車検に通らないバイクの改造
バイクの楽しみの一つにカスタムがありますが、気をつけないと車検に通らない事もあります。また、売却する際にも車検が通らない改造をしているバイクは大きなマイナス査定になってしまいます。
ちょっとした工夫で車検を通せるグレーゾーンのカスタムから、簡単には車検を通せなくなってしまうカスタムもありますので注意しましょう。
このページの目次です
箇所別、カスタム(改造)の注意点
マフラーの改造の注意点
カスタムの定番とも言えるマフラー。全体的にある程度迫力のあるマフラーが人気となっていますが、車検を通す際は要注意です。
マフラーの車検基準は厳しくなっていて、規定騒音は94db(デシベル)となっています。社外マフラーに交換されているバイクは原則、音量測定が行われます。マフラーが車検非対応ですと、ノーマルマフラーに戻すなどの手間がかかります。
過去に車検が通ったマフラーでも、経年劣化でサイレンサーの中のウールが焼けて音が大きくなってしまうケースもあるので、マフラーを交換する際はノーマルマフラーを保管しておくようにしましょう。
ヘッドライトの改造の注意点
ネット通販などで格安HIDキットが出回り、カスタムをする人が増えています。
車と同じ、原則6,000ケルビンまでが車検対応です。8,000ケルビンでも検査官によってはスルーしてもらえるケースもありますが、規定内でのカスタムをしましょう
ウインカーの改造の注意点
電球のワット数を変えたり、リレーをかませるなどして、点滅スピードを変えている人もいますが、車検は通りません。比較的簡単に戻せるカスタムではあります。ウインカーの色はオレンジと決まっていますので、クリアレンズに交換した場合は電球をオレンジにしておく必要があります。
レンズを小さいタイプに変更するカスタムがありますが、これも車検不適合になるケースがあります。レンズを小さくする場合はノーマルーウインカーを取っておくようにしましょう。
レプリカなどのフルカウルバイクでは埋め込み型ウインカーにするカスタムもありますが、ウインカーの埋め込む位置によっては、角度不足で不適合になる場合があります。埋め込みウインカーは原則両面テープで固定しているので、間になにか物をかませて角度を付ける事で車検が通る場合もあります。
ブレーキランプの改造の注意点
LEDの普及により、小型タイプに変更するカスタムの人気が高まっていますが、小さすぎるのは車検不適合です。汎用品で大きいブレーキランプをとりあえずもう一つ付けて車検を通したり純正に戻す必要があります。ポジションランプと前後のブレーキにしっかり反応しないといけません。
また、ナンバープレートを照らすナンバーランプを車種によってはブレーキランプと兼ねて設計されているバイクがあります。社外品のブレーキランプに変えるとナンバーランプの機能が失われてしまう場合もありますので注意しましょう。この場合、即席でナンバーランプを設置すれば車検は通ります。
反射板
後方からの車やバイクのヘッドランプに反射する板の設置が義務付けられていますが、これは付けていない人が結構多いです。
フェンダーレスキットやブレーキレンズを交換している場合に付いてないケースが多く、ナンバーの下に汎用品の反射板を噛ませれば車検は通ります。
シングルシート
元々は2人乗りのバイクでも、後ろに人を乗せる事をしなかったり、レーシーなバイクに見せる為にシングルシートカウルやタンデム用のステップを取り外してしまうケースがありますが、この場合車検証の乗車定員2名と相違してしまい車検が通りません。
車検の時は2人乗りできるシートに戻してタンデムステップを取り付けるか、どうしても2人乗りに戻せない事情がある場合は、改造申請をして乗車定員を1人に変更する必要があります。
タイヤのサイズ変更
バイクでは比較的少ないですが、稀にタイヤをサイズダウンするなどの改造をするバイクがあります。
車高が大きく変われば車検は通らなくなりますし、タイヤサイズが変われば、それに合わせたスピードメーターにしないと、メーターの速度表示がズレてしまい車検に通らなくなります。
バイクのサイズが変わるもの
極端に高いアップハンドルや、全長が大きく変わる社外カウルなどは、バイクの外寸が変わってしまい車検が通らなくなるケースもありますので注意しましょう。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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