではなく、消耗品の状態をしっかり見極めましょう。販売店による利幅の違いも大きい車種なので、お得な中古をしっかり見極める必要性が高いです。
バイク業者の販売価格と買い取り価格には大きな差があります。高年式でも1~4万円程度の査定しか期待できませんが、複数社比較すれば数万円の条件アップが可能になります。
年式 | 中古車販売価格(万円) | 想定買取相場(万円) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
最安 | 最高 | 平均 | 最安 | 最高 | 平均 | |
2007 | 3.0 | 11.5 | 7.3 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2008 | 5.9 | 10.9 | 8.4 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2009 | 2.9 | 11.8 | 7.4 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2010 | 6.7 | 11.0 | 8.9 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2011 | 2.5 | 11.0 | 6.8 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2012 | 7.5 | 9.8 | 8.7 | 0.0 | 2.0 | 1.0 |
2013 | 3.8 | 16.0 | 9.9 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2014 | 7.8 | 11.9 | 9.9 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2015 | 4.7 | 15.7 | 10.2 | 0.0 | 3.0 | 1.5 |
2016 | 9.3 | 13.9 | 11.6 | 1.0 | 3.0 | 2.0 |
2017 | 6.7 | 15.8 | 11.3 | 1.0 | 3.0 | 2.0 |
2018 | 8.9 | 15.8 | 12.4 | 2.0 | 3.0 | 2.5 |
2019 | 11.9 | 13.8 | 12.9 | 2.0 | 4.0 | 3.0 |
*当社独自調査(2019年7月実施)による数値です。
ヤマハ ジョグ(JOG)の評価
近所の街乗り ★★★★★
通勤・通学 ★★★★★
ツーリング ★☆☆☆☆
峠・サーキット ★☆☆☆☆
足着き性 ★★★★★
扱いやすさ ★★★★★
タンデム ☆☆☆☆☆
カスタム性 ★★☆☆☆
OEM元のタクトとの違いは外装のみです。タクトのエントリーモデルは165,240円でジョグより約2,000円安いですが、乗り出し価格はほとんど変わりません。
ジョグは伝統あるスポーティーで鋭さのあるフロントカウルのデザインが特徴です。タクトと比較する場合はデザインの好みで選ぶとよいでしょう。
スタイリングにこだわりがない場合は、近隣の販売店などアフターサポート態勢や購入価格を安くできる方を選んでください。
性能的には先代と大きな違いはなく、デラックスに関してはアイドリングストップが追加されています。値下げしたことも考えれば先代よりも総合的な評価は上昇しています。
残念に感じたのは、ホンダのOEM化によってリアウイングなどを装備したスポーツモデルのジョグZRが生産終了になってしまった点です。
その他にネガティブに感じるポイントは一切ありません。興味を持った方には自信を持っておすすめできる無難な1台だと評価しています。
ヤマハ ジョグ(JOG)の新車値引き・カスタムに関して
ディーラーでの値引きは0から1万円程度。格安販売店では5万円前後の値引きが出る事例もあります。
販売店によって値引きの差が大きいので、安く買いたい方はGooーBikeなどの情報から格安在庫情報をチェックするか、複数店舗まわって見積比較するとよいでしょう。
値引き幅はスタンダート(STD)とデラックスで大きな違いはないですが、店頭在庫の値引き販売を行っている件数はSTDが圧倒的に多いです。
古い原付から代替する場合は無料引き取りや少額でもいいので値段を付けてもらうなど、下取バイクの価格交渉も重要になるでしょう。
カスタムに関しては、リアボックス、フロントバスケット、ナックルバイザーなどの実用性が高いオプションが人気です。
純正オプションにリアボックスの用意がない点を残念に感じます。キャリアベースは標準装備なので荷物の積載性を重視している方からは社外品のリアボックスが人気です。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★☆☆☆
タマ数 ★★★★★
カスタム比率 ★★☆☆☆
モデルチェンジ前後で中古バイクの評価が変わることはありません。
安い販売店なら新車の車両価格が12万円前後になるので、中古を買う場合は格安販売店の新車とも比較検討してください。
売る時の価格は状態を問わず0〜3万円程度にしかなりません。数年で売って購入代金を回収する考え方は持たずに、乗り潰すつもりで購入すると良いでしょう。
買取相場は安いながらも業者によっては処分量を請求されたり、ボロボロの不動車でも5千円程度の査定を付けるなど条件に差があります。
少しでも高く売りたい場合は、原付バイクの買取実績が豊富な業者を中心にしっかり比較検討してください。
また、売却する際は自賠責の解約・払い戻し手続きも忘れないようにしましょう。
おわりに
先代からホンダとヤマハに50ccスクーターで大きな差はなかったので、業務提携によるOEM供給を受けれるようになったのは良いことだと思います。
定価も安くなっていて値引き枠もしっかりあるのが評価ポイントです。
4ストスクーターは定期的なオイル交換が必要です。ジョグであればどこの整備業者でも対応してくれますが、強いこだわりがなければ整備をお願いしやすいお店で購入相談するのも一つの手です。
50ccスクーターは維持費が安いですし、最新モデルは最低限のメンテナンスだけしておけば故障リスクが低く、長い期間乗れます。
コンパクトで置き場所のスペースも取らないので、1台持っておくと便利なバイクです。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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