スズキ GSX-R125ABSの特徴と買う・売る時のポイント
GSX-R125は2018年1月25日に発売した125ccフルサイズスポーツバイクです。2016年10月のインターモトショーで公開され、海外モデルは同年11月にGSX-R150が発売し、国内では2017年に姉妹モデルのGSX-S125が先に発売していました。
待望していたファンも多く、従来の125ccミッションバイクの常識を覆すハイパワーエンジンが最大の特徴です。
125ccスポーツバイクは2008年ころから、ヤマハのYZF-R125を筆頭に欧州で人気を集め、国内でも逆輸入車が流通しています。国内販売が遅れたのは、欧州よりも厳しい排ガス規制が影響していました。
GSX-R125は欧州仕様と同じ、15馬力のエンジンスペックのままで国内の排ガス規制に適合させ、リーズナブルな価格設定にしたことで大きな話題を集めました。
このページの目次です
スズキ GSX-R125ABSの特徴
車種名 | GSX-R125ABS |
---|---|
メーカー | SUZUKI (スズキ) |
排気量 | 124cc |
販売時期 | 2017年4月(ツアラー仕様は2017年3月発売) |
エンジン形式 | 水冷4ストローク単気筒/DOHC4バルブ |
タイプ | スポーツ |
シート高 | 785mm |
軸距 | 1300mm |
燃料タンク容量 | 11L |
燃費 | 国土交通省届出値48.2km |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
車両重量 | 133kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 11kW(15PS)/10,000rpm |
最大トルク | 11N・m(1.1kgf・m)/8,000rpm |
新車価格 | 354,240円 |
中古車相場 | 27〜30万円(2018年式) |
GSX-R125相場情報・中古販売価格の推移
当サイトでは、GSX-R125の相場情報を独自に調査、集計しています。
細かい情報をご覧になりたい方はこちらのデータをご参考ください。


GSX-R125の最高時速
ノーマルのGSX-R125を使い、月刊オートバイでお馴染むの梅本まどかさんが、富士スピードウェイ本コースで最高速チャンレンジをした動画があります。メーター読みでは最高速138kmを記録していますが、動画の様子から4速で80km、5速で100km以上まで無理なく引っ張れて、110kmまでスムーズに加速します。
125ccは高速道路を走れないので公道で最高速を出しきることはできませんが、ゆとりあるパワーによってワンランク上のバイクのように、幹線道路をストレスなく走れます。片側2車線の道路で追い越しするのも楽になります。
参考までに口コミベースでの最高速は、ホンダ・グロムが110km、カワサキ・Dトラッカー125は100kmほどです。水冷エンジンによって、最高出力、最大トルクが優れているので、中低速がスカスカになっているワケではなく、街中でも快適に走れます。
ツーリングと峠を重視したモデル
GSX-R125はカスタムをしてサーキットやレースを走っている人もいますが、ノーマル状態では直進での安定性を重視したパッケージングです。フロントフォークは正立式、リアタイヤのサイズは130/70-17で、GSX250のリアタイヤ(140/70-17)と横幅がワンサイズしか違いません。
最新技術を投入した高剛性フレームによって、優れたコーナリング性能を確保していますが、装備の組み合わせは姉妹車種のGSX-S125と共通でカウルとハンドルの違いのみです。通勤や街乗りで市街地でも扱いやすく、幹線道路を使った長距離ツーリング、峠のワインディングに強い公道を重視したバイクです。
コンセプトやパッケージングだけを見ると、バーハンドルで楽なポジションを取っているGSX-S125の方が快適で扱いやすいです。GSX-R125はスポーツバイクのスタイリングの惚れ込める人や、セパハンによる前傾姿勢でのクルージングや、峠でコーナーを軽めに攻めたワインディングをしたい人に向いています。
GSX-R125の装備
・エンジン:スズキ独自のSCEM(Suzuki Composite Electrochemical Material)メッキシリンダーを採用した水冷DOHC単気筒のハイパフォーマンスエンジン。
・インジェクション:6つのセンサーを搭載したデュアルスプレー式4穴フューエルインジェクションで高出力と燃費制御を両立。
・シャーシ:最適なねじり剛性と軽さ、コーナリング性能、足着き性を兼ね備えダイヤモンドフレーム。
・フロントフォーク:31mmテレスコピック式正立フロントフォーク。
・リアサスペンション:リンク式モノサスペンション(調整機能なし)。
・ブレーキ:フロント290mmシングルディスク/リア187mmペダルディスク、小型ABS。
・ホイール:10本スポークのアルミキャストホイール。
・外装:GSX-Rシリーズらしいデザインのフルカウル。
・灯火類:LEDヘッドランプ&LEDスモールランプ、リアLEDテールランプ、ハロゲンランプウインカー。
・メーター:フル液晶ディスプレイ、任意の回転数で点灯または点滅するエンジンRPMインジケーター、ギアインジケーター、燃費系など。
・その他の装備:スズキイージースタートシステム、シャッター付きキーシリンダー。
スズキ GSX-R125ABSの評価
近所の街乗り ★★★★☆
通勤・通学 ★★★☆☆
ツーリング ★★★★☆
峠・サーキット ★★★★☆
足着き性 ★★★★☆
扱いやすさ ★★★★☆
タンデム ★★☆☆☆
カスタム性 ★★★★☆
「GSX-R」の冠をつけて、エンジンは125ccスーパースポーツと呼ぶにふさわしいスペックです。足回りは実用性を重視した内容で、柔らかめの設定になっています。見た目のスポーティーさ、クルージング性能、機敏性、低燃費を高い水準で両立しています。
低コストにこだわるのではなく、メーターやイージースターターなど流行の装備を組み合わせている点も高く評価できます。ライバルでは、ヤマハのYZF-R125が2018年9月にモデルチェンジをして、プレストより輸入販売をしています。また、2019年にはカワサキよりNinja125の発売を予定しています。
質感とスポーツ性ではヤマハのYZF-R125が優れていますが、125ccで10万円以上の価格差は大きいです。Ninja125の販売価格は未定ですが、40万円以下に抑えつつGSX-R125よりは高い水準になると予想しています。
カッコイイ見た目で手軽に乗れるバイクなので、ライバルに比べて割安な価格設定が大きな魅力です。ナンバーを見なければ250ccクラスに間違えてしまう迫力と、見た目以上に軽量なボディ、クラスの常識を覆したハイパワーエンジンなど総合力が高いです。
昨今はスズキの小排気量ミッションバイクに目立った車種がなかったですが、GSX-R25はスズキの新しいブランド力を構築するだけの力を持つ傑作バイクです。
スズキ GSX-R25ABSの新車値引き・カスタムに関して
ディーラーでは定価販売から1万円以下の端数程度です。格安販売店でも在庫車両で3万円前後の値引きが出ればいい方です。発売して1年近く経過しましたが、値引きは引き締めています。販売好調もしくは製造コストが高くて値引き枠が少ないのでしょう。今後も値引き枠の広がる可能性は低そうです。
カスタムは見た目と排気音を良くするためにマフラー交換が人気ですが、スリップオンタイプがなくフルエキは価格の高さがネックでアフターパーツはあまり売れていません。スポーツ性を重視した車種ではないのでノーマルのスポーティーなスタイリングと、完成されたエンジンで満足するオーナーが多いです。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★★☆
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆
中古市場での人気も高い車種です。現時点では新車と中古で5万円程度の差しかないので、保証もしっかりしている新車購入をオススメします。1〜2年待てば中古のタマは増えてきますが、割安感のある価格までは下がらない見込みです。
将来売る時に有利な車種ですが、小排気量なので走行距離が多いと大きなマイナス査定になります。GSX-S125に比べてスタイリングを重視する人が多いので、外装の艶も売却価格に影響を与えるでしょう。
アフターパーツが少ないことから、カスタム比率は低いです。フルエキゾーストの社外マフラーはプラス査定になります。スクリーンなどの軽カスタムは中古価格にほとんど影響を与えません。
まとめ
GSX-R125ABSは私が購入したいと思っているバイクのひとつです。15馬力のフルパワーエンジンを30万円台で新車購入できるのは魅力的です。発売して10カ月経過した時点で、目立った不具合の報告もなく耐久性も問題なさそうです。
実用性と見た目を重視したバイクですが、軽量で17インチのフルサイズにしてはホイールベースが短いので楽しく乗れるバイクです。2019年に発売予定のNinja125によってシェアを奪われる面もありそうですが、ライバルメーカーの参入によって125ccミッションバイク市場が成長するかもしれません。
モデルチェンジ周期も長くなることが予想されますし、今後さらに人気が拡大する可能性があるので、新車購入するメリットの大きいバイクです。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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