SBKでパニガーレV4Rを操るバウティスタが開幕9連勝!国産メーカーはワークス撤退の可能性も!?


Youtubeより

SBKは市販車最速を決める国際レースで、昨年まではMoto-GPには参戦せずにSBKに注力しているカワサキが圧倒的な強さを見せ、ジョナサン・レイが4年連続年間チャンピオンを獲得していました。しかし、2019年のSBK(スーパーバイク世界選手権)は第3ラウンド(アラゴン)まで終了し、ここまで9戦全てドゥカティのバウティスタが圧勝する独壇場になっています。

今年からドゥカティは新型V4エンジンを搭載したパニガーレV4Rを投入し、Moto-GPから移籍したアルバロ・バウティスタを加入させるなど、磐石の布陣を敷いて注目されていました。オフシーズンのテスト走行から好タイムを連発しているバウティスタは、開幕戦で15秒以上の差を付ける圧勝で初戦を勝利します。

その後も2位に10秒前後の差を付けるレースを続け、これまで9戦9勝の無双状態です。昨年の年間チャンピオンでここまでランキング2位につけるジョナサン・レイ選手も、第1Rが終わった時点で「バウティスタとの差にはガッカリだよ」とコメントしています。

前半3ラウンドで1着と2着が全て同じ

SBKは昨年まで行っていた1ラウンド2レースに加え、日曜の午前中にスプリントレースが追加され、史上初の1ラウンド3レース制が導入されました。これまでオーストラリア(第1ラウンド)、タイ(第2ラウンド)、アラゴン(第3ラウンド)のレース1、レース2、スーパーポール・レース(スプリント)の計9戦で1位がバウティスタ、2位がレイと同じ顔ぶれが続いています。大半のレースでバウティスタが圧勝を収めていて、トップ争いにスリリングなレース展開が見られません。

ドゥカティのワークスチーム「Aruba.it レーシング-ドゥカティ」からはバウティスタのほか、昨年からの残留になったコリン・ディヴィスも参戦しています。C・ディヴィスはここまでレース1とレース2の計6戦で10位、7位、15位、リタイヤ、3位、3位と苦戦しています。そのためパニガーレV4Rだけで速いのではなく、パニガーレV4Rとパウティスタの組み合わせが強いことになります。

それでもドゥカティはパニガーレV4Rでは参戦1年目なので、今後はマシンのセッティングをライダーに最適化したり、来シーズン以降に有力ライダーを加入させればワン・ツーフィニッシュを連発させるポテンシャルを持っています。SBKのライダーの中では異次元と称されていたジョナサン・レイが、パウティスタ相手では歯が立たない状況なので、元MotoGPライダーのパウティスタの腕が良いにしてもマシンの性能差が大きいことは明白です。

ドゥカティに対抗するにはV型エンジンの投入しかない?

ドゥカティは先代のパニガーレR(L型2気筒1,198cc)から、パニガーレV4R(V型4気筒999cc)の新型を投入したことで圧倒的な強さを手に入れました。国産メーカーのリッタークラスSSは、全て直列(並列)エンジンを搭載しています。構造上はリッタークラスのバイクはV型エンジンにした方が性能が高くなりますが、国産メーカーはV型にすると製造コストが高く、直列とも大きな差がないことから、Moto-GPマシンはV型エンジンにするけど、市販車は直列(並列)エンジンを採用しています。

実際に昨年までは、カワサキのZX-10RRが圧倒的な強さを見せていましたが、大手メーカーがV型エンジンとワークス体制を用意したことで、直列(並列)エンジンとの差を見せつけた形です。まだSBKの2019年シーズンは前半の3ラウンドが終了した段階ですが、現時点では直列エンジンでパニガーレV4Rに勝つのは非常に難しいです。

SBKは市販車最速を決めるコンセプトでして、参戦できる車両は市販されている4ストロークマシンで、4気筒エンジンは排気量1,000cc以下、2気筒エンジンは1,200cc以下です。さらに、販売台数150台以上(メーカーの生産規模によっては500台以上)の基準があるので、SBKを目的にMoto-GPマシンをベースにした限定車を投入しても参戦できません。

Moto-GPに比べて注目度が低いため、国産メーカーがSBKだけを目的にV型エンジンモデルを新たに投入することは考えにくいです。パニガーレV4Rの圧勝が続くようなら、国産メーカーはSBKのワークス体制を撤退する可能性もあります。もし、2019年シーズンで最後までパウティスタが圧勝を続けるようになれば、来シーズンは何かしらの形でレギュレーション変更されるかもしれません。

市販モデルの価格差

ドゥカティ パニガーレV4  256.9万円
ドゥカティ パニガーレV4R  455万円
カワサキ  ZX-10RR     292.6万円
カワサキ  ZX-10R     206.28万円
ヤマハ   YZF-R1     226.8万円
ヤマハ   YZF-R1M     307.8万円
ホンダ   CBR1000RR    204.66万円
BMW     S1000RR 227.2万円

SBKの車両は市販車をベースにチューニングしているので、ノーマル性能が高ければ速いワケではありません。それを踏まえてもパニガーレV4Rは本気度を感じられる価格設定です。STDモデルもリッタークラスSSの中では最高値になりますが、性能を考えれば魅力的な価格設定だと評価できます。

SBKが盛り上がるためには?

2018年で撤退したアプリリアは歴代最高スペックのRSV4 1100ファクトリーを発売して注目を集めています。SBK撤退に伴う排気量拡大ですが、シャーシやサスペンションもパワーアップしているので、再び1000ccクラスを投入してSBKに復帰すれば、V型エンジン同士の戦いが盛り上がるかもしれません。

構造的に直列や並列よりV型エンジンの方が有利なのは明白ですが、ハンデキャップのようなレギュレーションを追加されても盛り上がりに欠けてしまいます。バイクの性能が進化するのは良いことですが、SBKに限って見ればドゥカティだけ速くなりすぎたことによってレースの意味が薄れてしまったように感じます。

もっとも期待できるのは大差を付けられながら、これまで9戦レース連続で2位に入っているジョナサン・レイの巻き返しです。もし、ドゥカティのパニガーレV4Rがなかったら、レイが9連勝していた計算なので、SBKを盛り上げる意味でパニガーレV4Rは良い刺激材料になったのかもしれません。

ジョナサン・レイは2020年シーズンまで契約を残していて、2020年の契約満了を持って引退する発言もしています。直列エンジンのZX-10RRでパニガーレV4Rに勝つのは至難の業ですが、ライディングテクニックやマシンの進化によって差を埋めるデッドヒートのレースを繰り広げてもらいたいです。

ジョナサン・レイが引退してカワサキもSBKのワークス体制を撤退するようなことがあれば、SBKの存在価値が少なくなってしまいます。少なくても2019年中にある程度の打開策を見せ、2020年シーズンには展開次第で互角以上の戦いができる状況を作ってもらうしかありません。

リッタークラススーパースポーツバイクはSBKとパニガーレV4Rの影響でこの先数年で大きな転機を迎えるかもしれません。レース結果や各メーカーの動向に注目しましょう。

こちらの記事もあわせてどうぞ

バイクの最新ニュース
バイクの新型モデル情報、バイクグッズや法律動向などバイクに関わるバイク業界関連情報、バイクレース情報の最新ニュースを紹介しています。
バイクの最新ニュース
バイクの基礎知識
バイクを持つ前・持っているときに知っておきたい初歩的な知識、バイクを購入するときに知っておきたいこと、バイクを手放すときに知っておきたいことを紹介しています。
バイクの基礎知識
バイクを売るコツ
バイクを売るコツをつかめば、早く売る、高く売る、簡単に売るなど自分の希望に応じた売り方を選ぶことができます。
「バイクを売るコツ」はこちら
どの買取業者に売るかお悩みの方へ
どこの買取業者に売るかで迷ったら、当サイトのおすすめ買取業者をご参考下さい。 みんながどこでバイクを売っているか、買取業者利用アンケートも紹介しています。
「おすすめのバイク買取業者」はこちらで紹介

コメントを残す

サブコンテンツ

ページの先頭へ