バイクの事故現状車、事故修復車、不動車とは?
バイクの買取価格は、事故車や不動車として扱われると、大幅な減額を受けます。
バイクは車と違い、転倒による単独事故のリスクが高く、乗らない期間が長いとすぐにエンジンがかからなくなってしまいます。
そのため、売却されるバイクの中で、事故車や不動車が占める割合は車と比較すると非常に高いです。
ここではバイクの事故現状車、事故修復車、不動車について解説します。
バイクの事故車には2種類ある
バイクの事故車には次の2種類があります。
●事故現状車
転倒や事故を起こして、破損した部品や傷がそのままの状態になっているバイク
●事故修復車
転倒や事故を起こしてバイクが破損したが、綺麗に修理を行ったバイク
事故現状車は、バイクを売る時に、概算修理費用がそのまま査定減額されます。
事故修復車は、バイクの車種や修復状況によって査定価格への影響が変わります。
事故現状車は売る時に修理した方が良いの?
バイクの査定価格への影響は、事故現状車よりも事故修復車の方が少ないです。
それでは、事故現状車のバイクを売る時は、修理してから売った方がお得なのでしょうか?
答えは「NO」です。
バイク買取業者は自社工場や提携工場を持っているので、一般ユーザーがバイク屋で修理を依頼するよりも安くバイクを修理できます。そのため、事故現状車による査定減点は修理費用よりも低くなる事が多いです。
自分で中古部品などを安く揃えて修理、修復できる場合は、手間はかかるものの、修理してから売った方が手元にお金は残ります。
事故修復車の査定減点
事故修復車は、見た目が綺麗に治っていても、何かしら事故を残した時の形跡が残っているバイクです。
例えば、転倒せずに他のバイクや車に軽く接触されてカウルだけ傷ついた場合は、傷ついたカウルを新品に交換すれば、査定員でも事故修復車の区別が付きません。
事故修復車の症状で多いのが、ハンドルストッパーの損傷です。バイクのハンドルは切れ角を制限するために、ストッパーが取り付けられてます。転倒した場合、ハンドルに過度な圧力がかかりハンドルストッパーに傷跡が残ります。
バイクの査定では、ハンドルストッパーは必ずチェックする転倒歴を見極めるための重要項目です。ハンドルストッパーに傷がある転倒車は、フレームやフロントフォークなど他の部品にも影響が出る事が疑われます。
バイク買取業者であれば、他の部品の損傷状態を見極める事ができますが、再販のために店頭に並べると、購入を検討する方がハンドルストッパーを見て敬遠してしまう事もあります。
さらにフレームやフロントフォークに歪みが生じた場合は査定価格の減点が大きくなります。
車種と修復車の査定減点の関係
事故修復車の査定への減点は車種によって変わります。
峠を攻めたり、サーキットでスポーツ走行できる車種は、事故修復車の査定減額が大きく、ハンドルストッパーに軽微な傷があるだけで減点対象になります。
原付スクーターや、タウンユース向けの街乗りで人気の車種は、事故修復車でもフレームやフォークへの影響が無くて、真っ直ぐ走って外観も綺麗に修理されていれば査定への影響は少ないです。
また、オフロードバイクも、多少の事故修復歴があっても、フレームやフォークへの影響が無ければ査定減点は軽微です。
ハーレー・ダビッドソンやゴールドウィングなどの高級バイクは、些細な事故修復歴も査定でシビアに減点されます。
バイクの不動車とは
バイクの不動車とは、その名称の通り、エンジンがかからなくなったり、タイヤやブレーキに重大な欠陥を抱える動かないバイクです。
動かないとは、人力で押してタイヤが回るかどうかではなく、エンジンをかけてバイクに乗って走行できるかで判断されます。
バイクの不動車で多い要因は次のものがあります。
- バッテリー上がり
- ガソリンが古くなった
- キャブが詰まった
- エンジンが焼け付いた
- セルモーターやキックのエンジン始動装置の不良
エンジンが焼け付いた症状と始動不良を除いて、バイクに長期間乗らなくなった事が原因です。
バッテリー上がりや、ガソリンが古くなった事が理由の場合は、バッテリーの交換や充電、ガソリンの入れ替えで簡単に解決できる場合があります。
キャブが詰まっている場合は、キャブの清掃(オーバーホール)を行う必要があります。
不動車の査定額の影響
エンジンがかからない不動車の場合は、査定時にその原因を判明しづらいのが難点です。
キーをイグニッションに回した時にメーターに電源が入ったり、セルモーターが回るかでバッテリー上がりかどうかを見極める事ができます。
バッテリーの原因が考えられる場合は、ブースターケーブルや押しがけでエンジンがかからないか確かめてみるとよいでしょう。
買取業者によっては、査定時に電源を繋いでエンジンをかけてもらえる場合があります。
その他の症状は、査定をする時に簡単に原因を判明する事ができないので、エンジンに問題がある事も想定されて、大幅な査定減額を受ける可能性があります。
特に高年式のバイクや、中古市場で人気が高い車種は、不動車か実働車かで査定価格に大きな差が出ます。できれば、最低限の整備を行いエンジンがかかる状態にしてから業者査定を受けるとよいでしょう。
古いバイクや、外装やサスペンションなどの状態が悪く、1〜3万円程度の査定しか期待できない場合は、バイクショップでエンジンがかかるまで整備してもらっても、修理費用を査定価格で回収できない場合があります。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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