新型フリーウィラーの東京モーターショー2017レポート
ハーレー・ダビッドソンは東京モーターショー2017で8年ぶりに出店を行い、2輪バイクの展示はなくトライクのみで勝負していました。
(参考:東京モーターショー2017徹底取材レポート〜ハーレー編〜)
出品されたトライクの中でも気になったのが2017年に登場したリアボックスを装着しないフリーウィラーです。純粋なアメリカンバイクをトライク仕様にカスタムしたようなスタイリングと低価格が売りで、トライク市場の拡大を予感しました。
ここでは、フリーウィラー2018年モデルの特徴・スペック情報をまとめました。
フリーウィラーはトライクユーザーのニーズを満たす定番スタイル!!
大型トライクはバイクの免許不要で、普通自動車免許(MT)のみで運転できるメリットがありますが、購入できる人は車やガレージを所有している富裕層です。
大型バックレスト付きリアボックスを搭載した、「トライウルトラグライド」も魅力的ですが、大型トライクで長距離ツーリングに出かける需要は低いです。トライクは市街地走行や日帰りツーリングなど、天気の良い日を選んで出かける場合に最適です。
用途を考えると、大型バックレスト付きリアボックスは、タンデム者の快適性を向上させるメリットはありますが、リアボックスの必要性は低く感じます。なりよりもフリーウィラーの現車を見た印象は、安っぽさは一切なく、カスタムトライクのようでカッコよかったです。
購入費用もお手軽になりますし、今後の売れ筋はフリーウィラーになると予想します。
フリーウィラーはお買い得!?
フリーウィラー2018年モデルの価格は357万2千円〜で、トライウルトラグライド(438万8千円)より81万6千円安いです。フリーウィラーに搭載されるミルウォーキーエイト107エンジン(1,745cc)は、2018モデルより拡充して、より多くの車種に搭載されるハーレー最新モデルの主力ビッグツインエンジンです。
お手軽に購入できるミルウォーキーエイト107搭載モデルでは、新生ソフテイルのローライダーがエントリーモデルに位置しています。ローライダー2018年モデルの価格は199万円で、ハンドル、ヘッドライト、タンクなどスタイリングもフリーウィラーに近いシンプルな王道アメリカンバイクです。
なお、ローライダーとフリーウィラーの価格差は約158万円です。
通常の2輪バイクをトライク仕様にカスタムする費用はピンキリですが、ハーレーなどリッターアメリカンクラスをベースにすると、最低でも100万円はかかります。高級カスタムショップを利用すると200万円近くかかるので、フリーウィラーの価格設定はお買い得です。
また、カスタムトライク制作は需要自体が低く、相場が分かりにくいデメリットがあります。悪質業者に相談すると、法外に高いカスタム費用を提示されることもありますし、購入後の故障やトラブルリスクも高いです。
フリーウィラーはハーレー純正仕様のカスタムなので、見た目の完成度が高く、カウル一体型のリアフェンダーは高級感を感じさせます。故障リスクも少なく、通常の2輪モデルと同様に3年間の新車保証とカスタマーサポートが付いてきて延長保証サービスも利用できます。
完成度、信頼性、保証を考慮すると従来のカスタムショップで制作するトライクよりも、純正仕様のカスタムはお買い得です。
カスタムトライクと比べたお買い得感は、上位モデルのトライウルトラグライドにも共通して言えることですが、フリーウィラーは300万円台中盤の価格設定で、乗り出し価格400万円を切るのでお手頃感もあります。。
外車の安いオープンカーを新車で買うよりも安いので、趣味用のセカンドカーとして検討する価値が高まりました。
フリーウィラーのスペック
車種名 | FREEWHEELER(フリーウィラー) |
---|---|
メーカー | Harley-Davidson Japan (ハーレーダビッドソン) |
排気量 | 1,745cc |
発売時期 | – |
エンジン形式 | Milwaukee-Eight 107(空冷V型2気筒/OHV4バルブ) |
燃費 | – |
トランスミッション形式 | 6速 |
クラッチ形式 | – |
燃料供給方式 | 電子シーケンシャルポートフューエル噴射(ESPFI) |
フレーム形式 | – |
車両重量 | 507kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | – |
最大トルク | 147Nm/3,250rpm |
新車価格 | 3,57,200円〜 |
中古車相場 | – |
ハーレーダビッドソン フリーウィラーの評価
自動車免許で乗れる大型トライクは、車体を寝かせるのではなくハンドル操作で曲げる構造ですが、フリーウィラーはシャーシを改良し、ハンドリングの良いトライクに仕上ています。ビッグツインエンジンを搭載した大型トライクでの中では、車両重要507kgは軽量で、シンプルな構造で足着き性も抜群です。
よく走るので、峠をゆったりワインディングすると気持ち良さそうです。注意点はフロントカウルがないので、高速走行では飛び石に注意しないといけません。顔全面を守れるフルフェイスかシールド付きヘルメットは必須で、首元なども保護する処置をしておきましょう。
スタイリング的には一般道を時速40km〜60km程度で巡航することに強いトライクです。ミルウォーキーエイト107エンジンは、ハーレーらしいエンジンフィーリングが特徴で、車では絶対に味わえないエンジンの鼓動や振動を感じながら走ることができます。
実用的な移動手段よりも、乗ることを楽しむ趣味の使い方に特化しています。
まとめ
フリーウィラーを購入する際にカギとなるのが、外観をかっこいいと思えるかです。私は東京モーターショーでトライグライドウルトラとフリーウィラーを見比べて、素直にフリーウィラーの方がカッコイイと思えました。バイクにまたがってみると、アメリカンバイクらしいライディングポジションでワクワクした感情が出てきます。
ハンドル操作で曲がるのでハンドル位置は身体に近くてライディングポジションは通常の大型アメリカンより楽に感じました。安くてお手軽とはいえ、保管環境の影響やバイクや車に比べると荷物の積載性・雨対策、外出先での駐車スペースなどのデメリットもあり、趣味に特化した使い方でないと大型トライクを所有することは難しいです。
私はガレージを持っていないので、購入資金をクリアできたとしても買うことができませんが、富裕層から見れば魅力的な車両だと思います。実際に大型トライクを買える人はトライグライドウルトラと比べた約80万円の価格差はそれほど気にならないかもしれないですが、価格の問題だけではなくスタイリング面でフリーウィラーを選ぶ方も多いでしょう。
幅広い方に大型トライクやハーレーダビッドソンに興味を持ってもらえるためにも、フリーウィラーはラインナップの中で重要な役割を担ったポジションに位置しています。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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