SUZUKI バーグマン400ABSの特徴、実力、スペック情報まとめ

スズキは2017年8月4日に、新しい400ccビッグスクーターのバーグマン400ABSを発売しました。バーグマン400ABSはスズキの主力車種でもあった「スカイウェイブ400」の新型で、モデルチェンジにあたって、スズキの大型スクーターのグローバルブランドの「バーグマン」に統一しました。

国内では先に発売されたバーグマン200が有名ですが、もともとバーグマンはスズキのラグジュアリースクーターのブランド名で、バーグマン400ABSはスカイウェイブの名残も残る王道のビッグスクーターです。

こちらは2017年の東京モーターショーにも出品されたモデルでしたので、現地での取材内容も含めて特徴・スペック情報を紹介します。

国産唯一の400ccスクーター「バーグマン400ABS」の特徴

スカイウェイブ400の生産終了により、国産メーカーの400ccビッグスクーターは新車ラインナップから消えていましたが、バーグマン400ABSの発売によって復活しました。普通自動二輪免許で乗れる本格ビッグスクーターとして選択肢に入れる価値は高いでしょう。

従来のスカイウェイブ400よりも大幅に進化して魅力的なパッケージングになりました。ライバルはヤマハのT-MAX530ですが、大型免許不要で新車購入価格の安さ(T-MAX530は124万2千円〜)が大きなアドバンテージになります。
スポーツ性能を重視したT-MAX530とは違い、バーグマン400ABSは、快適性と安全性を重視した「ラグジュアリータイプ」のビッグスクーターです。

先代のスカイウェイブをはじめ、王道のビッグスクーターを進化させた最新モデルと言えるでしょう。

東京モーターショーで私が受けた印象

バークマン400は最新モデルではありますが、新しさは少ない王道スタイルのビッグスクーターなので、来場客からの関心は低かったです。マットブラックのカラーリングによって、展示車両の中でも存在感はそれなりに感じました。

実際に触って興味を持っている人の反応を見ても「400かぁ」といったリアクションを感じ取れました。従来のスカイウェイブからは大幅なパワーアップしましたが、LEDのポジションランプなど、もっと先進性あるデザインにして欲しかったのが正直な感想です。

ボディーはコンパクトで小型化されていますが、迫力は高く質感も良いので高級感あるバイクでした。

バーグマン400ABSのスペック

車種名 バーグマン400ABS
メーカー SUZUKI (スズキ)
排気量 399cc
発売時期 2017年8月4日
エンジン形式 水冷4サイクル単気筒/DOHC・4バルブ
燃費 国土交通省届出値26.5km
トランスミッション形式 Vベルト無段変速
クラッチ形式 自動遠心式
燃料供給方式 フューエルインジェクション
フレーム形式 パイプアンダーボーン
車両重量 215kg
乗車定員 2名
最高出力 23kW(31PS)/6,300rpm
最大トルク 36Nm(3.7kgm)/4,800rpm
新車価格 799,200円
中古車相場 30万円〜40万円(スカイウェイブ400)
主な変更点

先代のスカイウェイブ400ABSからの主な変更点は以下の通りです。

・ヘッドランプ、リアコンビネーションランプのLED化
・シートクッションの厚さ20mmアップ
・エアクリーナーボックスの大型化で素早いスロットルレスポンスと市街地での加速性能の強化
・8kgの軽量化とボディーのコンパクト化
・ホイールを15インチに大型化
・約1万円の値下げ(スカイウェイブ400リミテッドは81万円)

スポーツ性能、快適性、質感を向上させつつ価格を若干下げた点を評価できます。生産終了になったヤマハ・マジェスティは722,550円でしたので、車両価格のコストパフォーマンスは高いです。

車検が必要になるデメリットはありますが、通勤用など使用頻度が多い方や、ユーザー車検で最低限の諸費用で車検を通すノウハウがある方にオススメです。

バーグマン400ABSの評価

バーグマン400ABSは、ビッグスクーターの特徴である快適性と実用性を兼ね備え、熟成された仕上がりです。

250ccクラスに比べて燃費は悪いですが、スポーツバイクにも使用される型の水冷DOHCエンジンはスペック以上にパワーを感じられて、快適なクルージングを楽しめます。

車体の軽量化にエアクリーナーボックスの大型化で加速性能を向上させているので、400ccクラスの扱いづらさを克服しています。

リアLEDランプに赤いスティッチラインを入れたシート(黒限定)は質感が高く、外観のスポーティーさも兼ね備えています。スカイウェイブ400は落ち着きすぎたデザインで、若者からの評価が低かったですが、バーグマン400ABSは若者受けもする流行を取り入れたスタイリングです。

シートはライダーズバックレストを装着し、長距離ツーリングでの快適性を確保し、調整式のため、幅広いライダーに最適なライディングポジションを提供します。

シート下収納は大容量の42Lを確保し、フルフェイスとオープンフェイス(ジェットヘルメット)の合計2個を収納可能です。スポーツ性能を重視したヤマハ・T-MAX530は、ヘルメット1つしか収納できないので、実用性はクラストップです。

新車値引きとリセールバリュー

2017年8月に発売したニューモデルですが、すでに格安販売業者の在庫では15万円を超える値引きも見られています。通常値引きの目標額は10万円です。

中古バイクとしての買取情報はほとんどありませんが、当面はスカイウェイブ400と同等水準で推移するでしょう。新車値引きが大きいので、高年式・低走行の条件では新車価格に対して買取査定額は割安になると予想します。

ただし性能や質感は、従来のスカイウェイブ400から大幅にパワーアップしているので、スカイウェイブに比べて高い水準で中古相場の底打ちをする可能性もあります。
スズキのビッグスクーターは他社メーカーに比べて中古相場の下落が大きいですが、400ccクラスのビッグスクーターではオンリーワンの存在なので、中古バイク市場で供給量より需要が上回ることに期待です。

これまでのビッグスクーターの中古相場を参考にすると、高いリセールバリューは期待できないので、代替えサイクルが短い方は新車購入をオススメできませんが、乗り潰すつもりであれば新車で買う価値の高い1台です。

おわりに

ビッグスクーターブームの終焉で、ビッグスクーターは時代遅れのイメージを持たれがちですが、実用性や快適性ではミッションバイクを上回ります。王道のビッグスクーターを求める需要も根強いのですが、海外販売を重視したモデルだけあって、250ccのラインナップがない中で400ccのみの発売になった点が残念です。

車検は必要な整備をすることを考えれば、費用全てが無駄な出費になるものではないですが、所有する上でネックになるのは事実です。何よりも、ビッグスクーターであれば400ccクラスのパワーは不要で、250ccクラスの加速と最高速で十分という声も大きいです。

250ccクラスよりも取り回しが良いバーグマン200も魅力ですが、バーグマン400ABSのノウハウを活かして250ccモデルも投入してもらいと期待しています。

車検の必要性を除けば、新車販売価格、足着き性、取り回しは250ccクラスのビッグスクーターと大差はなく、250ccクラスよりバーグマン400ABSの方が走行性能は圧倒的に高く、また排気量が大きい分、エンジンの耐久性も高いので、長く乗れる1台として考えられる方にオススメの新型バイクです。

スタリングは非常にカッコよくてラグジュアリー系王道ビッグスクーターの完成形です。マジェスティやフォルツァなど、他社メーカーのビッグスクーターを乗ってきた方の代替バイクとしてもオススメできます。

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