カワサキ Z900RSの特徴と買う・売る時のポイント

Z900RSは2017年12月に発売したネイキッドバイクです。ストリートファイターのZ900をベースに、ハンドル、外装、灯火類を変更して往年の名車の「Z2」を復刻させたデザインが特徴です。旧車のZシリーズは中古市場でプレミア価格で流通していて、ファンからの要望に応えて生まれた派生モデルです。

カワサキが過去の名車を復刻して発売するのは初めての試みで、発売前から大きな注目を集めました。その後、ベースになった海外モデルノZ900が約95万円のリーズナブルな価格設定で発売しましたが、Z900RSは約34万円高額な価格設定にも関わらず、歴史的な大ヒットを記録しています。

東京モーターショー2017で公開された際のレポートも併せてご確認ください。
賛否両論巻き起こるKawasaki Z900RSの特徴・スペック情報まとめ

カワサキ Z900RSの特徴

車種名 Z900RS (ゼット900アールエス)
メーカー KAWASAKI (カワサキ)
排気量 948cc
販売時期 2017年12月
エンジン形式 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC4バルブ
タイプ ネイキッド
シート高 800mm
軸距 1470mm
燃料タンク容量 17L
燃費 国土交通省届出値28.5km
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
燃料供給方式 フューエルインジェクション
フレーム形式 ダイヤモンド
車両重量 215kg
乗車定員 2名
最高出力 82kW(111PS)/8,500rpm
最大トルク 98Nm(10.0kgm)/6,500rpm
新車価格 1,353,000円
中古車相場 90〜140万円(2018年式)

Z900RS相場情報・中古販売価格の推移

2018年式Z900RSの相場情報・中古販売価格

調査年月 販売件数(件) 販売価格(万円) 想定買取相場
~84.9万円 85万円~ 100万円~ 115万円~ 130万円~ 最安 最高
18年09月 0 0 3 4 6 106.7 185.0 90~120万円
19年03月 0 0 2 21 7 109.9 175.0 90~120万円
19年09月 0 0 1 13 6 114.8 189.5 90~120万円

2019年式Z900RSの相場情報・中古販売価格

調査年月 販売件数(件) 販売価格(万円) 想定買取相場
~84.9万円 85万円~ 100万円~ 115万円~ 130万円~ 最安 最高
19年03月 0 0 0 2 1 115.9 139.8 90~120万円
19年09月 0 0 0 5 5 115.0 189.9 90~120万円

◾️2018年式Z900RSのピックアップ中古情報

調査年月 ピックアップ中古情報1 ピックアップ中古情報2
18年09月 距離1.2万km、ノーマル、106.7万円 距離0万km、カスタム多数、165.0万円
19年03月 距離72km、ノーマル、109.9万円 距離0.4万km、カスタム多数、127.3万円
19年09月 距離1.0万km、軽カスタム、114.8万円 距離0.5万km、社外マフラー、127.9万円

◾️2019年式Z900RSのピックアップ中古情報

調査年月 ピックアップ中古情報1 ピックアップ中古情報2
19年03月 距離0.1万km、社外マフラー、129.8万円 距離230km、ノーマル、115.9万円
19年09月 距離55km、ノーマル、115.0万円 距離1km、ドレミカスタム、189.9万円

カワサキのこだわりが細部まで詰まった1台

Z900の価格は1,045,000円。Z900RSの価格は1,353,000円で約31万円の価格差があります。エンジン、足回りなど走行機関とスペックはほぼ共通なので、割高な価格設定にも感じます。なお、2017年の発売当初に比べてZ900との価格差は3万円ほど縮まりました。

往年の名車であるZ1/Z2シリーズは空冷エンジンのフィーリングと漢(オトコ)カワサキを象徴する硬派なデザインが特徴です。Z900RSはレスポンスの良い水冷エンジンに、ストリートファイターゆずりのフロント倒立フォーク、モノサス方式のリアサスペンションとスイングアームを採用しています。

ベース車両の素材を活かしながら旧車テイストの魅力を再現するために、外装には徹底的にこだわって作り上げています。
Z900RSの主な特徴は以下の通りです。

・Z900の倒立フォークを活かして、丸目ヘッドライトと2眼メーターを組み合わせたフロントマスク
・効率を損なわず王道スタイルで迫力のある専用マフラー
・細長い旧車の雰囲気を再現した外装、シート
・水転写式デカールによって凹凸のないデザインで施したカラーリング
・LEDランプを使いつつ、旧車テイストのデザインにまとめた灯火類
・スピードメーター、タコメーターはアナログの2眼メーターにしながら、メーター中央にはギアインジゲーターなどを表示するデジタル液晶を組み合わせた多機能メーター
・空冷に見せかけるフィンが刻まれ、Z1風の形状にしたクランクケースなど、エンジンの見た目を変更
・エンジンカバーは全てアルミダイキャスト性で高級感を演出
・細かいボルト類も変更して、クラシカルな雰囲気を演出

このように、単純に外装を変えただけではなく、コストのかかるマフラーやエンジンの外観などにも手を加えて、Z900とは見た目が全く異なるバイクに仕上げています。ギア比やサスペンションの設定変更、専用タイヤの装着など変更点はありますが、走りはスポーツバイク譲りの本格派です。

エンジンフィーリングは空冷とは一味違う水冷ならではのレスポンスの良さがありますが、直列4気筒エンジンを採用しているため、王道ネイキッドらしい重厚感あるサウンドを楽しめます。

「カッコイイ」、「楽しい」「、「快適」、「適度に速い」。Z900RSは、バイクに必要な要素を幅広く取り入れた究極のネオレトロバイクで完成度は非常に高いです。

Z900RS CAFEも大ヒット

Z900RSの発売から4か月後の2018年3月1日、カワサキはZ900RSをベースにカフェーレーサー仕様にしたZ900RS CAFEを発売しました。

主な変更点は以下の通りです。

・ビキニカウル
・専用段付きシート
・ローポジションバーハンドル
・ショートステーミラー
・ヘアライン仕上げのマフラー

カスタムスタイルが評価されて、Z900RS CAFEも2018年モデルが早期完売する大ヒットを記録しました。カワサキはこの先もたくさんの派生モデルを作る引き出しがあるので、さらなる派生モデルや900cc以外の復刻バイクの投入を期待したいです。

Z900RS CAFEのレポート記事はコチラ。
大人気のZ900RSから早くもCAFE仕様の派生車種が登場!!

イヤーモデル情報

Z900RSの2019年モデルはカラーリング変更が一切ありませんでしたが、新車の在庫不足が解消されたことを受け、2020年モデルと2021年モデルはカラー変更を行っています。

・Z900RS 2018・2019年モデル
カラーリング:ブラック1,296,000円/ブラウン×オレンジ(火の玉カラー)1,328,400円

・Z900RS 2020年モデル
カラーリング:ブラック1,328,400円/キャンディトーングリーン(イエロータイガー)1,328,400円→2色共通1,353,000円へ変更

・Z900RS 2021年モデル
カラーリング:ブラック×白ストライプを追加予定
2020年モデル以降は年式によって細部のカラーリングが異なります。型落ちモデルでも在庫の売れ残りがありますので、年式ごとのカラーリングを見て比較するとよいでしょう。年式によるスペック(主要諸元)の変更はありません。

カワサキ Z900RSの評価

近所の街乗り  ★★★☆☆
通勤・通学   ★★★☆☆
ツーリング   ★★★★★
峠・サーキット ★★★★☆
足着き性    ★★★★☆
扱いやすさ   ★★★☆☆
タンデム    ★★★★☆
カスタム性   ★★★★★

Z1/Z2/ゼファー750/1100など、従来の大型ネイキッドバイクは車両重量で250kg前後します。Z900RSはZ900のシャーシを採用し、215kgの軽量ボディーを兼ね備えています。また、シート高も800mmの低い設定にしてオプションにハイシートを用意しているほどです。

スタイリングが特徴で扱いやすい設定なので、街乗りや通勤など幅広い場面で乗りたくなるバイクです。ベースになったZ900はスーパースポーツ直系ではなく、ストリートテイストを強めたモデルですが、フロント倒立フォークの採用など高いコーナリング性能を確保しています。

サーキットを走るには物足りないスペックですが、峠のワインディングでは一般的なネイキッドバイクを上回るコーナリング性能を誇ります。つまり、見た目だけではなくスポーツ性と手軽に乗れる扱いやすさを兼ね備えた万能なバイクです。

中低速トルクを太くしたエンジン設定で初心者でも扱いやすく、往年のZシリーズに乗ってきたベテランライダーでも満足できるパッケージングです。オーナーレビューの評価も高く、大ヒットしている理由がよく分かります。

ベースになったZ900は950,400円で国内発売されました。デザイン料で約34万円取られている計算なので割高感を感じますが、精巧に作られた外装にはカワサキのこだわりを感じます。新車は在庫薄の状態が続いていて、中古市場でも新車と同等価格で流通しています。

将来売る時の価格もZ900と大きな差になる見込みなので、リセールバリューを考えれば割高なバイクではありません。バイク王&カンパニーのバイク王リセールプライスランキングでも連続1位に輝いた実績を持っていて、現行モデルの中で売却時にもっとも高値の付きやすいモデルです。

カワサキ Z900Rの新車値引き・カスタムに関して

発売当初は注文が殺到して在庫不足の状態が続いていて、新車値引きも0円の強気な販売をしていました。現在は新車の在庫不足が解消されましたが、大型バイクの中では値引きを引き締めています。ディーラーでは0~5万円。格安販売店では15万円前後の値引き額が目安です。

カスタム需要が高く、社外パーツの充実度はすでに現行モデルトップクラスです。スイングアームを変更して2本サス仕様にしたり外装を全て交換するなど、カスタムの可能性は無限大です。ノーマルでも満足できるバイクですが、マフラー、ブレーキホース、ハンドルあたりを交換する需要が高いです。

中古バイク・買取情報

人気・査定額 ★★★★★
タマ数    ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★★☆☆

新車の在庫薄は解消されましたが、中古販売価格は新車が数ヶ月待ちだった時と同等水準で推移しています。格安販売店で新車購入した方が安くなるケースもあり、割安な中古が流通するには時間がかかりそうです。カスタム済みの中古はカスタム費用を上乗せした価格帯で売られています。

現在の中古市場の高騰は中古の在庫不足が大きく関係しています。将来、中古の在庫が充実すると中古相場は一気に下がります。同じ価格帯のバイクに比べれば高く売れる車種ですが、現在の中古価格が高すぎるので、どこかで大幅に下がる時期が来るでしょう。

購入して思っていたフィーリングと違った場合は早めの売却をオススメします。カスタムはセンスの良さが査定価格に影響します。

おわりに

Z900RSは発売前に2018年最大のヒット車種になると予想しましたが、人気の高さは想像以上。今後も勢いは継続していきそうです。当初はモノサスのリアタイヤ回りに違和感がありましたが、発売して街中でZ900RSを見ると、意外なほど不自然さは感じませんでした。

2019年はスズキからカタナの新型が発売されるなど、旧車のリメイク車種のブームが起こっています。カワサキは他にも復刻させれば大ヒットするような往年の名車が複数あるので、Z900RSの大ヒットで他の車種の開発も進めてもらいたいです。

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