HONDA CB4 INTERCEPTORで見えた未来のバイクスタイル

2017年11月に開催されたEICMA2017(ミラノショー)では、様々なコンセプトモデルが出品されましたが、その中でもホンダのCB4 INTERCEPTERに魅力を感じました

2017年10月末から11月上旬にかけて東京モーターショー2017の開催もあり、当サイトでも取材させていただきましたが、CB4 INTERCEPTERを出品して欲しかったという気持ちを抱きました。スタイリングも魅力的ですが、未来のバイクの形を表した先進装備に特徴があります。

なおCB4 INTERCEPTERは、ミラノショーで公開され2018年発売予定の「CB1000R」の派生モデルにあたるコンセプトです。是非、CB1000Rの紹介ページも合わせてご覧下さい。
参考記事:CB1000R

カウル埋め込み型ライトにタッチスクリーン搭載の燃料タンク!!

CB4インターセプター(CB4 INTERCEPTOR)は、発表されたばかりのCB1000Rをベースに、ロケットカウル、シングルシート、セパレートハンドル、専用タンクなどを組み合わせたカフェレーサースタイルが特徴のコンセプトモデルです。

これまでのホンダによるコンセプトモデルの出品傾向を見ると、2018年末〜2019年にかけての近い将来で、カフェレーサースタイルのCB1000R派生車種として市販化される可能性も高そうです

ルックスに注目が集まりますが、燃料タンク上に設置されたタッチスクリーンに大きなインパクトを感じました。近い将来市販されそうな装備ではないですが、バイクがこれからどのように進化していくのかが見えました。

灯火類はカウル埋め込み型のLEDで近未来感を出しています。ヘッドライトとテールランプだけ付いたコンセプトモデルですが、まるでレース車両のようなスタイリッシュなデザインに魅力を感じます。
センターアップのマフラーは、排気口を小型化してテールカウルと一体にしているため、パッと見ではマフラーがないような印象を受けます。

市販予定車をベースにしたコンセプトモデルながら、近未来感を存分に取り入れた装備や細部のこだわりを見ると、この先3〜5年でバイクの形は大きく進化するのではないかと将来の可能性を感じました

タッチスクリーン搭載燃料タンクの概要

燃料タンクに設置されたタッチスクリーンでは、ネットに接続して、ナビや電話(スマホ)、アクセサリー類の接続など幅広い使い方ができます。バイクはナビやスマホをハンドルやメーター付近に設置される方法が主流ですが、ライダーから遠くて走行中や信号待ちで操作しにくいデメリットがあります。

また、バイク用ナビやスマホは、ライダー用グローブを装着していると反応しづらく細かい操作ができません。燃料タンクに大きなタッチスクリーンを備えることで、こうした問題を克服できそうです。

さらに特徴的なのが、タッチスクリーンに使う電力源を、フロントカウルの吸気口内に設置されたファンで発電している点です。通常のバイクは、エンジンの動力源を使ったジェネレーターで発電していますが、ファンで発電できればエンジン負荷がかからないためエコで効率的な発電方法と言えるでしょう。

セルモーターでエンジンをかけるには、通常のジェネレーターとバッテリーが必要になると思いますが、LEDライトの普及などバイクの省電力化も進んでいるので、電気系の構造もこれから変化していくかもしれません。

カウル埋め込み型ライト

ヘッドライトは、CB1000Rと同様の丸目をロケットカウルの中に埋め込み、コンセプトモデルでは円上にライトの外側だけを点灯させていました。ポジションランプとして円上のラインで点灯させることもできて、夜間の視認性を確保するために、丸目の内側中央に前照灯を搭載しています。

テールランプはシートカウルに小さい穴を複数開けて、孔越しに内部のLEDライトの光が漏れる斬新なスタイルです。後続車からの視認性が課題になりますが、ホンダは保安基準に適合させる自信があるからこそ、コンセプトモデルにカウル内蔵テールランプを取り入れてきたのでしょう。

リアデザインやサイドデザインはスッキリしていてカッコイイです。ナンバープレートホルダーは、CB1000Rと同様にスイングアームマウントを付けることになるでしょう。ウインカーは、前後ともにカウルに埋め込むと予想します。リアウインカーについてはナンバーマウントとセットにする方法も考えられます。

フルカスタムバイクのようなスタイリング

カフェレーサーは従来、ヤマハのSR400で定番カスタムになっているように、単気筒や2気筒のクラッシクバイクで人気のカスタムスタイルでした。CB4 INTERCEPTORコンセプトはCB1000Rをベースにしています。なお、CB1000RはスーパースポーツのCB1000RRをベースにしたストリートファイター仕様のバイクです。

つまり、CB4 INTERCEPTORは、スーパースポーツをベースにしたカフェレーサースタイルで、これまでにありそうでなかった新しいカテゴリーになります。ロケットカウルにセパハンを装着し、サイドカウル、アンダーカウルを設置しないのは、クラシックなデザインですが足回りがしっかりしているので、レトロ感がなくてレーシーな印象を受けます。

倒立フォークに片持ちプロアームのスイングアーム、リッターバイクならではのワイドタイヤを装備して、まるでフルカスタムしたカフェレーサーのような風貌になっています。

最新スポーツバイクをベースに、時代を巻戻したスタイルにした逆転の発想は斬新ですが、個性的な印象はなく、完成度の高い万人受けするデザインです。これからは、スーパースポーツ本来のスポーティーさと、高い走行性能を実用域の範囲内で残しつつ、スタイリングを重視した大型バイクが流行していくかもしれません。

おわりに

CB4 INTERCEPTERは、近い将来の投入も考えられるカフェレーサースタイルのデザインコンセプトと、さらに未来を描いたタッチスクリーンタンクなど未来を見据えたコンセプトの2つの意味があります。

どちらも魅力を感じる内容で、大型バイクの販売ではヤマハのMTシリーズに遅れを取っているホンダが、これから巻き返していくことを予感しました。走り、装備、スタイリングの全てでホンダは将来性が明るく、総合力の高いバイクメーカーとして業界を牽引していく存在になるでしょう

はっきりいって、ここ5年以内に投入されたNC700XシリーズやNM-4シリーズの新型バイクは不発でしたが、CB1000Rの発売を皮切りに原点回帰した印象を受け、ホンダ車らしい魅力が戻ってきました。CB4 INTERCEPTERコンセプトを見て、ホンダのバイク開発の好調さと勢いを再確認できた気がします。

タッチパネルスクリーンやカウル一体型の灯火類は、転倒したときのリスクが高く、絶対に転べないバイクになりそうです。初心者がいきなり購入するのはハードルが高く、転倒時の修理コストが高額になっていくと、任意保険の車両保険の需要も高まっていきそうです。

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