中古バイクの査定価格と走行距離の関係
中古バイクの査定価格には、走行距離が大きな影響を与えます。
バイクは車に比べて小さいエンジンを高い回転数まで回して走ります。そのため、バイクのエンジンの寿命は車よりも短く、走行距離はバイクのエンジン状態を測る目安になります。
バイクを高く売るには、走行距離と中古バイク価格の関係を考慮して、適切な時期に売却しましょう。
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バイクの査定価格と走行距離の関係は車種によって異なる
中古バイクの査定価格は走行距離が多いほど、減点が大きくなります。しかし、車種や年式によって走行距離が査定価格に与える影響が大きい車種と少ない車種があります。
中古バイクの査定価格と走行距離の関係は、次の特性があります。
- 排気量が大きいバイクは走行距離が多くても価値が下がりにくい
- スポーツバイクなど高回転エンジンのバイクは、走行距離が多いと減点が大きい
- ツアラーバイクは走行距離が多くても価値が下がりにくい
- 2004年(平成16年)1月1日以降から継続車検を取り続けているバイクは実走行の信ぴょう性が高い
- 低年式低走行のバイクはメーター改ざん車と疑われる(実走行を証明できるかがポイント)
- メーカーや車種ごとに耐久性の評価が違う
- オーバーホール履歴を高く評価される
車種ごとで走行距離に対してのエンジンの負担が違う
中古バイクの査定価格の算定に走行距離の影響が大きいのは、エンジンの劣化状態によるものです。
エンジンは走行距離が多いほど、寿命やオーバーホールの時期が近づきます。しかし、バイク(エンジン)の寿命の目安は車種によって変わりますが、エンジンの排気量が大きいほど低い回転数で走れるので、エンジンの負担が少ないです。
スポーツバイクなど峠やサーキットで人気の車種はエンジンを高回転まで回して使う人が多く、ツアラーバイクはゆったり長距離ツーリングで使用する方が多いです。つまり、走行距離はバイクの回転数との関係が重要で、排気量や使い方、車種の特性が影響します。
車種やカテゴリーごとの走行距離の目安の一例を紹介します。
・リッターバイクのツアラーバイクは、走行距離が3〜4万km程度でもまだまだ現役で走れるバイクだと評価される
・250ccクラスで高回転型のモデル(CBR250シリーズやホーネット、バリオスなど)は、2万km以上走っていると寿命が近いと判断される
・50cc以下の原付バイクは、走行距離1万kmを超えると一気に価値が下がる
・ハーレーダビッドソンは、走行距離が多くてもメンテナンス履歴がしっかりしていると価値が下がらない
中古バイクはメーター改ざん車が多い
中古バイクはメーターの巻き戻しや交換履歴がある車体が多いです。販売業者が高く売るためにメーターを巻き戻すケースだけではなく、転倒や故障、カスタムでメーター交換をするケースが多いです。年式や外観の劣化状況に対して走行距離が少なすぎると、メーター改ざん車と疑われて低走行の評価が低くなります。
250cc超えの車検が必要なバイクは、2004年(平成16年)1月1日以降にメーター不正取引防止を目的に、継続車検を受けた際に車検証に走行距離が印字されるようになりました。2004年以降に購入したバイクで、2年ごとに継続車検を受け続けていると、走行距離の公的証拠になる履歴が残るので、実走行の可能性が高いバイクだと判断されます。
車検が不要なバイクや、2004年以前の年式で、かつ一時抹消で長年放置していたバイクは、実走行を証明できる書類の有無で、売却価格が変わる場合があります。
車検証に走行距離の記載がなくても、整備工場で点検、整備、車検をした時の走行距離が記載されたチェック表を保管していると、バイクを売る時に有利になります。
メーカーや車種ごとに耐久性の評価が違う
現在、バイクの耐久性で信頼性が高く評価されているメーカーは「ホンダ」と「ヤマハ」です。一昔前はバイクの信頼性といえば。ホンダが他社を大きくリードしていましたが、近年はヤマハのバイクの評価が高まっています。
私が初めて買ったバイクはホンダのCB400SFの初期型(NC31)でした。CB400SFは教習車に採用される事も多い定番車種で、耐久性に定評がありました。
現在でも初期型のCB400SFは整備が適当でも5万kmは余裕、しっかり整備すれば10万km以上走れるバイクだと評価されて中古バイク市場で人気が高いです。
同じ年代に作られていたライバル車種の、ヤマハXJR400や、カワサキのゼファー400やZRX400シリーズは3万kmを超えると故障リスクが高いと懸念されて、中古バイク市場では過走行車の評価が低いです。
つまり、排気量やカテゴリーが同じでもメーカーや車種によって耐久性が異なるため、査定価格の評価も変わってきます。
エンジンオーバーホール直後は高価売却可能
バイクはエンジンが小さく、降ろして分解整備をする事が車よりも簡単です。バイク好きの方であれば、自分自身でエンジンオーバーホールをしてしまう方もいます。バイクはオーバーホールをすれば、フレームやマフラーが腐食せず、その他消耗品の交換を適切に行う事を条件に半永久的に乗れます。
また、バイクは車に比べて故障が多く、エンジンやキャブ、サスペンション、ブレーキが傷みやすい特性があります。オーバーホールで分解洗浄を行ってリフレッシュした履歴があると、走行距離が多いバイクでも高く売れる可能性があります。
オーバーホールやメンテナンスを業者に依頼したら、整備内容を証明する作業表や明細を保管しておくと、バイクを高く売ることができるでしょう。自分自身や整備工場以外でオーバーホールした時も、日時と走行距離をメモなどで履歴を管理しておくと売る時に有利になります。
まとめ
バイクを高く売るには、次のポイントを意識しましょう。
・メンテナンス関連の書類は保管しておく
・売却を検討しているバイクの車種の耐久性の評判を認識する
・古いバイクや整備履歴(走行距離の経過)が無いバイクは低走行でも評価されにくい
・バイクは走行距離が査定価格に与える影響が大きい
・少しでも走行距離が少ないうちに売却する
・低走行でも放置すると査定評価が下がる
通勤や通学などでアクティブに使っているバイクは、車種を問わず売却時の評価は低くなります。バイクが生活に欠かせない方は、売却価格が安くなる事を理解して、割り切って走行距離を気にせずに乗りましょう。
ツーリングなど趣味で使っているバイクは走行距離が伸びにくいです。しかし、普段乗る機会が少ないからこそ、バイクが劣化しやすいデメリットもあります。
低走行だから必ず高く売れる訳ではなく、整備をしっかりしてコンディションを維持する事が重要です。特に高回転型のエンジンやスポーツ走行が得意な車種はメンテナンス状況の重要性が高いです。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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