モト・グッチィ V7IIIシリーズの特徴や買う時・売る時のポイント
V7はモトグッチィ初のVツインエンジンを搭載して1967年に発売した歴史のある名車です。長年、モト・グッチの販売を牽引してきたロングセラー車種で、2017年にV7生誕50周年を記念してフルモデルチェンジを行い第3世代に進化しました。
往年の名車のV7のデザインを受け継いでいますが、細部を大幅に変更することで、最新モデルらしい乗り味とモト・グッチィの上質な品質に磨きをかけました。また、今回、6速ミッションとトラクションコントロールが標準装備されました。
2018年モデルでは、旧型のV7IIシリーズもラインナップしています。V7には複数のシリーズ車種があり、IIIシリーズにモデルチェンジしてシリーズ車種ごとの個性を際立たせています。モト・グッチィの代名詞である縦型空冷Vツインエンジンは、他メーカーの横置きV7エンジンとは一味違う乗り味があります。
最新モデルは故障リスクも大幅に軽減され、外車初心者でも扱いやすいモデルとして初心者からベテランライダーまで幅広いユーザーから高評価を得ています。
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日本に導入されているV7IIIシリーズ
V7IIIシリーズのベースグレードはV7IIIスペシャルですが、日本には未導入です。V7IIIスペシャルからの派生モデル4車種が国内正規販売されています。
・V7III STONE
価格:109万8,000円
基本的なスタイルはV7IIIスペシャルとほぼ共通で日本導入モデルの中ではエントリーグレードになります。ホイールは前後専用デザインのキャストホイールに変更しています。
・V7III RACER
価格:139万8,000円
セパハン、ゼッケンプレート風スクリーン、スペシャルシートを装備してカフェレーサー風に仕上げた人気モデルです。クロームメッキの燃料タンクも装備してフレームは赤に塗装されたカスタムスタイルです。
・V7III CARBON
価格:119万8,000円
モト・グッチィの設立した1921年にちなんで限定1921台で生産された限定モデル。前後フェンダーとサイドカバーにカーボンファイバーを使用して、燃料タンクをマットブラックに塗装しています。
・V7III MILANO
価格:114万8,000円
タコメーターを追加したデュアルメーター、クロームメッキ仕上げのマフラー、グラブハンドルなどを採用した限定モデル。日本には限定30台導入です。
モト・グッチィ V7IIIシリーズのスペック
車種名 | V7III STONE |
---|---|
メーカー | MOTO GUZZI(モト・グッチィ) |
排気量 | 744cc |
発売時期 | 2018年 |
エンジン形式 | 空冷4ストロークV型気筒 / OHV2バルブ |
燃費 | – |
トランスミッション形式 | 6速リターン |
クラッチ形式 | 乾式単板 |
燃料供給方式 | マレリ製電子制御燃料噴射システム(フューエルインジェクション) |
フレーム形式 | 高張力鋼管モジュラーダブルクレードル |
車両重量 | 209kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 38kW(52PS)/6,200rpm |
最大トルク | 60Nm/4,900rpm |
新車価格 | 1,098,000円 |
中古車相場 | 55万円〜70万円(2014年式V7STONE) |
モト・グッチィ V7IIIシリーズの評価
近所の街乗り ★★★☆☆
通勤・通学 ★★☆☆☆
ツーリング ★★★★★
峠・サーキット ★★☆☆☆
足着き性 ★★★★☆
扱いやすさ ★★★★☆
タンデム ★★★★☆
カスタム性 ★★★☆☆
シート高が低くて車体も大型バイクにしては軽いので、扱いやすいバイクです。見た目はクラシックスタイルですが、V型2気筒エンジンのアメリカンのような中低速トルクの太いエンジンフィーリングです。
縦型2気筒エンジンは他メーカーにはない個性があります。スピードは出ませんが、低速で加速するときや60〜80kmでクルージングするだけでも楽しさを感じられるバイクです。
往年の名車をイメージしたバイクで、カスタムスタイルの車種を多数用意しています。基本的に自分で手を加えるところは少なく、原型を残したカスタムをしないと価値が下がります。
国産のロードバイクやビッグツインのアメリカンバイクに飽きた人から選ばれることが多いです。
モト・グッチィ V7IIIシリーズの新車値引き・カスタムに関して
値引きは一切ありません。店頭在庫でも定価販売をしているので、メーカーからの値引き制限も入っているのでしょう。原則は注文販売になりますが、一部の販売店では在庫の展示販売を行っています。
納車希望時期に応じて近くの正規販売店を利用するか、遠くの業者を含めた即納可能な在庫を狙うか選びましょう。
カスタムに関しては一定の需要はありますが、国内で流通しているアフターパーツは少ないです。カスタムスタイルの派生車種が多数あるので純正で物足りないと考える人は少ないです。
他のモデルの部品を取り寄せてカスタムするケースもあります。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★★☆
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆
V7III(第3世代)はデビューして間もないので、中古バイク情報はありません。型落ちの第1世代、第2世代も型落ちにも関わらず根強い人気があります。
トラクションコントロールや6速ミッションを使用した第3世代も、車種を問わず将来のリセールバリューを期待できます。長年スタイリングを変えずにパワーアップするスタイルは、車でいうミニクーパーのような存在です。
新車価格もお手頃で高いリセールバリューを期待できるのがV7シリーズの魅力です。
カスタム需要は低く社外品メーカーの部品が少ないため、一部でカスタムペイントやワンオフパーツを組み合わせたカスタムの中古が流通しています。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。