バイクの業者用オークションとは

買取専門店は買取したバイクを業者用オークションを利用して売る場合があります。
業者用オークションは、一般人お断りの業者専用のバイク取引を行う場所で、全国に複数の会場があります。
中古バイク市場と業者用オークションの関係と、車とは違うオークション事情を解説します。

業者用オークションとは

業者用オークションとは、車・バイク関係の業者専用の会員向けオークションです
買取専門店や販売店が仕入れたバイクを出品して、中古バイク販売店が店頭在庫や顧客から要望があったバイクを仕入れています。

業者用オークションは複数の運営会社があり、それぞれのオークションごとに会員権を取得する必要があります。

主要なバイクの業者用オークション一覧

業者用オークション 会場
JBAジャパンバイクオークション(バイク王が運営) 神戸、横浜
BDS(ビーディーエス) 柏の杜(関東会場)、関西(大阪府堺市)、九州(福岡県太宰府市)
アライオートオークション ベイサイド(神奈川県川崎市)
アイ・モト・オーク ネット専用

バイクの業者用オークションは、JBAとBDSの2社の規模が大きいです。
特にBDSの柏の杜会場は、1日に最大5,000台の取引が可能な大規模会場になっています。

業者用オークションの会員になるには

業者用オークションの会員基準は、運営会社によって異なります。
多くのオークション会社は次の入会条件を設定しています。

・古物商取得して1年以上経過
・保証金(5万円〜100万円)
・保証人2〜3名(不動産所有者)
・展示場、商談スペースを持っている

上記4点を満たした上で、オークション運営会社の審査を経て会員になれます。保証金は会員種別によって5〜100万円必要です。一般会員であれば5〜20万円ほどが保証金の相場です。

その他、オークション会場によっては、保証金とは別に入会金が必要です。

個人でもオークション会員になれる

業者用オークションは、法人でなくても個人事業主の届出をして屋号を持っている事と、その他の条件を満たせば会員になれます。

個人が業者用オークションの会員になるには、保証人がネックになります。
法人の場合は、社長が保証人になることができますが、個人の場合は第三者の保証人が2〜3名必要になります。

また、展示場やショールームなどの設備を用意しないといけません。既存会員の紹介があれば、審査が若干有利になりますが、個人の場合は条件を満たしてもオークション運営会社の審査に落ちる事例が多いです。

業者用オークションの利用料金

業者用オークションは、会員になった後も、3千円〜1万円ほどの月会費が必要です。車(四輪用)の業者用オークションは月会費、年会費無料が多いですが、バイク用業者用オークションはJBSやBDSの大手2社はそれぞれ月会費が必要です。

四輪がメインのアライオートオークションは月会費無料で利用できます。
月会費とは別に、オークションを利用すると1台ごとに次の手数料が発生します。

・出品料(出品ごとに売却希望者が負担)
・成約料(出品したバイクが落札された場合に出品者が負担)
・落札料(落札者が負担)

各手数料の相場は2千円〜5千円ほどです。車(四輪)の業者用オークションは各種手数料が1万円前後が相場です。バイクの業者用オークションは、月会費が発生する分、取引手数料が安いです。

会場にバイクの搬出入をする際に、陸送業者を利用すれば、輸送コストがかかります。

その他、ネットで出品車両情報や、過去の落札相場情報を閲覧するネットサービスを利用する場合には、月額1万円前後の費用がかかります。

業者用オークションは、出品や落札をする機会が少なくても、落札価格情報をネット閲覧するために会員になっている業者が多数います。

業者用オークションの流れ

業者用オークションは、原則会場ごとに週に1回オークションが開催されます。
業者用オークションの流れは次の通りです。
※受付時間や決済期間は各オークション会場や運営会社によって変わる場合があります

1.出品者がオークション会場へ車両搬入および、出品事務手続き(オークション前日正午まで)
2.オークション会場の検査員が出品バイクを検査し評価点を付ける(※1)
3.出品者が最低落札価格を設定(買い手には非公開)
4.購入希望者がオークション会場の現場やネット情報を利用して、出品車両情報のチェック、及びオークション会場で現車確認
5.オークション開始(コンピューターによるPOS押し(※2)にて入札
6.成約もしくは、流れ(取引不成立)
7.落札者が3営業日以内にオークション会社へ落札代金を振込
8.落札から1週間以内に落札したバイクを引き上げる(代金支払い前の受け取り可能)
9.出品者がオークション会社から落札費用を受け取る

※1 オークション会場が行うバイクの検査は非常に厳しく厳格な検査を行います。業者用オークションは買い手もプロの業者で厳しい視線を持って中古バイクの状態は識別します。また、オークション会場に行かずに入札する方も多く、現車確認しない業者は評価点を判断材料にします。オークション運営会社は検査と評価点の精度が、オークション会場の評価に繋がるため、精度の高いバイク検査に注力しています。

※2 POS押しとは、オークション会場に設置されたボタン、もしくはネット会員がパソコンから入札ボタンのクリックを行い、1クリックに応じて2,500円〜5,000円ずつ現在価格に上乗せして入札します。最高値でPOS押しをした業者が落札。出品者が設定した価格にPOS入札が届かなかったら不成約で流れ扱いになります。1台あたりのオークションの競り時間は10秒〜20秒ほどです。

まとめ

私は実際に業者用オークションの会場に入った事があります。業者のみが利用しているオークション会場は、事務的に取引が進んで異様な雰囲気でした。

業者用オークションは個人から見ると未知の領域で、簡単にバイクを業者価格で売れる夢のような場所だと勘違いする方が多いです。しかし、実際にはバイクの業者用オークションは、手数料や輸送コストの問題があり、かなりの台数を取引しないと有効活用できません。

また、出品台数が多くても、程度が良いバイクが少ないです。個人が愛車を1台だけ高く売る場合には、業者用オークションの存在はそれほど気にしなくてもよいでしょう。

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