レンタルバイクのデメリット

レンタルバイクは需要が増加していますが、所有することに比べてデメリットも多いです。
私もレンタルバイクに興味がありますが、利便性や費用的なリスクを考慮すると、なかなか実際に利用しようと踏み切れない部分があります。

レンタルバイクのデメリットは、頻繁に利用すると所有するよりも割高になることと、レンタルバイク屋までバイクを取りに行って返却に行く手間があります。

ほかにもレンタルバイクならではのデメリットは多数あります。
ここでは、レンタルバイクのデメリットをまとめました。

レンタルバイクの料金は割高

レンタルバイクはレンタカーに比べると需要が低く、料金相場は割高感があります。
たとえばニッポンレンタカーで新車価格100万円以上するN-BOXを24時間利用した場合の一般料金は7,344円です。
一方、レンタル819で車両価格100万円以上するP-5クラス(大型リッターバイククラス)を利用した場合、24時間の料金は18,600円になります。

貸出前の点検整備に手間と費用がかかるデメリットや、消耗品の消費が車よりバイクの方が早いため妥当な価格設定ではありますが、もう少し安ければ利用しやすくなるでしょう。

店舗の営業時間が短いのでより割高に

レンタルバイクの人気の活用方法はツーリングです。
ツーリングは早朝出発するケースが多いですが、レンタルバイク屋は10時開店のケースが多く、朝からツーリングに行くには前日の夜に借りないといけません。

一晩保管する場所を確保する必要があり、返却時間も18時〜20時までに制限されるため、場合によっては日帰りツーリングの利用で2泊3日で利用しないといけません。
早朝から夜までのツーリングだと費用は高くなりますし、レンタルバイク費用を安く抑えようとすれば、ツーリングのプランは限定されます。

また、レンタルバイクでツーリングに行く人は、ツーリングに行く時間を頻繁に作れないケースが多いです。
私も現在は家庭と仕事で時間を作れないので、ツーリング前日に借りに行く時間を確保することは大きな負担に感じます。

時間の融通がきかないからより割高に

レンタルバイク最大手のレンタル819の場合、キャンセル費用は無料で天気を見て利用をやめることもできます。
しかし、ツーリングは山や高原など天気が変わりやすい場所が人気で、ツーリング途中で天気が怪しくなって早めに切り上げたり、道に迷ったり渋滞、観光で予定よりも帰宅が遅くなることもよくあります。

レンタルバイクは利用時間を事前申告する必要があり、予定よりも短い時間で返却しても返金はありません(レンタル819で24時間以上の繰り上げ返済は50%返金されます)。
利用時間をオーバーした場合は延長料金が発生するので、事前に立てた計画通りに返却できないと、利用時間に対しての料金単価が割高になります。

古い中古バイクが多いのに高い

大手のレンタカー業者の場合、定期的に新車を購入して常に最新モデルを多く取り揃えています。
レンタルバイクは業者にもよりますが、中古バイクを仕入れることもありますし、レンタル車両を長期間使い続けることも多いです。

特に低価格を売りにした小規模のレンタルバイク屋は、レンタル車両が古くて見た目もボロいケースがあるので注意しましょう。
レンタル車両と同等の年式や走行距離で中古購入すれば安く買えるバイクでも、費用は車両クラスごとに一律料金になっています。

新車で仕入れた最新モデルは予約が殺到して、使い時に簡単に予約を取れない場合もあります。

転倒した時のリスク

レンタルバイク業者ごとに車両保険や独自の車両補償を用意していますが、車両保険はオプション加入で免責費用がかかるケースが多いです。

バイク王のレンタルバイクは車両補償が基本料金込みでオプションで免責補償制度を用意するなど、業者ごとで車両補償のオプション費用やルールが異なります。

運転に自信がない方や、峠のワインディングなど転倒リスクが高い乗り方をする方は、転倒時の待遇が良いレンタルバイク屋を選ぶとよいでしょう。
オプションに加入していないと損失額を全額補償しないといけない場合もあります。

ちょっとした立ちゴケでも高額な費用請求されることも

所有しているバイクであれば、立ちゴケや軽微な転倒をしても、タンクやエンジンカバーの小キズくらいなら直さずに我慢して乗り続けることもできます。
しかし、レンタルバイクの場合はちょっとした転倒でも、完璧に修理する代金の請求や高額な免責金額を請求される場合もあります。

業者によっては、自分でバイク屋に持ち込んで修理すれば2〜3万円で綺麗になる損傷状態でも、無条件で5万円や10万円の免責金額を請求してくる場合もあります。

また、所有しているバイクの場合、中古部品を活用したり、外装交換などできることは自分で作業するなど、修理代金を安く収める対策ができます。
レンタルバイクの修理見積は新品部品と整備士による工賃で計算されるので割高です。

休車補償を求められることも

休車補償とは転倒してバイクを修理するまでの期間、レンタルバイクを貸出できなくなってしまう業者の損失を補償するものです。
休車補償は事前に費用提示され、車両クラスごとに1日あたり1,000円〜5,000円ほどかかります。

車両保険のオプションや免責費用、休車補償負担を考えると、所有するバイクで転倒するよりも費用の負担が大きくなることもあります。

峠のワインディングは注意が必要

峠でコーナーを攻めているバイクは、転倒しにくいようにハイグリップタイヤを履いたり、バンク角を出せるようにバックステップを付けるなどのカスタムをしています。
レンタルバイクは基本的にノーマル車両で、タイヤは耐久性重視の固いツーリングタイヤを履いています。

峠仕様にカスタムしたバイクに比べると転倒リスクが高く、無理にほかのバイクに付いていく行為はリスクが高いです。
バイクが転倒したりスリップする限界ラインを使用時間だけで把握するのは困難なので、レンタルバイクを乗るときはいつも以上に安全運転を心がけましょう。

バイクツーリングは安全マージンを取りながらも、気持ちよくコーナーを駆け抜けるのも醍醐味のひとつです。
借り物で特性を理解していないことを理由に、必要以上に安全運転をすると、せっかくのツーリングを思いっきり楽しむことができなくなってしまいます。

カスタムできない

バイクは趣味で乗る需要が高く見た目や乗り味も重要です。
車に比べてもカスタムの需要が高く、自分がかっこいいと思えるスタイリングにしたり、マフラーを変えて排気音を楽しむなどカスタムもバイクを乗る醍醐味のひとつです。

レンタルバイクはほとんどがノーマル車両なので、過去にカスタムしたバイクを乗っていた方は物足りなく感じるでしょう。
一部で社外マフラーなどプチカスタムしているレンタル車両もありますが、カスタムは自分好みにすることも魅力のひとつなので、カスタム好きの方は維持費やカスタム費用をかけてでも自分のバイクを持ちたいと思うものです。

また、バイクのカラーや車種は指定して予約することはできますが、レンタルバイク屋が所有するバイクには台数に限りがあるので、好きな車種と好きなカラーの組み合わせに当たらないことが多いです。

車種、色、カスタムに強いこだわりがあればレンタルより所有することを検討した方がいいでしょう。
レンタルバイクでは物足りない、つまらないと感じると、ツーリングに行く意欲が減少して、バイクに乗る時間そのものが少なくなってしまうケースもあります。

荷物の積載性が少ない

長距離ツーリングに行く方はトップケースやサイドケース・サイドバックなど荷物の積載性を高めるカスタムをされる方が多いです。
レンタルバイクは原則ノーマルなので荷物の積載に限界があります。

強引にロープで縛って大きな荷物を積むこともできますが、外装を保護しないと、荷物を縛った時についた傷で修理費用を請求される場合もあります。

一部ではツアラー仕様にカスタムしたレンタル車両を用意している店舗もありますが、全国で探しても数台程度で近くのお店で用途にあったバイクが見つからないことも多いです。

使いたい時に使えないこともある

バイクは天候や気候の影響を受けやすく、春と秋がベストシーズンです。
春や秋の行楽シーズンの土日祝日や、ゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇になる時期は予約が殺到します。

レンタルバイクは店舗数や1店舗あたりのレンタル車両が少ないので、需要が高いハイシーズンでは使いたい時に予約を取れないケースが多いです。

冬と真夏はバイクに乗らないので、レンタルバイクにした方がお得だと考える方もいますが、同じことを考えている人もたくさんいるので、ハイシーズンは早めに予約を取る配慮をしましょう。
春や秋に友人からの誘われて突然ツーリング開催が決まる場合は注意しましょう。

予約状況によっては希望するバイクに乗れない

レンタル車両は数に限りがあり、多くのレンタルバイク屋は1店舗につき排気量別に1〜2台の用意しかありません。
希望する車種の予約が取れないと、違うクラスのレンタルを余儀なくされることもあります。

状況によっては、大型バイク中心のツーリング仲間の中に250ccバイクで参加することになったり、上のクラスのバイクしか予約が取れずレンタル費用が高額になることもあります。

おわりに

レンタルバイクのデメリットをまとめると以下の通りです。

・費用的な負担が大きい
・補償条件によっては転倒時のリスクが高い
・所有することに比べてカスタムや好きな車種に乗れない制限がある

まずは近くのレンタルバイク屋の情報を調べることから始めましょう。利用しやすいレンタルバイク屋のレンタル車両、料金設定、補償内容によってデメリットが変わってきます。

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