カワサキ VERSYS-X 250/ツアラーの特徴と買う・売る時のポイント
ヴェルシス X250ツアラーは、2017年3月(STDは4月)に発売した250ccアドベンチャーバイクです。エンジンは2017年モデルのNinja250と使用していて、シャーシはオリジナルです。
オフロードテイストの強い車種ですが、カワサキで販売していたKLX250やDトラッカーXとは全く系列の異なる車種です。スポークタイヤを装着したオンとオフの両方走れるデュアルバーパスバイクですが、オンロードに重点を置いて、メーカーからも本格的なオフロード走行を想定していないことを公表されています。
ライバルはスズキのVストローム250、ホンダのCRF250ラリーになりますが、250ccクラスのアドベンチャーバイクでツアラー色の強いパッケージングです。ただし、オーナーからの口コミはタイヤとホイールがオフロード仕様になっていて、専用開発されたシャーシの影響もあって、林道程度であれば高い悪路走破性能があります。
このページの目次です
カワサキ ヴェルシス-X250の特徴
車種名 | VERSYS-X 250 (ヴェルシス エックス250) |
---|---|
メーカー | KAWASAKI (カワサキ) |
排気量 | 248cc |
販売時期 | 2017年4月(ツアラー仕様は2017年3月発売) |
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列2気筒/DOHC4バルブ |
タイプ | アドベンチャー |
シート高 | 815mm |
軸距 | 1450mm |
燃料タンク容量 | 17L |
燃費 | 国土交通省届出値31.0km |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
車両重量 | 175kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 24kW(33 PS)/11,500rpm |
最大トルク | 21N・m(2.1kgf・m)/10,000rpm |
新車価格 | 629,640円〜 |
中古車相場 | 40〜50万円(2017年式) |
ヴェルシスX250/ツアラー相場情報・中古販売価格の推移
当サイトでは、ヴェルシスX250の相場情報を独自に調査、集計しています。
細かい情報をご覧になりたい方はこちらのデータをご参考ください。
これより下では最新の相場情報をご紹介しています。
2020年4月現在、ヴェルシスX250を中古で購入しようとすると、40~60万円ほどかかりそうです。
発売初期モデルのタマ数が減少しています。人気の高いモデルなので気に入った中古を見つけたら早めに検討しましょう。
2020年4月現在、ヴェルシスX250を売ろうとすると20~40万円ほどになりそうです。
買取相場の下限は若干下がりましたが、低走行で外装の状態が良ければ経年数の減点が少ない車種です。
エンジンスペックはライバルを圧倒
250ccスポーツバイクのNinja250と同じ、並列2気筒エンジンを採用しています。CRF250シリーズをはじめ、単気筒エンジンを搭載したオフロードバイクに比べると重量がネックになりますが、高速走行時の安定感はライバルを圧倒しています。
ヴェルシス-X250シリーズの最高出力は33PS、CRF250RALLYとVストローム250の最高出力はともに24PSです。250ccクラスで9馬力の差は非常に大きく、高速道路ではひとつ上のクラスに感じるほどの差があります。5,000回転以下の中低速トルクは細いので、オフロード走行でのコントロール性は高くありません。
アドベンチャーバイクはオフロードを本格的に楽しみたい人よりも、長距離ツーリングで活用する人が多いです。高速、峠、林道、田舎の路面が悪い道路など、あらゆるシチュエーションに対応することを求められていて、排気量が少なく車体の軽い250ccクラスではピークパワー重視のエンジン設定はオーナーから好評です
STDとツアラー仕様の違い
ヴェルシス-X250ツアラーはSTDモデルの違いをまとめました。
・VERSYS-X 250
価格:629,640円〜
アシストスリーパークラッチ、ABS、大型インナーフェンダーとリヤフラップなどを標準装備
・VERSYS-X 250 TOURER
価格:683,640円〜
パニアケース、エンジンガード、ハンドガード、センタースタンド、DCソケットを追加
STDとツアラー仕様の価格差は約5万円4千円です。ツアラー用の装備は純正オプションでSTDにも追加できます。ただし、パニアケースだけでも5万円以上かかり、ツアラーに追加された全パーツを定価購入すると、約11万6千円相当になります。新車販売はツアラー仕様に人気が集中しています。
実用性を重視したモデル
ヴェルシス-X250の主要装備と特徴をご覧ください。
・エンジン:Ninja250をベースにした水冷並列2気筒エンジン。
・フレーム:専用開発の高剛性かつシンプルなフレーム構成に穴あけ加工を施すことで軽量化したバックボーンフレーム、リアフレームは剛性を残しつつ足着き性を重視。
・フロントフォーク:130mmのロングストロークを確保した41mm正立テレスコピックフロントフォーク。
・リアサスペンション:ボトムリンク式ユニトラックとガス封入式のプリロード調整が可能なモノショック。
・ブレーキ:前後シングルディスク(フロント290mm、リア220mm)と軽量ABS。
・ホイール:フロント19インチ/リヤ17インチのスポークホイール。
・タイヤ:アドベンチャーバイクらしさをアピールするパターンの入ったチューブタイヤ。
・メーター:アナログタコメーターと多機能液晶メーターの組み合わせ、トリップメーター、ギアインジゲーターを搭載。
・外装、シート:人間工学に基づき、見た目のアドベンチャーバイクらしさを重視したデザイン。
主要パーツでもっとも特徴的なのはフレームです。シンプルな構造で、穴あけによる軽量化をしています。実用域で必要な剛性を確保していて、サーキットなどフルバンクさせた走り方や、オフロードで崖をのぼったりジャンプるするような使い方をしなければ十分です。
ツアラーや街乗りとしての実用性を重視したパッケージングで、高い次元の走りを犠牲にすることで軽量で迫力があり、ツーリング性能の高い仕上がりになっています。
カワサキ ヴェルシス-X250/ツアラーの評価
近所の街乗り ★★★☆☆
通勤・通学 ★★★★☆
ツーリング ★★★★★
峠・サーキット ★★★☆☆
足着き性 ★★★☆☆
扱いやすさ ★★★☆☆
タンデム ★★★★☆
カスタム性 ★★★☆☆
250ccクラスのアドベンチャーバイクでは一番高い価格設定ですが、豪華装備を搭載したツアラーなら割安に感じられます。250ccクラスの限られたパワーの中で、アドベンチャーバイクらしい外観と実用性を両立させています。
最大のライバルは同じ並列2気筒エンジンを搭載したVストローム250です。中低速トルクの細い分、街乗りでの機敏性は劣りますが、高速走行や峠のワインディングでは大きくリードしています。
Ninja用エンジンの流用と低コストのフレームを組み合わせていますが、細かくパーツをしっかり作っているので質感の高い車種です。兄貴分のヴェルシス650は国内モデルを販売していないので、車種のブランド力は今ひとつで販売台数は伸び悩んでいますが車種の完成度は高いです。
パニアケースに荷物をたくさん積載して長距離ツーリングに出かけたい方に最適なバイクです。
カワサキ ヴェルシス-X250/ツアラーの新車値引き・カスタムに関して
正規ディーラーでは定価販売が基本。条件交渉できても3万円ほどの値引きです。格安販売店では10万円以上の値引きを出した事例もあります。イヤーモデルの型落ちになる長期在庫は条件交渉が有利です。
2017年モデルと2018年モデルで変更点はないので、安く買いたい人は販売店の長期在庫を狙うと良いでしょう。
カスタムは純正オプションが中心です。パニアケースだけでも欲しければツアラーを選んでください。スポーツ性を追及した車種ではないのでマフラーや足回り、ブレーキまわりのカスタム需要は低いです。
中古バイク・買取情報
人気・査定額 ★★★☆☆
タマ数 ★★☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆
発売して間もない車種なので中古のタマは少ないです。走行距離1,000km前後の新古車に近い中古は、新車の長期在庫と同じような値段で流通しています。当サイトでチェックした2018年11月現在、2017年モデル走行距離5千kmで車体価格39万円、乗り出し価格46万円の中古がありました。
新発売して1年半程度で定価の3分の2ほどの値段に落ちているので、現時点では割安感に感じられます。もう1〜2年待てば、割安な中古が増えていくでしょう。
カワサキ車の中では将来売るときに不利な要素です。250ccアドベンチャーバイク全体の売れ行きが悪いことと、ヴェルシスシリーズは国内でのブランド力が低いことが関係しています。中古市場ではSTDよりもツアラー仕様の方が新車価格に対して高額査定が付きやすいです。
まとめ
ヴェルシスーX250シリーズは見た目の迫力が高く、実用性・スペックに問題ないので、売れ行きの悪さは発売時に想像できませんでした。バイク自体の評価が高いので、乗れば満足できる車種です。リセールバリューは低いので長く乗る覚悟が必要です。
アドベンチャーバイク全体の人気は高いですが、長距離ツーリングの需要が高くて購入者は時間とお金に余裕がある人中心なので、250ccでは物足りないと考える人が多いのでしょう。
購入者の多くは、アドベンチャーバイクの見た目にほれ込んでいて、街乗りや通勤、日帰りツーリング中心の使い方をしています。ヴェルシスーX250は、中低速トルクを犠牲にして高速走行を重視した設定が、250ccアドベンチャーバイクを買う人の目的とズレてしまったのかもしれません。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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