TRIUMPH Tiger 1200 (2018)の特徴と買う・売る時のポイント
トライアンフのアドベンチャーバイク「TIGER(タイガー)シリーズ」が、2018年モデルでリニューアルして、国内でも2018年3月20日に発売されました。
タイガー1200は、トライアンフのフラッグシップモデルになり、ライバルはBMWのR1200GS、ドゥカティのムルティストラーダ1200です。欧州メーカーが軒並み力を入れて作っている、大型アドベンチャーバイクの最新モデルだけあって、豪華装備と完成度の高いスペックになっています。
トライアンフのタイガーシリーズは、1937年発売のタイガー80から始まった歴史のあるバイクです。2001年発売のタイガー955から、オフロードとオンロードの両方に対応したデュアルバーパスバイクになり、現在はタイガー1200とタイガー800を販売しています。
2017年モデルまではタイガー・エクスプローラーとして販売していましたが、2018のモデルチェンジで名称を「タイガー1200」に改めました。新型タイガー1200では最大で11kgの軽量化、3気筒エンジンのアップデート、オールLEDの灯火類採用をはじめ、100以上のパーツを改良し大幅にパワーアップしています。
電子制御は最新技術を惜しみなく投入し、どんな場面でも快適かつイージーなライディングをサポートします。ライバルメーカーとの最大の違いはトライアンフの代名詞にもなっている3気筒エンジンの採用です。万能性の高い3気筒エンジンは中低速のトルクと高回転域の伸びの良さを併せ持っていて、デュアルバーパスバイクとの相性は良いです。
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タイガー1200の装備・グレード
全てのグレードでセミアクティブサスペンションを採用しています。XCAはライディングモードとシートヒーター、フットレストの差になります。価格差は10万円で装備以外にタイヤも違います。装備の差ではなくタイヤでグレードを選びましょう。2つのグレードともに電子制御技術はほぼ全てを詰め込んでいて豪華な装備です。
■タイガー1200 XRT
価格:2,653,400円
エントリーグレードに位置しますが、以下の装備を採用しています。なお、XRTはオンロードを重視したグレードです。
・Triumphシフトアシスト
・チタンおよびカーボンファイバー仕上げのArrowサイレンサー ※
・フルカラー5インチTFT角度調整式ディスプレイ計器 ※
・フルLEDライト ※
・アダプティブコーナリング ライト ※
・キーレスイグニッション ※
・5種類のライディングモード(ロード、レイン、オフロード、スポーツ、ライダープログラムマブル)
・グリップヒーター
・無段階、高さ&チルト調整機能付き電動調整式ツーリングスクリーン
・切替式ABS
・トラクションコントロール
・フロント、リアフルアジャスタブルWP製サスペンション
・最新式クルーズコントロール
・2段階高さ調整付きシート
・オンボードコンピューター
・12V&USB電源ソケット
・TRIUMPH セミアクティブ サスペンション(TSAS)
※2018年モデルより新採用された装備
■TIGER 1200 XCA
価格:2,731,500円
オフロードを重視したモデルでXRTと装備の違いは以下のとおりです。
・6種類のライディングモード(オフロードプロ)
・ライダーと同乗者用シートヒーター
・アルミ削り出し加工のフットレスト
トライアンフ タイガー1200のスペック
車種名 | TIGER1200XRT |
---|---|
メーカー | TRIUMPH (トライアンフ) |
排気量 | 1,215cc |
発売時期 | 2018年3月20日 |
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列3気筒/DOHC12バルブ |
燃費 | EURO4規制:122g/km |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板油圧式、トルクアシスト |
燃料供給方式 | ライドバイワイヤ、燃料噴射(フューエルインジェクション) |
フレーム形式 | チューブラースチールトレリスフレーム |
車両重量 | 243kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 104kW(141PS)/9,350rpm |
最大トルク | 122Nm(12.4kgm)/7,600rpm |
新車価格 | 2,653,400円 |
中古車相場 | 120万円〜140万円(2013年式タイガーエクスプローラー) |
トライアンフ タイガー1200の評価
先代のタイガー・エクスプローラーは、1200ccアドベンチャークラスの中でもオンロードを重視したバイクでした。クラストップの139PS(先代のスペック)の3気筒エンジンは、パワフルで高速走行や峠のワインディングに定評がありました。
ライバルのR1200GSはオフロード性能も高いことで販売台数に大きな差を付けられていましたが、新型タイガー1200ではXRTで11kg(XCAは10kg)の軽量化を行い、オフロード性能もパワーアップさせています。さらにエンジンも改良を行い、最高出力は141PSで中低速トルクも高めています。
弱い所を徹底的に見直して、得意分野も進化させています。先代はローモデルを用意していたところを、新型では高さ調整付きシートにするなど、総合力が上がっているので幅広い方にオススメできます。
乗り比べないと明確なことは言えませんが、大型アドベンチャーのトップに君臨するBMWのR1200GSのオフロード性能に勝てるだけのパワーアップをできたかは難しいところです。各メディアの試乗インプレッションやオーナーレビューの情報を待ちましょう。
大幅改良をしていてもデザインコンセプトは先代から踏襲しているので、タイガー1200を選ぶ決め手は3気筒エンジンのフィーリングに魅力を感じるかです。加速性能はクラストップで、クラス唯一の電動スクリーンも付いているので快適で心地よい加速を楽しめます。
タイガー1200の試乗車を用意する販売店は少ないかもしれないですが、気になる人はトライアンフの3気筒バイクや、タイガー800シリーズを試乗してみることをオススメします。
装備的には2018年現在の技術で可能な装備をほぼコンプリートしています。2018年にフルモデルチェンジした新型車種だけあって、パッケージングは豪華で文句の付け所はありません。
トライアンフ タイガー1200の新車値引き・カスタムに関して
正規ディーラーの場合は、基本的に値引きはありません。交渉できるとしても用品値引きや小物のサービス程度でしょう。2018年モデルのカタログにも先代のタイガー・エクスプローラーが載っています。在庫無くなり次第カタログラインナップからもフェードアウトする可能性が高いので、型落ちモデルであれば在庫を条件に値引きを期待できます。
正規販売店の他にも、トライアンフの新車を扱っているお店はありますが、日本仕様を売っているのは正規ディーラーのみで、その他の業者は並行輸入車です。本国仕様でもスペックに大きな差はありません。購入する時は日本仕様と並行輸入のあることと、購入後のメンテナンスも面倒みてくれるか確認しておきましょう。
カスタムに関しては、エントリーグレードで前後WP製サスペンションやARROW製軽量マフラー、電動調整スクリーンが付いているので、スタイリングや走行性能を高めるためにイジる場所はないです。長距離ツーリング用にパニアケースなど、実用性を重視するオプションが人気です。
中古バイク・買取情報
新車でも販売台数の少ない車種のため、中古のタマは少なく全国で探しても数えられるほどしかありません。今後もタイガーエクスプローラー以前の型落ち中古バイクのタマは増えないでしょう。タマ数の少ないことに加えて、ライバルのR1200GSやムルティストラーダ1200より評価が低く、中古相場も低い水準で推移しています。
オススメは大幅パワーアップした現行モデルの新車ですが、安く買いたい人は中古の型落ちを狙うのもいいでしょう。Gooバイクやバイクブロスだけではなく、トライアンフの認定中古車情報も検索してみてください。
新型タイガー1200の中古・買取実績はありませんが、トライアンフ全般が国内でのリセールバリューは低いです。売る時の価格は気にせずに購入しましょう。年数の経過とともに一気に査定価格の落ちる傾向も強いです。売却を検討している方は早めの行動をオススメします。
おわりに
2018年モデルのタイガー1200はスペック、装備を見ると魅力を感じます。気になるのは中古市場での評価の低さです。これはタイガーシリーズに限ったことではなく、トライアンフの中古バイクが他の外車より低く評価されている影響です。タイガー1200は人気の高いアドベンチャーバイクなので、他の車種より値崩れを起こしにくいです。
他メーカーで見ても3気筒エンジンを採用する所が増えていて、2019年よりバイクレースのMOTO-2へのエンジン供給も決まっています。今後はトライアンフブランドの評価が国内で上がっていく可能性はあるので、現行モデルの将来的な査定相場は上昇する可能性もあります。
リセールバリューに不透明な要素のあるのは事実なので、代替サイクルの早い人にはオススメできませんが、長く乗るアドベンチャーバイクとして考えられれば満足できるバイクです。特にパワーとトルクはクラストップで、高速走行中心の乗り方をする方にオススメです。
新車にこだわりがなければ、認定中古車も含めて割安な中古車がないかもチェックしてみてください。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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