KAWASAKI Z125PROの特徴と買う・売る時のポイント
Z125PROは2015年に海外向けを発売し、2016年4月に国内販売した、Zシリーズの末弟です。Zの冠を使っていますが、もともとはKSR110のフルモデルチェンジによって登場した本格12インチスポーツバイクです。
80年代後半から2000年代前半にかけては、12インチのミニバイクが大流行しました。NSR50/80、TZMなどのミニレプリカが人気の中心でしたが、KSRシリーズは2スト80ccのパワフルなエンジンを搭載したネイキッドスタイルで、扱いやすくて速く走れるバイクとして高い人気を誇っていました。
KSRシリーズは排ガス規制で2ストエンジンを使えなくなってからもKSR110を発売して、ミニバイクファンから強い人気を確保してきました。Z125PROは2スト12インチミニバイクブーム当時の車種から唯一の直系後継モデルです。
ライバルはホンダのグロムですが、走行性能は同等以上です。なおZ125は自動遠心クラッチ(セミオートマ)の通常モデルと、マニュアルミッションを導入したPROの2種類があり、国内ではPROのみ導入されています。
出典:https://www.kawasaki-motors.com/mc/
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Zシリーズに相応しいパッケージング
Zシリーズはカワサキのスーパーネイキッドバイクで、125ccのほかに250cc、650cc、900cc、1000ccをラインナップしています。シリーズの中でも12インチを採用したことで、飛び抜けて軽量で小回りの効く車体と、Zシリーズらしいスパルタンなスタイリングが特徴です。
倒立フォーク、オフセットレイダウンリヤサスペンション、前後ペタルディスクブレーキを装備しているので、走行性能は非常に高く、サーキットでも活躍できる本格的なコンパクトストリートファイターです。
競技用車両のKLX110のエンジンを流用したKSR110のエンジンをベースに、ボアを拡大して125ccにしたことでパワーにゆとりができて、高回転まで気持ち良く回るパワフルなエンジンです。KSRシリーズは1人乗りでしたが、Z125PROの国内仕様は2人乗り仕様になっています。
ホイールベースの短い中で段付きシートを採用することで、タンデム時の快適性を確保しています。競技趣向の強かったKSRシリーズから外観やシートを改良し、街乗りも気持ちよく快適に乗れるバイクに仕上がっています。
カワサキ Z125PROのスペック
車種名 | Z125PRO |
---|---|
メーカー | KAWASAKI |
排気量 | 124cc |
発売時期 | 2016年4月- |
エンジン形式 | 空冷4ストローク単気筒 / SOHC2バルブ |
燃費 | 国土交通省届出値 50.0km/L |
トランスミッション形式 | 常噛4段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | バックボーン |
車両重量 | 102kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 7.1kW(9.7PS)/8,000rpm |
最大トルク | 9.6N・m(0.98kgf・m)/6,000rpm |
新車価格 | 345,600円〜 |
中古車相場 | 23〜27万円(2016年式) |
グロム(GROM)とのスペック差
12インチに倒立フォークなど豪華な足回りを組み合わせた点などホンダのグロムと共通点が多くライバルの存在です。
ホンダ・グロムとZ125PROの主要スペックの違いをまとめました。
Z125PRO | グロム | |
---|---|---|
最高出力 | 7.1kW(9.7PS)/8,000rpm | 7.2kW(9.8PS)/7,000rpm |
燃費性能 | 国土交通省届出値 50.0km/L | 国土交通省届出値 62.7km/L |
重量 | 102kg | 104kg |
軸間距離 | 1,175mm | 1,200mm |
シート高 | 780mm | 760mm |
ミッション | 4速 | 4速 |
価格 | 345,600円〜 | 351,000円 |
カブベースのエンジンながら、Z125PROに比べて新しいエンジンなので、最高出力やピークパワー時の回転数の少なさはグロム方が優れています。Z125PROの方が僅かに軽くてホイールベース(軸間距離)は短いので旋回性に優れています。
どちらもミニバイクのレースで人気の高い車種で、乗り手の腕でカバー出来る範囲のスペック差です。乗り比べて違いを実感できるだけの性能差はありません。
カワサキ Z125PROの評価
近所の街乗り ★★★★★
通勤・通学 ★★★★★
ツーリング ★★★☆☆
峠・サーキット ★★★★★
足着き性 ★★★★☆
扱いやすさ ★★★★★
タンデム ★★☆☆☆
カスタム性 ★★★★☆
価格と使い勝手はライバル車種のグロムと大きな違いはありません。競技で使おうとした場合は、グロムの方がワンメイク、スプリントを中心に出れるレースは多いです。細かいスペックの差ではなく、スタイリングや、カワサキとZシリーズのブランド力に魅力を感じて購入する方が多いです。
2015年の時点でも逆輸入車を購入する需要の高かった人気モデルです。ただの街乗り用ではなく、サーキット走行とちょっとした峠のワインディングまで楽しめる本格125ccストリートファイターです。
カワサキ Z125PROの新車値引き・カスタムに関して
販売店によって値引き対応の差が大きい車種です。値引きなしや4桁の端数カットを提示する業者もあれば、店頭在庫を条件に5万円ほどの値引き販売をする業者もあります。サポート体制なども比較して、価格重視か立地重視で購入する業者を選んでください。
小回りの効く性能でスポーティーな乗り方をする需要の高い車種です。マフラー、スプロケット、ブレーキホースなどが定番カスタムです。外観ではなくエンジン、足回りをイジるカスタムが人気です。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★★★
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★★☆☆
バイク王&カンパニーの発表するリセールプライスランキングで何度も1位を獲得した実績を持ちます。発売から2年経過しましたが、中古市場は未だに高値で流通しています。安く買いたい人は中古だけではなく新車も併せて検討してください。
ライバルのグロムもあるのでオンリーワンの存在ではないですが、カワサキブランドやKSR時代からの古いファンによって中古市場の人気を支えています。将来的に極端に値崩れの起こる車種ではないですが、売却を検討している方はタマ数の少ない早めの行動がオススメです。
人気メーカーの社外マフラーを付けているとプラス査定を期待できます。
おわりに
国内では知名度の低い車種ですが、コアなカワサキファンやミニバイク乗りの人から評価の高い車種です。グロムに比べて25mm程度の軸間距離の違いですが、わずかに高いシート高や迫力あるフロントカウルによって、縦に凝縮された印象を受けます。
見た目通りに小回りの効いて街中でも楽しく乗れるバイクです。私は街乗り中心のミッションバイクを買うならグロムよりもZ125PROを買いたいです。
ミニバイクのレースに出るのであれば、性能的にはZ125PROと大きな違いはなくても、アフターパーツが豊富でワンメイクレースも多いグロムを選ぶと思います。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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