スズキ GSX-R600の特徴と買う・売る時のポイント
GSX-R600は、海外向けに2018年モデルの用意がある600ccの本格スーパースポーツです。
1992年にGSX-R750を海外輸出向けに排気量を小さくした派生モデルとして発売しました。1992年の発売当初は中途半端な排気量を理由に海外でも売れ行きが悪く、一度1993年で生産終了します。
その後は欧州で600ccのロードレース人気が高まったことを受けて1997年に復活させて現行モデルまで続くロングセラー車種になっています。2001年のフルモデルチェンジにてインジェクション化。2006年のフルモデルチェンジでは、エンジンと車体を新開発して最高出力は121馬力に達します。
当初はGSX-R750をベースに排気量を落とした派生モデルでしたが、600ccクラスのロードレースの人気が高まり、2006年モデルよりGSX-R600を軸に開発を行い、GSX-R750はGSX-R600の排気量を拡大した派生モデルになって、立場が逆転しました。
最後にモデルチェンジしたのは2011年モデルで9kgの軽量化とエンジン出力向上(125PS)をしています。GSX-R600とGSX-R750でそろそろ新型を出すのではないかと噂されています。モデルチェンジサイクルの遅くなった背景には、600cccクラスのレース需要が減少したことも関係しています。
ここでは、スズキ(SUZUKI)GSX-R600の特徴や買取相場を紹介します。
このページの目次です
GSX-R600の特徴まとめと買取相場
車種名 | GSX-R600 |
---|---|
メーカー | SUZUKI (スズキ) |
排気量 | 599cc |
販売時期 | 1992年- |
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ |
燃費 | – |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | アルミキャストツインスパーフレーム |
車両重量 | 187kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | NA(2011年モデルは125PS) |
最大トルク | – |
新車価格 | 1,425,600円(モトマップ価格) |
中古車相場 | 80〜90万円(2011年式) |
スズキ GSX-R600の評価
近所の街乗り ★★☆☆☆
通勤・通学 ★☆☆☆☆
ツーリング ★★★★☆
峠・サーキット ★★★★★
足着き性 ★★☆☆☆
扱いやすさ ★★☆☆☆
タンデム ★★☆☆☆
カスタム性 ★★★★☆
スーパースポーツのなかでも600ccクラスはもっともレース需要の高いカテゴリーです。ST600クラスのロードレース参戦を目的に購入される方が多いです。
現行モデルでは2種類のパワーモードを選択できるエンジンマップ機能はありますが、リッタークラスSSのような電子制御装備の導入は少なく、ABSすら装備していません。125馬力のパワーはリッタークラスに比べると非力に感じますが、エンジンは非常にパワフルで乗りこなすのはコツがいります。
600ccクラスの衰退した要因は、リッタークラススーパースポーツの軽量化と電子制御による乗りやすさの向上したことです。購入予算で興味を持つ方が多いですが、レースに出ないのであれば予算を上げてでも、GSX-R1000などのリッタークラスを買った方が電子制御技術の恩恵で快適に乗れます。
ST600クラスのレースレギュレーションは、エンジンの改造は禁止、サスペンションをはじめ、足回りの改造は認められていて、タイヤはブリヂストン指定タイヤのワンメイクです。
レース参戦を目的に600ccクラスの興味を持つ方も多いですが、ST600はかなりレベルが高く、初心者向けに600ccクラスの用意をされることはありません。腕に自信がなければ、慎重に検討した方が良いです。
現行モデルでも、パワーと重量の軽さではライバル車種をリードしているのでレース目的であればオススメです。
GSX-R1000(2018)とのスペック差
GSX-R1000との主要なスペックの違いをまとめました。
■スペック
・最高出力
GSX-R600:推定125PS
GSX-R1000:145kW〈197PS〉 / 13,200rpm
・重量
GSX-R600:187kg
GSX-R1000:203kg
■主要装備
・GSX-R600
ショーワ社製倒立テレスコピック式ビッグピストンフロントフォーク(BPF)
ラジアルマウントのブレンボ社製軽量モノブロック対向4ピストンキャリパー
2種類のエンジンマッピング
・GSX-R1000
スズキレーシングバリアブルバルブタイミング (SR-VVT)
スズキトップフィードインジェクター(S-TFI)
スズキデュアルステージインテーク (S-DSI)
全後輪ABS
IMU
3種類のパワーモードと発進時の出力調整をできるスズキドライブモードセレクター(S-DMS)
モーショントラックTCS(トラクションコントロールシステム)
ローRPMアシスト
スズキイージースタートシステム
ローンチコントロール
双方向クイックシフトシステム(2モード+OFF)
2017年にフルモデルチェンジを行い、MOTO-GPの技術をはじめ先進装備を惜しみなく搭載したGSX-R1000に対して、GSX-R600の基本構造は2011年のままです。走行性能の高さはもちろん、電子制御装備の違いで扱いやすさに大きな差があります。
16kgの重量差はありますが、乗り比べてみるとスペック以上にGSX-R1000は重たく感じません。サーキット走行はもちろん、街乗りやツーリングで使った場合でもGSX-R600は転倒リスクの高いです。GSX-R600は、早ければ2019年モデルにもフルモデルチェンジをする噂が出ています。
ライバル車種
GSX-R600のライバル車種と特徴をまとめました。
・ホンダ CBR600RR
最高出力:78PS(国内仕様)/フルパワー化 推定119馬力
重量:189kg
フルモデルチェンジ情報:2013年(2016年にレースベース車を除いて生産終了)
・ヤマハ YZF-R6
最高出力:180PS
重量:190kg
フルモデルチェンジ情報:2018年
・カワサキ ZX-6R
最高出力:129PS(636cc)
重量:194kg
フルモデルチェンジ情報:2013年
ST600のレースレギュレーションに適用しているCBR600RRとYZF-R6に比べると、GSX-R600はパワーと重量で優れています。2018年にフルモデルチェンジしたYZF-R6はパワーモード、トラクションコントロール、ABSなど電子制御装備を搭載して、リッタークラススーパースポーツの廉価版という位置づけになりました。
本気でレースをやりたい方にGSX-R600はオススメで、型は古くてもライバルと同等以上のパフォーマンスを期待できます。街乗りやツーリングでも使いながら、たまにサーキット走行を楽しみたいくらいなら、新型YZF-R6、ZX-6Rや中古のCBR600RRをオススメします。
スズキ GSX-R600の新車値引き・カスタムに関して
海外専用モデルで、国内では主にモトマップより輸入販売しています。モトマップでは2018年モデルの取り扱いがなく、一部で2017年モデルの在庫が新車で流通しているのみです。北米仕様の2018年モデルの販売はしていますが、国内で最新モデルの新車購入をするのはハードルの高い車種です。
2017年モデルと2018年モデルの違いはカラー変更のみです。新車購入希望であれば、2017年モデルでもいいので在庫を持っている業者を優先して探してみてください。輸入販売に値引きの概念はなく、モトマップの設定した価格での販売になります。
ST600のレースに出る予定がなければ、2018年モデルの輸入販売を行っているGSX-R750も検討してみてください。
スーパースポーツなので、マフラー、サスペンション、ブレーキなどのカスタムが人気です。レースに出る場合はエンジンの改造は禁止されています。レースレギュレーションを意識した改造を行いましょう。本格的にレースへ出る人から人気の車種なので、カスタムの需要は高いです。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★★★
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★★☆☆
スーパースポーツは全般的に中古市場で人気が高いです。GSX-R600用に専用設計された2006年以降のモデルは特に人気が高く、2005年以前になると若干割安感が出ています。フルモデルチェンジの噂がありますが、新型が出てもレース需要を考えれば現行モデルでも十分戦えます。
新型が出れば電子制御装備の充実する可能性がありますが、一部のベテランライダーで電子制御なしでエンジンのパワーをダイレクトに感じられるフィーリングを好む需要もあります。新型登場でも現行モデルの中古相場が一気に崩れることはないでしょう。
レースやサーキットで使われることの多い車種です。中古購入する際は状態の見極めをしっかり行いましょう。
人気は高くても、店頭販売をしてすぐに売れる車種ではありません。買取する時は全国展開している大手チェーンやオークション転売を得意にしている買取業者に相談するとよいでしょう。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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