MOTO GP 2017シーズンの総まとめ

2017年11月12日まで開催されたバンレンシアGPをもって、MOTO-GPの2017年全日程を終了しました。
2017年は、先年王者のマルケスと、年間優勝6回記録したドヴィツィオーゾがデッドヒートを繰り返して、最終戦まで年間チャンピオン争いがもつれ込む見応えのあるシーズンでした。

マルケスVSドヴィツィオーゾの名勝負のひとつに、雨の中で行われた、もてぎの日本GPも含まれた点が印象的でした。

ここでは、MOTO-GP2017年シーズンを振り返った総括を紹介します。

各メーカーで明暗の分かれた要因とは?

MOTO-GP2017シーズンは、結果的にはホンダのマルク・マルケスが4回目の年間チャンピオンを獲得。コンストラーズポイント(マニファクチャラーズ)とチームランキングでも1位をホンダが獲得する1人勝ちの結果でした。
シーズンを通して、ホンダとマルケスの安定感が際立っていました。しかし課題も多く見られ、2018年も安泰と言える状況ではありません。

躍進したのはドゥカティのドヴィツィオーゾで、マルケスと同じ年間6勝をあげて年間ランキング2位に入りました。すでに世界一のライダーだと評価する声もあり、まさに覚醒した1年でした。チームでみるとドゥカティはコンストラクターもチームもランキング3位と2016年と同じ形です。

ドヴィツィオーゾが頑張った分、獲得ポイントは前年より増えましたが、相方のロレンソが伸び悩みました。それでもロレンソも不運なレースが多かった面もあり、年間を通してみれば内容はそれほど悪くありません。ドゥカティチームは、最後にチャンピオンを逃した点は残念でしたが、充実したシーズンを送れたのではないでしょうか。

逆に暗い結果に終わったのはヤマハです。コンストラクター、チームランキングで2位に入ったとはいえ、シーズン終盤の不振が目立ちました。後半戦はシャーシを2016年モデルに戻していたことも公表され、マシンの調整に相当苦労をしていたようです。

2016年に活躍したスズキも2017年は散々な結果。コンストラクターズポイントは、2016年の208ptから半分以上減らして100ptとなりました。

マルケスVSドヴィツィオーゾの歴史に残る名勝負

第15戦の日本GPでは雨の中のレースとはいえ、マルケスとドヴィツィオーゾの年間ランキング1位と2位同士が直接熱いバトルを繰り返し、何度も1位が変わる展開でした。最終ラップまで熱いバトルが続いて、最終ラップにドヴィツィオーゾがマルケスをかわし優勝しました。
現地やテレビの前で「おぉー!!」と歓声を上げた人も多かったでしょう。

もうひとつベストレースをあげるなら、第11戦のオーストリアGPです。日本GPと同様の展開で、こちらも最終コーナーでドヴィツィオーゾがマルケスをかわして優勝しました。

2戦も激アツなレースを繰り広げ、シーズンを通じてみても2017年は歴史に残る白熱したバトルがあったと言えるでしょう。ドヴィツィオーゾの躍進がなければ、これほど面白いシーズンにはならなかったです。

31歳にして覚醒したドヴィツィオーゾ

ドヴィツィオーゾは31歳のイタリア人ライダーで、史上初のイタリアメーカーとイタリア人ライダーでの年間チャンピオンになると期待されています。

MOTO-GPデビューしたのは2008年でチームスコット(ホンダ)より参戦し、1年目から年間ポイントランキング5位を獲得しています。MOTO-GP2年目からはホンダのワークスチーム(レプソル・ホンダ)に抜擢され、レース初優勝を飾るも年間ランキングは6位。

2010年は優勝しなかったものの、7度の表彰台を獲得して年間ランキングは5位でした。ホンダ最終年になった2011年は、優勝レースはなかったものの17戦中15戦で5位以内に入る抜群の安定感を見せて年間ランキング3位を獲得しました。

ホンダ時代のドヴィツィオーゾは安定感は売りでしたが、決め手に欠ける印象が強かったです。長年チームメイトだったペドロサに次ぐサブライダーという立場でしたが、近年の活躍を見ると、ペドロサを超えるライダーへ成長したと評価できます。

2012年はホンダが2台体制を取ることを発表され、前年チャンピオンを獲得したストーナーに押し出される形で、レプソルホンダを退団。サテライトチームのモンスター・ヤマハ・テック3チームに移籍して、シーズン4位の活躍を見せます。

2013年には再びワークス体制を求めてドゥカティに移籍をしました。その後の年間成績は2013年8位、2014年5位、2015年7位、2016年5位でした。

長年世界のトップライダーで活躍していたとはいえ、2017年の活躍は期待値以上でした。さらに評価できるのは、ドゥカティのマシンそのものの性能が上がったワケではなく、技量のレベルアップが明確だったことです。

2017年シーズンはマルケスがタイヤの設定に苦戦していたとはいえ、11戦のオーストラリアGPと15戦の日本GPは、ほぼマルケスとイコールコンディションに近かったです。この2レースで最終コーナーでマルケスをかわしたのはドヴィツィオーだからこそ成し得たことです。

シーズン中に自信をつけて、完全に覚醒したといえます。2018年シーズンも間違いなくチャンピオン争いをしてくることになるでしょう。

ヤマハの不振はマシンのせい?

ビニャーレスとロッシの体制だったヤマハはシーズン前半で圧倒的な実力を見せて、今年もコンストラクターズとチームはヤマハが取ると予想した方も多かったでしょう。後半にこんな不振が顕著に現れるとは思いませんでした。

タイヤフィッティングの問題なども噂されましたが、シーズン後半はシャーシを2016年使用モデルに戻していたことが公表され、マシン造りに苦戦していたことが明確でした。マシンをシーズン中にさらに改良しようとしたところ、バランスが狂ってしまったのでしょう。

MOTO-GPマシンは最高のセッティングをして初めて実力を発揮できるジャジャ馬です。何かひとつ些細な問題が出ただけで、こんなに変わるのかと驚きを持ちました。来シーズンには問題を解決することを期待します。シーズン当初の活躍を見れば、来シーズンに巻き返しできる可能性は十分あります。

ロッシの引退時期は近い?

日本GPのパドックでも、ファンから一番人気が高かったのはバレンティーノ・ロッシです。MOTO-GPではレジェンド的存在で、歴代の名ライダーの中でもトップクラスのスター性を持っています。しかしロッシも今年で38歳を迎え年齢的なピークは過ぎています。

今年はオランダGPで19戦ぶりの優勝を果たし、後半はマシンに問題があるにも関わらず総合5位に入ったのはさすがです。ただ、結果以上に内容が悪く感じました。全盛期のロッシであれば、もっと上位に入れていたのに・・・と思えるレースが度々ありました。
ヤマハとの契約は2018年まで残っていますが、華やかな引退をするのであれば、そろそろ年齢的なリミットも近づいてきています。

レースとは違う分野ですが、野球のイチロー選手は40歳を過ぎてから出場機会が減っていき成績も下降しました。イチロー選手の場合は体力や筋力の衰えよりも視力の衰えが深刻だったとされています。時速300kmオーバーのMOTO-GPの世界では動体視力の低下は致命的とも言えます。
長く現役で走り続けて欲しいライダーではありますが、現実問題を考えると、ヤマハとの契約も切れて30代最後の歳になる2018年は、一つのターニングポイントになるでしょう。

スズキ・KTMは来季に期待

今年のMOTO-GPも終わってみれば、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティの3強でした。スズキは昨年より獲得ポイントは大きく落ちましたが、後半戦になるとトップ10位内に入るレースも増えていました。KTMも同様に10位以内に入るレースが後半になるにつれて増えました。

確実にトップチームと互角に戦えるマシンに改良を重ねられていて、2018年シーズンでの巻き返しを期待できます。

おわりに

MOTO-GP第15戦の日本GP(ツインリンクもてぎ)では、来場者数が決勝(52,439人)、3日合計(89,501人)で、来場者数がともに昨年を上回りました。2011年の東日本大震災のあった年に過去最低を記録してから、5年連続で来場者数は増加を続けています。
今年の日本GPは3日間天気が悪かったので、数字以上に盛況だったと言えるでしょう。

四輪の最高峰レースF-1が厳しいレギュレーションでつまらなくなっていく中で、MOTO-GPは共通ECUなど厳しいレギュレーションを敷きつつ、マシンの性能は向上しています。
マシンの性能差が少なくなったことでマルケスVSドヴィツィオーゾの歴史的な名勝負が生まれたほか、直線のドゥカティ、コーナリングのヤマハ、総合力のホンダと各メーカーの個性もしっかり出ていました。

タイヤの問題など課題はありつつも、各メーカーが完璧でないからこそ、見ていてスリリングで楽しめるレースとなっています。

2018年シーズンも、マルケスVSドヴィツィオーゾのライバル対決やヤマハ、スズキの逆襲、日本人ライダー中上貴晶の参戦など見所がたくさんあります。
今から3月の来シーズン開幕戦が楽しみです!

こちらの記事もあわせてどうぞ

バイクの最新ニュース
バイクの新型モデル情報、バイクグッズや法律動向などバイクに関わるバイク業界関連情報、バイクレース情報の最新ニュースを紹介しています。
バイクの最新ニュース
バイクの基礎知識
バイクを持つ前・持っているときに知っておきたい初歩的な知識、バイクを購入するときに知っておきたいこと、バイクを手放すときに知っておきたいことを紹介しています。
バイクの基礎知識
バイクを売るコツ
バイクを売るコツをつかめば、早く売る、高く売る、簡単に売るなど自分の希望に応じた売り方を選ぶことができます。
「バイクを売るコツ」はこちら
どの買取業者に売るかお悩みの方へ
どこの買取業者に売るかで迷ったら、当サイトのおすすめ買取業者をご参考下さい。 みんながどこでバイクを売っているか、買取業者利用アンケートも紹介しています。
「おすすめのバイク買取業者」はこちらで紹介

コメントを残す

サブコンテンツ

ページの先頭へ