バイクのタイヤサイズの見方と選び方

バイクは二輪で走り、車体をバンクさせて曲がる特性上、タイヤの重要性が高いです。
タイヤを選ぶ時は、まずはバイクに適合したタイヤがある銘柄に絞込み、素材や性能、タイヤのグレードなどを考慮して自分の用途にあったタイヤを決めます。

ここでは、タイヤサイズの見方や種類、選び方のポイントをまとめました。

タイヤサイズ表記の見方

タイヤを選ぶ時は、タイヤの側面に書いてある数字とアルファベットの表記から、タイヤのサイズや種類、特性を知る事ができます。
例として、次のタイヤサイズの表記を見ていきます。

170/55 R 17 M/C 71 V

この表記の場合、17インチで横幅170mm、扁平率55%、モーターサイクル用(二輪用)、荷重指数71、速度記号(スピードシンボル)Vのタイヤを意味しています。

上記と全く同じ記号を解説用に番号入りで紹介します。

「(i)170/(ii)55/(iii)R (iv)17 (v)M/C (vi)71 (Vii)V」

(i)タイヤの横幅
(ii)タイヤの扁平率
(iii)構造表記
(iv)インチ数(リム数)
(v)タイヤの用途表示
(vi)荷重指数
(vii)速度記号(スピードシンボル)

タイヤ交換をする時は、現在付いているタイヤ表記と照らし合わせて確認をしましょう。

まず(iv)のインチ数が合っていないとタイヤがホイールに合わず装着できません。
(i)横幅と(ii)扁平率は若干数値が変更されても使用する事ができます。(バイクの乗り味が大きく変わる場合があります)。
(v)の用途表示は、M/Cがモーターサイクル用(二輪用)を意味しています。バイク用のタイヤは必ずM/C表記があります。
(vi)荷重指数と(vii)速度記号(スピードシンボル)は日常的な街乗りの用途であれば、それほど気にする必要はありません。

タイヤの選び方

タイヤ選びのポイントを、前述のタイヤ表記の内容と合わせながら解説していきます。

タイヤサイズを決める

交換するタイヤは、まずタイヤサイズを決めます。スポーツ走行など特別な目的や乗り味の好みがなければ、純正と同じタイヤサイズを選びましょう。

タイヤサイズは(i)タイヤの横幅、(ii)タイヤの扁平率、(iv)インチ数(リム数)の3つのサイズがあります。まず、インチ数はホイールの大きさと連動しているので、ホイール交換をしない限り、純正と同じインチ数のタイヤしか使用できません。横幅と扁平率は、純正と若干の変更であれば問題ありません。

扁平率とはタイヤの横幅に対して高さの比率を100倍にしたものです。

・扁平率 = (タイヤの高さ ÷ タイヤの幅) × 100

扁平率を変えると、タイヤの高さと形状変わり、ハンドリングがクイックになるなど乗り味が大きく変わります。レースをやっている人など、よほどこだわりが強い場合を除いて、扁平率はむやみに変更しないほうがいいです。

ラジアルタイヤかバイアスタイヤか?

バイクのタイヤ選びでポイントになるのが、タイヤの構造です。バイクのタイヤは大きくラジアルタイヤとバイアスタイヤの2種類があります。タイヤはゴムの内側にカーカスという素材があり、カーカスの配置や固定方法など、タイヤの内側の構造が、ラジアル構造とバイアス構造の2種類があるのです。

ラジアルタイヤとバイアスタイヤのそれぞれの特徴を覚えておきましょう。

ラジアルタイヤの特徴

・ハイグリップタイヤ、スポーツタイヤ、レーシングタイヤに使用される事が多い
・タイヤメーカーのラインナップでは、バイアスタイヤよりラジアルタイヤの方がグレードが上の扱いになる事が多い
・タイヤが滑りにくくスリップしにくい
・一度タイヤが滑り出すと、再度グリップしづらく大きく滑ってしまう
・価格が高め

バイアスタイヤの特徴

・新車の純正タイヤはバイアスタイヤが中心
・低速での乗り心地がよく、ツーリングタイヤに向いている
・価格が安い
・タイヤが滑りやすいが、少しずつ滑っていき、再度グリップしやすいので無茶な運転をしなければ転倒しにくい
・スポーツ走行対応のタイヤラインナップが少ない
・寿命が長い

タイヤ構造表記一覧

バイクのタイヤは主に次の4つのタイヤ構造表記があります。

・R → ラジアル構造
・ZR → ラジアル構造で最高速度270km以上対応
・-(ハイフン) → バイアス構造
・B → ベルテッドバイアス構造

Bのベルテッドバイアスとは、バイアス構造にベルトで補強した構造のタイヤです。タイヤが強く重たいバイクを支えられる構造になっていて、主にクルーザータイプのバイクに使用されます。

タイヤ構造表記では、ラジアルタイヤで最高速度270kmを超えた場合のみ、スピード表記のZがタイヤ構造表記の所に印字されるルールになっています。

初心者はバイアスタイヤがおすすめ

これからバイクをもっと上手に乗れるようになりたい方は、まずはバイアスタイヤで練習するとよいでしょう。

グリップ性能や、サーキットでタイムを出すにはラジアル構造の高性能タイヤの方が有利です。しかし、ラジアルタイヤはタイヤの限界が来るまでグリップして、限界を超えた途端に一気にスリップして転倒する特性があります。

バイアスタイヤは、バイクをバンクさせるなど負荷がかかると、少しずつタイヤが滑っていく感じを乗り手が感じ取る事ができます。多少タイヤが滑っても、アクセルを緩めるなど無茶な運転をしなければ、すぐにまたグリップしてくれます。

ラジアル構造のハイグリップ構造は性能は素晴らしいですが、最初からラジアルタイヤで練習するとバイクの限界が分からず転倒するか上達しない事が多いです。
特に峠のワインディングやサーキットでスポーツ走行したい方は、いきなり最上級のラジアルタイヤを履いて練習するのではなく、まずはバイアスタイヤのスポーツ走行向けのタイヤで練習することがオススメです。

ただし、スーパースポーツなど大型バイクは、ツーリング用のタイヤしかバイアス構造の用意が無い事もあります。用途にあっていないタイヤを選ぶ事は控えて、バイアス構造がないときは、スポーツ走行向けタイヤの中で安価で低いグレードのタイヤから練習するとよいでしょう。

タイヤの用途表示、荷重指数、速度記号(スピードシンボル)はそれほど気にしなくてOK

タイヤの用途表示は2輪用は必ずM/Cと表記されています。M/Cとはモーターサイクルの略です。荷重指数や速度記号は、スポーツ走行をする場合や、重量が重いクルーザータイプのバイクや、重たい物を運搬する業務用バイクなど特別な事情を除いて、あまり気にしないで問題ありません。

荷重指数や速度記号は、タイヤの内圧によって対応可能数値が変わるなど、複雑な計算式の表記方法になっています。サーキット走行など時速200km以上出して走る場合は、タイヤ構造がZR表記(ラジアル構造で270km以上可)のタイヤを選ぶようにしましょう。

溝の数でタイヤの特性を考える

私はタイヤ選びのポイントとして、溝の数や形状でどれだけパフォーマンスが高いタイヤか見極めます。タイヤの溝は多いほどタイヤが低温時や路面が悪い場所でもスリップしにくく、硬い素材のゴムを使用できます。

しかし溝が多いと抵抗が大きく、バイクをバンクさせた時にゴムと地面の接地面積が少なくなります。バイクのタイヤはツーリングタイヤや純正タイヤは溝の数が多くクモの巣のように溝が無数にあります。

ハイグリップタイヤなど、コーナリング性能が高いタイヤほど、柔らかくグリップ力が高いゴムを使用するため、タイヤの溝の数が少なくなります。最終的にはレース用のスリックタイヤのように溝が一切ないタイヤになります。溝が少ないタイヤはゴムが柔らかいのでタイヤの寿命が早くなります。

また、タイヤが暖まらないとグリップ力がなく、溝自体が少ないためスリップしやすいです。タイヤが温まると溝が少なくても、ゴムが溶けて高いグリップ力を発揮するため、バイクをバンクさせたり急加速、急減速などのスポーツ走行でも高いグリップ力を維持できます。

バイクのタイヤの溝の数についてまとめると次のようになります。

・溝の数が多いほど、ツーリングや街乗り向け
・溝の数が少ないと、スポーツ走行可能だが、寿命が短い
・溝の数が少ないスポーツタイヤは雨に弱く、走りはじめのタイヤが温まっていない状態でもスリップしやすい
・タイヤの溝の数は、タイヤのスポーツ性能と反比例している(溝が少ないほどスポーティーなタイヤ)

まとめ

バイクのタイヤ選びは重要で、タイヤ表記の見方やタイヤの構造を覚えるのは大切なことです。しかし、タイヤを選ぶ時は、タイヤ表記の内容だけではなく、各タイヤメーカーのカタログも参考にしてください。

タイヤメーカーのカタログは細かい理屈をなしにして、タイヤの銘柄ごとに、スポーツ性能や耐久性、コストなどどのようなバランスのタイヤなのか詳しく解説していて、タイヤ選びのための一覧表も用意されています。

バイク業者などタイヤ販売店のスタッフにもよく相談して交換するタイヤを選びましょう。

また、タイヤはメーカーによっても乗り味が違います。人によってはブリヂストンが好きとか、ミシュラン派などタイヤメーカーを重視している人もいます。タイヤメーカーによる性能の違いは言葉で表現する事は難しく、乗った時のフィーリングで違いが現れます。
最初のうちは、色々なメーカーのタイヤを試して自分好みの銘柄を探していくとよいでしょう。

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