バイクレースに出るためのバイクの準備

スポーツバイクを所持していても、公道用のバイクをそのままサーキットで使うことはできません。
サーキットを走るためには、転倒した時に灯火類のレンズが飛散したり、オイル、ガソリンがコース上を汚すのを防止する措置をしないといけません。

また、レースごとにレギュレーション(車両規定)が異なります。レースレギュレーションに沿った、車種、排気量、改造制限、指定タイヤ等に適合したバイクを制作する必要があります。

これからバイクを購入する方は、目標にしているレースにあったバイクを購入しましょう。
保有しているバイクでレースを始めたい場合は、レギュレーションに適合できるレースを探しましょう。

サーキット走行に必要なためのバイクの処置

キャッチタンクの装着

バイクは通常、転倒するとガソリンやオイルが漏れて路面を汚してしまいます。転倒しても、路面に悪影響を出ないように、転倒時にガソリン、オイルが漏れる部分からホースをつないで、流れ出るガソリンなどを受け止めるボトルをバイクに固定しておきます。

キャッチタンクの必要性や付け方は車種によって異なります。キャッチタンク専用キットがバイク用品店で売られていますが、ホースと空のペットボトルを使って手軽に自作キャッチタンクを作れます。

やり方が分からない場合は、バイクショップに行って、自分のバイクのキャッチタンクの付け方を聞いてみるとよいでしょう。

既製品ではこのような商品があります。

「キジマ ガソリンキャッチタンク」の詳細はこちら

ドレンボルト/フィラキャップのワイヤーロック

ドレンボルトはオイルを抜く所のボルト、フィラキャップはオイル注入口のキャップです。それぞれ、転倒した衝撃でボルトやキャップが緩むと、エンジンオイルがこぼれる恐れがあるので、ワイヤーで緩まない方向に引っ張って固定します。

ドレンボルトとフィラキャップはワイヤーロック用に穴が空いているものが売られています。ワイヤーロックは、針金を巻いてグルグルにネジることて固定していきます。
手動でワイヤーロックすることもできますが、細い針金を使うのでワイヤーをねじるための工具を持っておくと便利です。
(参考:ワイヤーツイスタープライヤーの例

「キジマ ワイヤーロックドレンボルト」の詳細はこちら

「デイトナ オイルフィラキャップ」の詳細はこちら

穴があいたドレンボルトやフィラキャップは部品用品店でも安く売られています。

保安部品の取り外し/養生

公道を走るためには、安全確保のためミラーや灯火類が必要ですが、サーキットでは転倒した時に飛散する、ミラー、ガラス、レンズ類の着用はNGです。
サーキット用のレーシングカウルを取り付けることが理想ですが、レースによっては保安部品をマスキングテープやガムテームで養生するだけで認められることもあります。
ミラーなど、簡単に外せるものがあれば養生ではなく、取り外しで対処しましょう。

また、保安部品の飛散防止のためにカウルを外す場合、カウル固定のためのステーの金具部分が突起していると、転倒時に人に刺さる危険があるため認められません。

大きいレースだと、ヘッドライトが付いているとゼッケン番号のシールを貼るスペースが確保できず、ヘッドライト付きのカウルを認めないケースもあります。
オフロードバイクやネイキッドバイクの場合は、側面に大きいゼッケンシールを貼れるように、ゼッケンボードを付けないといけないケースもあります。

転倒時のマシンのダメージを軽減するための処置

レースに出ると公道の街乗りに比べて転倒リスクが高いです。
転倒してもマシンのダメージを少なくするための処置を紹介します。

スライダーを付ける

スライダーとは転倒時にエンジンやフレームを保護するためのものです。主にスーパースポーツやネイキッドバイクに取り付けます。お乗りのバイクでスライダー部品が売られている場合は、取り付けることをオススメします。

ブレーキホースの保護

純正のブレーキホースはゴム製なので、転倒時に破損して穴があくリスクが高いです。そのため、メッシュホースやブレーキホース用の保護テープを巻きましょう。メッシュホースに変えると、ブレーキを握った時にブレーキホースが膨まなくなって制動力が高まります。
ブレーキメッシュホースはスポーツ走行時のマストアイテムで、メッシュホースの上から保護テープを巻くと、より安心できます。

ブレーキ、クラッチレバーのステーのボルトを緩めておく

ブレーキ、クラッチレバーのステーのボルトを若干緩めておくと、転倒時にステーが動くのでレバーが折れるリスクを軽減できます。

バックステップ、社外マフラーへの交換

純正バイクで思いっきりバイクをバンクさせると、ステップやマフラーが地面に擦れてしまいます。最低限、バックステップとマフラーを交換しておくと、バイクのバンク角を上げることができます。

バックステップにすると、より前傾姿勢が取りやすくなるメリットがあり、社外マフラーは排気効率が良くなります。バックステップキットを買うお金がなければ、ステップを電動工具を使って短く切り落とす荒技もあります。

スポーツ走行向けのタイヤに変える

レースで一番重要なバイクパーツはタイヤです。スポーツタイヤやレーシングタイヤに交換すると、グリップ力が高まりバンク角も上がります。レースによっては、タイヤの銘柄を指定される場合もあります。

タイヤはグリップ力が高いほど寿命が短くなります。練習用では公道走行もできるスポーツ用のハイグリップタイヤがオススメです。夏と冬など季節や路面温度でタイヤのグリップ力が変わるので、季節に応じてタイヤの銘柄をチョイスするのがポイントです。

また、グリップ力を高めるにはタイヤの空気圧を下げて、タイヤが潰れて地面との接地面を多く取れるようにします。ちなみにスーパースポーツ用のスリックタイヤの場合、空気圧は1.0kgf以下が適正値です。

車種やタイヤの銘柄に応じて、サーキット走行の適切な空気圧をバイクショップで相談してみるとよいでしょう。

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