バイクがよく捕まる違反事例6選
私は15年のバイクライフの中で、実際に交通違反で捕まった経験がありますし、知人でも違反経験があるライダーが多数います。
私の経験から、バイクで違反切符を切られることが多い違反事例を6つ紹介します。
その1. スピード違反
スピード違反はバイクの交通違反事例の定番のひとつです。違反スピードが大きいと、一発免停・一発免許取消などの厳罰が科せられます。バイクは車に比べて軽量で加速性能が高いので、気付いたら思っていた以上にスピードが出ているケースがあります。
また原付バイクの場合は、時速制限がノーマルでも時速60km前後出るのに、道路交通法の最高速が上限30kmに制限されていることも違反者が多い要因です。
このほかにも、バイクがスピード違反で捕まりやすい要因は次のものがあります。
●すり抜けで信号待ちの先頭に行くことによって警察のターゲットにされる
スピード違反は、先頭を走っている車両を重点的に取り締まりを行っています。たとえば速度制限50kmの片側2車線の広い道路で、周囲の車全体が時速80kmで流れていたとします。この場合、先頭を走る車両のみ、時速30kmオーバーで警察に捕まり、先頭のスピード違反車両の後ろを走っている車両はスルーされる傾向があります。
バイクは赤信号で停まったときに、すり抜けで先頭に行って、前にほかの車両がいない場面でスピード違反をして警察に捕まるケースが多いです。
●前傾姿勢になるとミラーが見えない
高速道路など、スピードを出す場面では、空気抵抗を抑えるために前傾姿勢を取るのが基本的なバイクの乗り方です。しかし通常時のライディングポジションから、姿勢を変更するとバックミラーで後方を確認することができません。つまりバイクはスピードを出した時に、後方視界の確保ができないため、追跡してくる警察に気付きにくいデメリットがあります。
そもそも前傾姿勢をしないと走れないような速度を出さないことと、高速道路でも法定速度の範囲内で巡航するようにしましょう。
その2. 進路変更(車線変更禁止)違反
バイクは渋滞している道路をすり抜けすることは黙認されていますが、車線変更禁止の黄色い車線がある道路で車線変更して捕まる事例が多数あります。特に、渋滞している交差点の直前の黄色い車線を跨ぐケースが目立ちます。
片側2車線から1車線に減少する交差点で、直進レーンは渋滞していて、右折レーンが空いているときに、右折レーンで交差点の近くまで行って、黄色い線を跨いで直進レーンに入って警察に捕まるのが定番事例です。
違反者が多い交差点では、警察が監視して取り締まりを強化している場合があるので注意しましょう。すり抜けする場合でも黄色い線は跨がない、踏まないことを心がけましょう。
その3. 通行区分違反
バイクは車体が小さいので、細い道を抜け道として使用する頻度が高いです。最近ではバイク用カーナビの装着率が普及して、走り慣れていない地域で細い道に入っていくケースが増えています。
複雑な住宅街に入っていくと、一方通行や右折・左折禁止の道路標識を見落として、通行区分違反するリスクが高くなります。
その4. 2人乗り禁止違反
バイクは原付2種以上(50cc超え)で、2人に必要なタンデムシート、タンデムステップがあれば2人乗り走行可能です。しかし、バイクの免許取得後1年以上経過したライダーでないと2人乗り走行してはいけません。見た目で判断ができないことから、免許取得直後でも2人乗りしてしまう方がいますが、警察に目を付けられて免許証提示から捕まるケースがあります。
違反者は白バイとすれ違う時に、必要以上に警察を気にして目があったり、不慣れな運転動作を見て警察から声をかけてくることがあります。特に春・秋の交通安全週間は取り締まりが厳しくなります。
その5. 不正改造
バイクの不正改造で多いのは、規定騒音を超えた社外マフラーの取り付けです。ツーリングやワインディングが集まる峠道や、有料道路の入口で取り締まりをしていることが多いです。
ここ数年は毎年6月に違法マフラー取り締まり強化月間と題して、警察の検問が増える傾向があります。
その6. 一時停止無視
一時停止がある場合、停止線で一度停まって安全確認をしないといけません。一時停止はするけど、停止線ではなく交差点の入口の見渡しが良いところまでノンストップで走ってしまい、それを見ていた警察が違反切符を切ることがあります。
一時停止の標識と停止線がある道路では、停止線と交差点の入口で2回に分けて安全確認をするようにしましょう。
まとめ
ここでは、違反事例が多い6種類の交通違反を紹介していますが、このほかにも道路交通法ではさまざまなルールが設けられています。教習所で習ったことを忘れずに、基本に忠実な走りを心がけましょう。
スピード違反などバイクならではの特性を理解して、幹線道路では近くの車を先に行かせて後ろを走るなど、ちょっとした違反対策を取れば警察に捕まるリスクは大幅に軽減されます。
公道を走ると、法定速度を無理に守ることで流れに乗れず、周囲の車にどんどん追い抜かされるなど危険な状況になることもあります。臨機応変に、周囲の交通状況に合わせて走ることも必要ですが、先頭を走らないなど警察に捕まるリスクを最小限に抑える配慮が求められます。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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