ドゥカティブースレポート|東京モーターサイクルショー2018
2018年はドゥカティ初のV4エンジンを搭載したパニガーレを出すなど、ドゥカティは大きな転機を迎えています。
東京モーターショー2018では、新型のパニガーレV4やムルティストラーダ、ディアベルなど人気シリーズを多数展示してドゥカティブースは大盛況でした。
パニガーレV4だけではないドゥカティの注目バイク
ドゥカティブースではパニガーレV4に重点を置いた展示のほか、シリーズ車種を並べて、外観のバリエーションの豊富さと選択肢の多さをアピールしていました。
ドゥカティブースの様子を動画でご覧ください。
パニガーレV4
ドゥカティブースの目玉は2018年4月発売のパニガーレV4です。市販車では初投入になるV型4気筒エンジンを搭載して、排気量はレースレギュレーションにとらわれず、ゆとりのあるトルクを重視させた1,103ccになっています。
ドゥカティの新しいフラッグシップスポーツの位置づけで、MOTO-GPマシンを開発しているドゥカティコルセが全面協力して、MOTO-GPマシンに近い公道用ロードバイクとして発売されました。気になる最高出力は214馬力。販売価格は263万円〜です。
パニガーレV4の魅力はエンジンだけではなく、スタイリングです。先代のパニガーレ1299よりも、イタリア車らしいフォルムになりました。
リアのスタイリングも綺麗です。タンデムステップも付いていますが、純正でシングルシート仕様。リアカウルも角度が付いているので、ほぼ1人乗りバイクです。
テールランプのデザインもカッコイイです。
パニガーレV4はカウルを外した車両も展示していました。
タンクの内側には、凄そうな機械が付いています。ハイパワーマシンでも扱いやすくするための最新電子制御を搭載しています。
先代のパニガーレ1299は、2018年モデルではFINAL EDITION(ファイナルエディション)として販売されます。L型2気筒エンジンの集大成として駆け込み需要も期待できそうです。959パニガーレは継続して販売される見込みです。
ムリティストラーダ
2018年にフルモデルチェンジしたムリティストラーダ1260Sです。先代のムルティストラーダ1200から排気量を64cc拡大しました。排ガス規制に適合させるとともに、ピークトルクの85%を3,500rpmで発生させる設定にして中低速トルクを大幅に向上させています。
パニガーレのスタイリッシュなデザインとは対照的に、新しいムルティストラーダ1260はイカついフロントマスクです。フロントウィンカーはハンドルガードに装着しているのが個性的です。新型ムルティストラーダ1260は、新型シャーシを採用して電子制御も最新のものに換装されました。
写真はムルティストラーダ1260Pikes Peak
ムルティストラーダ1260のグレードはSTD(1260)、S、Pikes Peakの3種類を用意しています。ハイエンドモデルのPikes Peakは鍛造アルミホイール、前後オーリンズサスペンション、カーボンファイバー製のマフラー&スクリーンを装備しています。
30Lの大容量タンクと19インチフロントホイールを装着したエンデューロは、従来通り1200のテスタストレッタDVTエンジンを搭載しています。
展示車両はノーマルですが、純正ハードパニアがよく似合う長距離向けバイクです。どんな道でもこなす長距離ツーリング用デュアルバーパスバイクなら、ムルティストラーダ1200エンデューロもオススメです。
2017年2月に発売されたムルティストラーダ950。113PSのエンジンとフロント19インチホイールの組み合わせで、扱いやすくて走行性能も高いです。値段的にもリーズナブルで日本での長距離ツアラーでは、950でも十分でしょう。
2018年モデルは1260、1200、950の3つのエンジンラインナップになりました。
ディアベル(DIAVEL)
2016年の登場以降、世界中で人気を集めているディアベル(DIAVEL)です。ゆっくり走っても気持ちよくて、ここぞという時にもよく走るスポーツクルーザーです。
東京モーターショーで注目を集めていたのはディアベルディーゼル。展示会用に製作されたメーカーカスタムかと思うほど、強烈なインパクトを与えるスタイリングですが、大手アパレルメーカーのディーゼル(DIESEL)とコラボした666台限定の特別仕様車です。
日本でも2018年6月12日に発売されます。価格は284万2000円で、STD(214.5万円)より70万円ほど高いですが、まるでコンプリートカスタムのようなスタイリングは割安に感じられる価格設定です。
専用シートや、ワイルドな外装でどこに行っても注目を集めるでしょう。標準でもスタイリングの個性が強いバイクで、ディアベルディーゼルは市販バイクとは思えない完成度です。
なお、2018年モデルのディアベルシリーズは、以下のラインナップになります。
・ディアベル
・ディアベルカーボン
・ディアベルディーゼル
・Xディアベル
・XディアベルS
デビュー3年目を迎えるディアベルは、豊富なラインアップを持つ人気シリーズに成長しました。どのグレードも個性豊で、ノーマルの状態でも自分だけのオリジナリティある1台に感じられるでしょう。
その他のバイク
もっとも豊富なラインナップを持つスクランブラーシリーズです。扱いやすくてオシャレに乗れるバイクです。ストリートバイクのカテゴリーですが、ワインディングから長距離ツーリングまでマルチにこなせます。オフロードに強いデザートスレッドモデルなら、ダートコースも走れます。
110馬力を発生するエンジンと軽い車体に加えて、電子制御による走行モードを変えれば、多彩なキャラクターに変身できるハイパーモタード939です。スタイリッシュなデザインに片持ちスイングアームの組み合わせで、個性あるデザインです。
ドゥカティのラインナップの中でも、街乗りやちょっとした峠のワインディングで一番楽しそうなバイクです。
おわりに
ドゥカティは世界最高峰レースのMOTO-GPで、2017年シーズンは最終戦までチャンピオンを争うほど飛躍しました。市販車も進化を感じられる内容で、2018年からは市販車ではドゥカティ初のV4エンジンを搭載したパニガーレV4を発売します。
おそらく、大半の車種の今後は代名詞でもあるL型2気筒エンジンにこだわったバイクを出し続けるでしょう。最近は人気車種をシリーズ化して、あらゆるユーザーを取り込むラインナップになってきたように感じます。
走行性能とフィーリングに魅力のあるメーカーですが、外観も個性的で見るだけでワクワクしてくるバイクが多かったです。国産メーカーは大型バイクの世界販売に弱いと言われていますが、ドゥカティの最新ラインナップを見ると国産よりも細部にこだわった造りをしているように感じました。(値段も高いですが・・・)
もともと、ドゥカティは転倒すると修理代が高くつくことで有名ですが、新型パニガーレV4の美しいカウルや、ムルティストラーダのハンドルガード内蔵ウインカーを見ると、ますます転べないバイクになったように感じました。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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