カワサキ Ninja H2 SXの買う時・売る時のポイント
カワサキのH2Rをベースに公道仕様にしたH2がモデルチェンジを行い、日本においてH2 SXとして2018年3月1日に発売されることが決まりました。これまでは逆輸入車として一部で国内流通していました。例えばカワサキ車の輸入販売を行うブライトでは 3,024,000円で販売されていました。
国内販売になったことで新型H2 SXの価格は1,998,000円とNAエンジン搭載のリッタークラススーパースポーツと同等の価格帯になります。カテゴリーはメガツアラーになり、出力は200PS(ラムエア過給時210PS)に抑えられたままですが、スーパーチャージドエンジンの圧倒的な加速とフィーリングは唯一無二の存在です。
フルLEDランプにパニアケースの設定などパッケージングを大幅に強化されています。上位モデルのSEではコーナリングランプとTFTカラー液晶メーターが追加されます。
100万円値下げして国内販売開始した、スーパーチャージャジド付きエンジンの新型H2について紹介します。
H2とは
H2は、カワサキグループが総力をあげて開発した競技専用車の「H2R」をベースに、公道モデルへ軽量されたフラッグシップモデルです。往年の名車として知られる750SSマッハIV(H2)と、カワサキのスーパースポーツモデルのNinjaシリーズのトップモデルという位置づけで、NinjaH2(SX/SE)の正式名称です。
航空宇宙カンパニーとガスタービン・機械カンパニー、および技術開発本部の技術協力により製作されたエンジンを搭載しています。H2Rはラムエア過給時326PSの異次元のハイパワーを誇っています。
*写真はモデルチェンジ前のH2カーボン
エンジンやスーパーチャージャーの設定と、電子制御技術で扱いやすくしたことで、H2Rのスーパーチャージャーと区別して「スーパーチャージドエンジン」と名付けました。スチール製のトレリスや、カワサキ車初の片持ちスイングアームなど個性豊かで、カウルも航空宇宙カンパニーの技術を取り入れています。
H2SXでは、H2よりもインテークチャンバー容量を6Lから5Lに縮小し、ラムエアダクト面積も小型化するなど、扱いやすさを重視した改良を行っています。シートも大型化され、ツアラー色を強めています。
カワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)によってハイパワーでも扱いやすく、ここぞというときにはハイスピードメガツアラーならではの圧倒的加速を楽しめます。
Ninja H2 SX/SX SEの特徴
車種名 | Ninja H2 SX/SX SE |
---|---|
メーカー | KAWASAKI (カワサキ) |
排気量 | 998cc |
発売時期 | 2018年3月1日 |
エンジン形式 | 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC4バルブ |
燃費 | 国土交通省届出値27.0km |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
車両重量 | 256kg(SX)/260kg(SXSE) |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 147kW(200PS)/11,000rpm(ラムエア過給時210PS) |
最大トルク | 137Nm(14.0kgm)/9,500rpm |
新車価格 | 1,998,000円(SX)/2,376,000円(SX SE) |
中古車相場 | 平成25年式 200万円〜240万円(※2018年2月現在) |
ZX-10Rとの違い
国内仕様のZX-10Rは最高出力、最大トルクを「NA」にしているため、海外モデルのスペックを参考にしています。ピークパワーは共通ですが、エンジン回転数はH2 SXの方が低く、加速力や直線でのパフォーマンスはH2 SXの方が優れています。
ただし重量は重いため、コーナリング性能はZX-10Rに劣ります。ツアラーのカテゴリーではありますが、スポーツ性能も兼ね備えていてサーキットでも高いパフォーマンスを期待できます。また、トルクが太いので加速時の重量の違いは感じにくく、安定感に優れています。サーキットでタイムを出す場合はZX-10Rの方が有利です。
■エンジンスペックの違い
H2 SX:147kW(200PS)/11,000rpm(ラムエア過給時210PS) 137Nm(14.0kgm)/9,500rpm
ZX-10R:200PS/13,000rpm(ラムエア過給時210PS) 112Nm/11,500rpm
■重量の違い
H2 SX:256kg
ZX-10R:206kg
Ninja H2 SXの評価
逆輸入車のH2に比べてマイルドな設定にしたのは残念に感じますが、実用性を重視してのことです。サーキット用ではなくツーリング用バイクとして活用できます。見た目のインパクトも大きく、どこに行っても注目の的になること間違いなしでしょう。
ライバルはスズキの隼で、車両価格は40万円ほどH2 SXの方が高いです。それでもスーパーチャージドエンジンやカウル、メーター周りの質感や電子制御のクオリティを見ればH2 SXの方がお買い得だと評価できます。
約200万円の価格設定にしたことを大きく評価でき、従来は広告塔に近い存在の車種でしたが、メーカーは本気で国内市場においてヒットを狙いに来ている意気込みを感じられます。排ガス規制の厳しい日本でスーパーチャージド付きエンジンの販売を成功させたのは、カワサキの大きな企業努力があったのでしょう。
先代のH2は2015年に発売していますが、国内での流通量は少なく、速さや加速の情報は少ないです。今後は大手メディアがスーパースポーツバイクとの比較検証が増えていく見込です。ほかにも維持費や転倒時の修理代など、オーナーレビューもチェックしておきたい車種です。
新車値引き・カスタムに関して
この記事は国内発売前に配信しているので値引き情報は不明です。ZX-10Rを参考にすると、値引き相場は5〜10万円。最大で15万円ほどなので、NinjaH2 SXも同等の値引きで推移すると予想されます。
スーパーチャージド付きエンジン搭載の注目車種なので発売直後は値引きを引き締めて、将来的にも値引きを制限する可能性もあります。基本は定価でも買うつもりで考えておくべき車種です。
カスタムについては、純正オプションのパニアケースやスライダー、大型スクリーンの人気が出そうです。マフラー交換の需要も高くなるでしょう。
中古バイク・買取情報
現在、逆輸入車のH2は、新型H2 SXの定価以上の価格で流通しています。逆輸入車のH2は、新型H2 SXよりインテークチャンバー容量が1L大きく、ラムエアダクト面積も大きいメリットがあります。中古バイク市場で逆輸入車が今後、どのように評価されるかは不透明です。プレミアムの加速も考えられますし、大幅な値崩れを起こすかもしれません。
新型への乗り換えを検討していないのであれば、無理に早期売却せずに大切に乗ってもらいたい車種です。H2カーボンについては、新型で設定追加されるかを注視すると良いでしょう。新型H2 SXについては、当面は高いリセールバリューを期待できます。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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