東京都と国の始めるEVバイク補助金は合算して10万円超え!?
2018年3月に開催された東京モーターサイクルショーでは小池百合子都知事がEV/FCVバイクを「ゼロエミ・バイクと呼んでください」と呼び掛けて普及促進を進める意向を述べました。
ビッグサイトでの「東京モーターサイクルショー2018」。EV/FCV(電動・燃料電池)二輪車を「ゼロエミ・バイク」として紹介。ゼロエミとは廃棄物を出さないこと。東京の島々はZEIゼロエミアイランドに、発電などする家はZEHゼロエミハウス。二輪車王国の日本がゼロエミバイクで世界をリードしてほしい。 pic.twitter.com/3CHSKfOoC7
— 小池百合子 (@ecoyuri) 2018年3月25日
次世代自動車の普及促進を先行して行っている東京都は、環境局と合同で新しいEVバイク補助金を2018年6月にスタートする方向で準備を進めています。
実施期間は5年で予算総額は400台4,000万円です。単純に1台平均10万円になる見込で、国の経済産業省が先行する補助事業と合わせれると、通常のガソリンバイクと同等の価格で購入できる計算になります。負担割合は東京都が3/4、国が1/4です。
全国では静岡県浜松市が平成25年度にEVバイク補助金を実施した実績がありますが、東京都の補助金は過去の補助金を上回ります。今後は全国でもEVバイク普及の補助金が広まっていく可能性があり、現在もクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)を全国で利用できます。
CEV補助金は延長が濃厚!?
平成30年2月1日〜平成31年2月22日までに新車登録して平成31年3月4日までに申請を行ったEVバイクは、クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)を受けられます。
東京都が連携する国の補助金部分は、このCEV補助金になり期限が定められています。東京都の補助金は5年間行う方針なので、国のCEV補助金も同期間を目安に延長する可能性があります。
補助金はいくら受け取れる
2018年5月1日現在で受け取れるEVバイクの補助金は以下の3車種が対象です。CEV補助金の補助額と合わせてご覧ください。
・スズキ e-Let’s : 41,000円
・スズキ e-Let’s : 60,000円
・ヤマハ e-Vino : 26,000円
・光岡自動車 電駆 : 最大30万円
光岡自動車の電駆は3輪トライクの業務用で価格は100万円ほどです。またスズキのe-Let7sシリーズは生産終了していて、残りは在庫のみなので、主要メーカーで補助金を受けられるのは実質e-Vinoのみになります。対象車種が少ないのが課題で、2018年発売予定のホンダPCXエレクトリックも補助金対象になることが濃厚で、電動バイクの普及に期待されています。
参考URL
e-Let’s補助金情報:http://www1.suzuki.co.jp/motor/elets_sp/subsidy.html
e-Vino補助金情報:https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/e-vino/subsidy.html
補助金は合計いくら受け取れる
東京都の補助金は6月から準備を進める発表のみで詳細は出ていませんが、予算は400台で最大4,000万円です。東京都3/4、国1/4の割合で考えると、CEV補助金の3倍を目安で、予算の関係上で1台10万円が上限になるか、400台に達する前に予算が上限に達して打ち切られる可能性があります。
ガソリン車と同等の値段になることをアピールしています。国産主要3メーカーのガソリンバイクとEVバイクの価格差をご覧ください。
スズキLet’sシリーズ
・e-Let’s:321,840円
・Let’sバスケット:182,520円
・差額:139,320円
・差額カバーに必要な東京都の補助金:98,320円(差額-CEV補助金41,000円)
ヤマハVinoシリーズ
・e-Vino:236,520円
・Vino:185,000円
・差額:51,520円
・差額カバーに必要な東京都の補助金:25,520円(差額-CEV補助金26,000円)
PCXの価格予想
・PCX(125):342,360円(発売済)
・PCXハイブリッド:45万円前後(予想価格)
・PCXエレクトリック:60〜65万円前後(予想価格)
既存の50cc扱いのEVバイク2車種は、国と東京都の補助金でガソリン車との差額をカバーできる計算です。E-Vinoに関しては、東京都から既存のCEV補助金の3倍の補助金が出れば、ガソリンバイクよりお得に買える計算です。
PCXについては、ハイブリッドとエレクトリックの価格・発売日は正式に決まっていません。(ハイブリッドは補助金対象外、エレクトリックの予想価格はメーカーよりガソリン車の2倍にならないくらいというメーカーの発言を参考)。
仮にPCXエレクトリニックが60万円だった場合、ガソリンバイクとの差額は25万円以上になる見込みです。1対3の割合で考えると国(CEV補助金)が62,500円、東京都の補助金が187,500円必要な計算です。
PCXエレクトリックはガソリンバイクとの差額を全額カバーできるか不明ですが、ハイブリッドよりも安く買える可能性もあります。PCXハイブリッドは2018年夏に発売予定なので、価格と東京都のEVバイク補助金の詳細を見比べて、エレクトリック(EV版)が出るまで待つか検討するとよいでしょう。
おわりに
国や東京都の補助金を利用してEVバイクの購入検討している方は、販売店に問合わせてください。車種によって受け取れる金額や条件が変わる場合もあるので、販売店へ問い合わせるのが一番簡単で確実です。販売店によっては補助金の申請手続き代行やサポートを行ってくれて、見返りとして値引きなしの販売をするケースも出てくると思います。
補助金の内容によってはPCXエレクトリックの発売と同時に補助金申込が殺到して、5年分の予算が早期に底を付く可能性もあります。新型PCXエレクトリックに興味を持っている方は、補助金情報も合わせてチェックすると良いでしょう。東京都だけではなく全国でEVバイク補助金の広まることを願っています。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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