KYMCOのバイクの特徴や買取相場

KYMCO(キムコ)はスクーターを得意にしている台湾のバイクメーカーで、アジアのバイクメーカーの中では国内流通量がトップクラスです。2000年よりキムコジャパン株式会社によって国内で正規輸入販売しています。

以前は価格相応の評価でしたが、最近は高品質のバイクメーカーとしてブランド力を高めています。国内では原付2種の125ccクラスの人気が高いですが、ヨーロッパでは250cc以上のビッグスクーターもよく売れています。


出典:http://www.kymcojp.com/index.html


KYMCO(キムコ)の特徴

現地の正式なブランド名称は「光陽機車」で英語にすると「Kwang Yang Motor CO」の表記になることから頭文字をとって「KYMCO」と表記しています。台湾では最大手のバイクメーカーで、現地のシェアは40%を占めています。

1964年よりホンダから技術提供を受けてライセンス生産をしたのがバイクメーカーとしての起点で、現在は提携を解消しています。もともとは日本メーカーの技術提供を受けて成長したメーカーなので品質も日本車に近いです。

台湾は日本よりも排ガス規制が緩いため、高出力のバイクが多くて細部の品質も年々向上して国産と同等の評価を受けています。ただし、わずかに国産より品質は下がり、国産メーカーであればリコールを出すような不具合でもそのまま販売を続けることもあります。

台湾の気候は日本のような寒冷地がないため、東北、北陸、北海道などの寒冷地は冬場にエンジンのかかりにくいことがあります。寒い地域にはオススメできませんが、ヨーロッパで売れているくらいなので、スタイリングが良くて走行性能も高くて価格に見合う品質です。コストパフォーマンスを重視したい人から選ばれています。

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KYMCOの強いところ、弱いところ
■KYMCOの強み
・国産バイクより価格が安い
・欧州で評価されるスポーティーなスタイリング
・エンジン出力が高い
・市街地でのゴー・ストップに強い
・外車の中では故障が少なくて部品代が安い
・ブレーキやシャーシの評価は国産以上
・世界中で人気が高くて資金力がある(開発予算を持っている)
・世界初のドライブレコーダー標準装備の車種を発売

■KYMCOの弱点
・小排気量は冬に弱い
・細かい質感は国産に劣る
・シート下収納など積載性が弱い
・売却価格が安い(リセールバリューが低い)

新車の売れ筋バイク

1位:レーシングS125
2位:G-Dink250
3位:K-XCT300
4位:K-XCT125
5位:AK550

圧倒的に人気の高いのはベーシックモデルのレーシングS125です。28万円弱の価格設定に対して、国産の30万円以上の車種と同等以上に走りが良いと評判です。

KYMCOは幅広い車種で一定の需要があり、国内での1番人気のカテゴリーは125ccです。最近はK-XCT300、G-Dink250、AK550などのビッグスクーターの人気が高まっています。

KYMCO(キムコ)の中古買取相場や中古市場動向

車種名 / 排気量 / 買取相場(目安) / 平均
レーシング125Fi / 125cc / 2〜7万円 / 4万円
レーシング150i / 125cc / 2〜11万円 / 5万円
スーパー9 50 / 50cc / 0〜3万円 / 1万円
グランドディンク250 / 250cc / 2〜5万円 / 3万円
グランドディンク125 / 125cc / 0〜2万円 / 0.5万円
DINK125 / 125cc / 1〜5万円 / 2.5万円

国内でキムコを買う人は、セカンドバイクや他のスクーターを乗り継いできたベテランユーザーが多いです。品質は高くなりましたが、国産に比べると不具合の出るリスクが高いため、ある程度は自分でメンテナンスできる人から選ばれています。

中古買取相場は年々上昇していますが、昔のほとんど値段のつかないイメージも強く残っていて、オーナーは売ることを考えず乗り潰したり、他のバイクが欲しくなったら買い増しする複数持ちの方が多いです。

オーナーの傾向から高年式、高品質の中古はあまり流通していないため、中古買取相場と平均値は低くなっています。高年式の中古は買取相場が上昇傾向ですが、現在も品質の成長は続いているので、現行モデルを新車で買っても3年後には古くて品質の悪いバイクと評価を受ける可能性があります。

将来のリセールバリューは不透明です。ただし、最近は国産スクーターと同等の評価を得るようになってきたので中古相場の安定性が増していくでしょう。

国内では優秀な国産バイクメーカーが多数あるため、台湾ブランドのネガティブなイメージを払拭できるかがポイントです。ヨーロッパに比べて、日本はKYMCOの中古バイクの評価が極端に低いです。

高く売れるバイク

1位:レーシングS125
2位:G-Dink250
3位:AK550
4位:K-XCT300

全般的に高く売れるバイクは少ないです。世界的なヒット車種は多いですが、国内で名車の評価を受ける車種はなく、生産終了後にプレミアムのついた事例はありません。

高く売れる条件は現行モデルで高年式、低走行です。最近はビッグスクーターの中古相場が高まっています。

おわりに

スクーターで1番品質が良いのは日本メーカーと思っている方も多いですが、KYMCOを筆頭に台湾メーカーの品質向上が目立っています。

海外では日本メーカーよりも販売台数を伸ばしているケースも増えていて、将来的にはスクーターの分野で日本メーカーを凌ぐ存在になるかもしれません。

海外輸出の需要は高まっていますが、日本にはスクーターに強い大手メーカーが3社(ホンダ、ヤマハ、スズキ)あることから、KYMCOのシェアが国産を上回るのは困難でしょう。

バイク製造大国の環境もあってKYMCOのシェアは伸び悩んでいますが、オーナーレビューの評価は上昇を続けています。スタイリングに惚れたり、コストパフォーマンスの高いバイクを買いたい人は検討してみてください。

この先数年は、中古市場で国産を凌ぐブランド力を構築することは考えにくいです。買う時の価格は安くても将来売る時の買取価格は安くなると割り切っておきましょう。
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