新型アクシスZは最強の通勤スクーター!?アドレスV125と比較
ヤマハの125ccスクーター「アクシスZ」が2017年4月25日に新発売しました。アクシストリートの後継車種にあたり、軽量で扱いやすく燃費に優れた125ccスクーターのエントリーモデルです。
アクシスZでは、N-MAXやトリシティなどで好評の「BLUECOREエンジン」を搭載して、燃費性能が大幅に上昇しました。
BLUECOREエンジンとは、ヤマハの次世代小型エンジンで、「走りの楽しさと燃費・環境性能の両立を高次元で具現化」をコンセプトに開発されました。可変バルブや、空冷エンジンとSOHC2バルブ、インジェクションの組み合わせを最適にした設定にするなど、先進技術が多数搭載されています。
これまで、水冷・SOHC4バルブで重量の重たいスクーターに採用されることが多かったですが、燃費と走りを両立させたエンジンと車体が軽いアクシスZは最高の組み合わせだと評価できます。国土交通省届出値(60km定置走行・2名乗車)では、125ccスクータークラストップのリッター58.0kmを誇ります。
取り回しもよく、シート下収納も大容量で、まさに最強の通勤・街乗り用の原付2種スクーターです。
このページの目次です
ライバル・SUZUKIアドレスV125と比較
アクシスZとアドレスV125のスペックの気になった項目を以下のようにまとめました。
アクシスZ | アドレスV125 | 比較結果 | |
---|---|---|---|
価格 | 243,000円 | 243,000円 | 互角 |
燃費(国土交通省届出値) | 58km | 52km | 僅差でアクシスZ |
最高出力 | 6.0kW(8.2PS)/6,500rpm | 7.3kW〈9.9PS〉/7,500rpm | アドレスV125だが回転数ならアクシスZ |
最大トルク | 9.7N・m(0.99kgf・m)/5,000rpm | 10N・m〈1.0kgf・m〉/6,000rpm | ほぼ互角。中低速トルクはアクシスZ |
重量 | 100kg | 97kg | 僅差でアドレスV125 |
シート下収納 | 37.5L | 約20L | アクシスZ |
●総評
価格やパワー、燃費はほぼ互角です。
エンジンスペックはアドレスV125の方が優れていますが、アクシスZはピークパワーが低い回転数で出るので実感できるほどの性能差はありません。ポイントになるのは、クラストップレベルのシート下収納スペースです。アクシスZよりも車体が大きいN-MAXやPCX、シグナスXよりも大容量の収納スペースを確保していて、実用性が高いです。
アドレスV125はマイナーチェンジを何度かしているものの、エンジンなどの基本構造は2005年のデビュー当時から大きな変更はありません。2017年に新発売したアクシスZの方が魅力的なスペックになるのは当然と言えるでしょう。
アドレスV125は全メーカーの中でもトップクラスの耐久性があり、故障が少ないと評判です。アクシスZのBLUECOREエンジンも、低い回転数で走るので高い耐久性を期待できますが、まだ長期間、多走行しているオーナーの実績が少なく不透明な部分があります。耐久性を重視して、メット下収納スペースの差を妥協できるのであれば、アドレスV125を選ぶ価値があるでしょう。
アクシスZのスペック
車種名 | アクシスZ |
---|---|
排気量 | 124cc |
新車価格 | 243,000円 |
発売時期 | 2017年4月 |
エンジン形式 | 空冷4ストローク単気筒/SOHC4バルブ |
燃費 | 国土交通省届出値58.0km/L (60 km/h) 2名乗車時 |
トランスミッション形式 | ベルト式無段変速/オートマチック |
クラッチ形式 | 乾式,遠心,シュー |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
フレーム形式 | バックボーン |
乾燥重量 | 100kg |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 6.0kW(8.2PS)/6,500rpm |
最大トルク | 9.7N・m(0.99kgf・m)/5,000rpm |
まとめ
アクシスZのBLUECOREエンジンはN-MAXとベースは同じですが、N-MAXの水冷SOHC4バルブに対して、アクシスZは空冷SOHC2バルブで非力です。パワーを抑えた分、燃費性能が優れているのですが、気になるのは加速性能と最高速です。
アクシスZのオーナーレビューを見ると、時速80kmまではスムーズに加速し、引っ張るとじわじわと90km前後までスピードが出るそうです。最近の原付2種は時速100km以上出るバイクもありますが、実用域では時速80kmまでスムーズに加速すればストレスは感じないでしょう。
どんなスクーターでも常にフルスロットルで全開加速したい方は、シグナスXやN-MAXなどの上位車種を選びましょう。
私はそもそも原付2種は、街乗りで最低限の走りができれば十分なものだと思っています。低燃費で収納力が優れたアクシスZはオススメ度が高い1台です。ひとつ不満を挙げるならば、たとえ街乗り用でバイクに乗るなら、もっと見た目がかっこいいバイクを私は求めています。
アクシスZはフロントカウル埋め込み型ウインカーや、流線的なテールランプ、スポーティーなテールカウルなど見栄えが悪いわけではないのですが、フルLEDにオシャレなシートなど、見た目にこだわったグレードを用意してくれれば、欲しいバイクの筆頭になると思います。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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