KTM 250 DUKEの特徴と買う・売る時のポイント
250DUKE(デューク)は、125DUKE、390DUKEと共通のシャーシを使っているスモールデュークシリーズに分類されます。かつては200DUKEとして販売していましたが、2015年に日本市場へ適合させるために200DUKEから250DUKEに排気量拡大しています。2017年にはスモールデュークシリーズが揃ってフルモデルチェンジを行いパワーアップしています。
250DUKEは「ライトウエイトスポーツネイキッドモデル」のコンセプトを持ち、KTMの代名詞でもある軽量トレリスフレームと単気筒エンジンの組み合わせが特徴です。最新モデルでは690DUKEが並列2気筒に換装されましたが、KTMは昔からレスポンスの高いビッグシングルエンジンを作るのが得意でした。
国内モデルで排気量の大きい単気筒エンジンでは、ヤマハのSRやTW200など「ドッドッドッ」といった、振動が大きめで乗り応えのある車種が主流です。KTMの単気筒エンジンはスポーツ性を重視して、低振動でスムーズに吹け上がるエンジン特性を持っています。
たとえるなら、ホンダのグロムやスズキのGSX-R125のような125ccクラスで走りが良い単気筒ミッションバイクのフィーリングを、そのまま排気量を大きくしてパワーアップさせたようなフィーリングです。
250DUKEは車検不要で国内需要の高い排気量にしたことで、街乗りから峠のワインディングまで幅広い場面で楽しく乗れるバイクです。200DUKEより50cc排気量が拡大した恩恵で、高速走行時のゆとりと安定感が大幅にアップしました。
このページの目次です
KTM 250DUKEの特徴
車種名 | 250DUKE (250デューク) |
---|---|
メーカー | KTM |
排気量 | 248.8cc |
販売時期 | 2015年 |
エンジン形式 | 水冷4ストローク単気筒 / DOHC4バルブ |
タイプ | ネイキッド |
シート高 | 830mm |
軸距 | 1357mm |
燃料タンク容量 | 13.4L |
燃費 | – |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
燃料供給方式 | BOSCH製電子制御フューエルインジェクション |
フレーム形式 | トレリスフレーム(パウダーコート) |
車両重量 | 147kg(乾燥重量) |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 22kW(30PS) / 9,000rpm |
最大トルク | 24N・m / 7,250rpm |
新車価格 | 570,000円 |
中古車相場 | 27-35万円(2015年式) |
250DUKE相場情報・中古販売価格の推移
当サイトでは、KTM 250DUKEの相場情報を独自に調査、集計しています。
細かい情報をご覧になりたい方はこちらのデータをご参考ください。


モデルチェンジで250DUKEのみヘッドライトデザインが変更
2017年のモデルチェンジ以前は、125、200、250、390のスモールディークシリーズは全て共通のデザインでした。
2017のモデルチェンジでも、基本デザインは共通していますが、250DUKEのみヘッドライトのデザインがシリーズ車種と異なり、125DUKEと390DUKEはLEDヘッドライトを採用したのに対して、250DUKEのみハロゲンヘッドライトになっています。
250DUKEは日本をはじめアジア市場を意識したモデルなので、装備のアップグレードよりも製造コストを重視されたようです。125DUKEよりも装備が劣っているのは残念ですが、オーナーからはヘッドライトをカスタムすることでオリジナリティを出せると前向きに捉えている方も多いです。
新発売したホンダ・CB250Rがライバル
250DUKEの特徴は以下の通りです。
・乾燥重量147kgの軽量ボディ
・WP製の前後サスペンション&フロント倒立フォークの優れた足回り
・徹底した効率化によって30馬力を発生させる単気筒エンジン
国産の250ccスポーツネイキッドモデルでは、ヤマハ・MT-25と、カワサキのZ250が主要なライバルでした。ライバル車種は並列2気筒エンジンを採用していて、フロントフォークは正立フォークを採用するなどパワー重視のパッケージングになっています。
もちろん、ライバルもコーナリング性能はこだわっていますが、250DUKEの軽量ボディと豪華な足回りに比べると見劣りします。単気筒エンジンにすることでコストを抑えて、国産ライバル車種と同等の価格帯にまとめています。
最高出力は並列2気筒エンジン搭載モデルに劣りますが、車体が軽いので加速性能はライバル以上です。直線の短いサーキットであれば、並列2気筒の国産バイクよりも速いタイムを出せるのが250DUKEの強みです。つまり、250DUKEは250ccスポーツネイキッドのカテゴリーの中で、ライトウェイトスポーツの要素が高いです。
以前は同じコンセプトのライバルが不在でしたが、2018年に新発売したホンダのCB250Rが、単気筒エンジン、軽量ボディ、フロント倒立フォークを採用した点で250DUKEと正面からぶつかるライバルになりました。
クラス最軽量の座はCB250Rに奪われてしまいましたが、サスペンションと単気筒エンジンの性能は250DUKEがリードしています。最高出力と最大トルクを低い回転数で出せるのも250DUKEの強みです。
■ライバル車種との比較
250DUKE | MT-25 | Z250 | CB250R | |
---|---|---|---|---|
重量 | 147kg | 166kg | 170kg | 142kg |
フロントフォーク | WP製43mm倒立フォーク | 正立フォーク | 正立フォーク | 42mm軽量倒立フォーク |
最高出力 | 22kW(30PS)/9,000rpm | 26kW(35PS)/12,000rpm | 23kW(31PS)/11,000rpm | 20kW(27PS)/9,000rpm |
最大トルク | 24N・m/7,250rpm | 23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm | 21N・m(2.1kgf・m)/8,500rpm | 23N・m(2.3kgf・m)/8,000rpm |
価格 | 570,000円 | 534,600円 | 553,500円 | 503,280円 |
KTM 250DUKEの評価
近所の街乗り ★★★★☆
通勤・通学 ★★★★☆
ツーリング ★★★★☆
峠・サーキット ★★★★☆
足着き性 ★★★☆☆
扱いやすさ ★★★★☆
タンデム ★★★☆☆
カスタム性 ★★☆☆☆
デュークシリーズの中でもっとも総合力が高いのは390DUKEです。250DUKEと同等水準の重量で、価格差は5万円(390DUKEは62万円)、LEDヘッドライトを採用している点を評価できます。250DUKEは車検不要で手軽に所有できる点が強みです。
定期的に整備をしっかり行いたい場合や、軽整備やユーザー車検を自分でできる方は390DUKEをオススメします。250DUKEは、維持費やパワー、使い勝手など総合的なバランスが良くて、街中を楽しく走るのに最適なバイクです。
CB250Rの登場によって、国産バイクでも直接ぶつかるライバルができました。CB250Rは約7万円安いので、WP製サスペンションの足回りやスタイリングに魅力を感じられるかが250DUKEを選ぶポイントです。スタイリング重視でパワーにこだわりがなく、街乗り中心の使い方であれば、共通シャーシを使った125DUKEをオススメします。
KTM 250DUKEの新車値引き・カスタムに関して
2017年のモデルチェンジ以降、ディーラーを中心に値引きなしの強気な販売を続けています。格安販売を行っている業者は、最新モデルの注文販売でも15万円ほどの値引きを行っています。値引きなしと大幅値引きをしている業者で2極化しています。格安業者を利用する場合は保証やアフターサポートについて確認してください。
スタイリングで選ばれるバイクで、ノーマルでの完成度が高いためカスタム比率は低いです。マフラーを含めてノーマルのまま乗っている方が多く、リアボックスなど実用性の高いオプションの需要も低いです。ノーマルのままストリートを快適かつオシャレに乗れて、ツーリングや峠のワインディングまで幅広くこなせます。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★☆☆☆
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆
低走行で割安な中古が多いです。安く買いたい人は型落ちを含めて中古購入を検討してみてください。2017年のモデルチェンジで型落ちの中古価格が大きく下がりました。すでに相場は底打ちしていますので、型落ち狙いなら今が買い時です。
買取価格に関しては、相場の変動が落ち着いて安定してきました。走行距離の多い中古は流通量が少ないので、整備状況や業者によって評価が変わってきます。型落ちだと低走行でも加点評価が少ないので、なるべく長く乗ってから売ることをオススメします。過走行を売る時は、複数社の査定を取って比較検討してください。
おわりに
私がDUKEシリーズを買うのであれば390DUKEを選ぶと思います。しかし、車検不要を第一条件にする人が多く、2015年に200ccから250ccに変更になった時は好感しました。2018年はライバル車種のCB250Rが注目されていますが、DUKEシリーズは流行を先取りしていて、メーカーとしてブレないコンセプトでバイク造りを続けています。
並列2気筒エンジンを搭載したライバル車種と比較すると、KTMのエンジンの凄さが伝わってきます。さすが、Moto-3やMotoーGPなどモーターレースで活躍しているメーカーです。スポーティーな単気筒エンジンを作る技術は間違いなくKTMが世界一です。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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