バイクの改造費ってみんないくらかけてる?
カスタムバイクは街中やツーリングスポットでよく見かけますが、みんなどのくらいの改造費を費やしているのか気になりませんか?
バイクの改造費は、ピンキリでこだわれば終わりはありません。しかし、排気量や車種、カスタムのコンセプトに応じて必要な定番カスタムには概算の相場があります。
バイクの改造費の相場や、定番カスタムの費用の一例を紹介します。
定番カスタムの改造費用相場
バイクの改造費はピンキリです。お金をかけずにできるお手軽カスタムもあれば、1箇所数十万円単位の高額なカスタムもあります。最初は無理せずに、できる範囲のカスタムを目指すとよいでしょう。
なお、バイクの改造費は基本的に排気量が大きくなったり、新車価格が高いバイクほど高額になります。
定番カスタムの箇所には、次のものがあります。
- マフラー
- 外装
- ライトまわり
- サスペンション
- ハンドル
- ブレーキ
それぞれの改造項目ごとに、価格の相場や改造するときの注意点をまとめました。
なおカスタム費用の相場は、新品購入・業者(整備工場や板金工場など)に依頼した場合の部品代+工賃の総額の目安を紹介しています。
マフラー
マフラーは車種によってパーツの価格帯が違います。排気量だけではなく、エンジンの形(気筒数)や車体の構造によって相場が変わってきます。
マフラーはエンジンの爆発で生じた空気やガスを排気するためのパーツです。エンジンの気筒数が多いほど、エキゾーストパイプ(エンジン接合部から繋がるパイプ)の数が増えるため、部品代と工賃が高額になります。
マフラーの概算相場は次のとおりです。
原付:2万円〜5万円
250ccクラス単気筒エンジン:3万円〜6万円
250ccクラス2気筒エンジン:4万円〜8万円
400ccクラス4気筒エンジン:6万円〜15万円
アメリカンバイク2気筒エンジン:6万円〜13万円
大型バイク(スーパースポーツを除く):10万円〜20万円
スーパースポーツ:15万円〜40万円
外装
外装のカスタムは、カスタムペイントとカウル交換の2種類があります。
カスタムペイントはデザイン性や使用する塗料、塗料職人の技術力によって値段が大きく変わります。中堅の塗装業者の場合、単色オールペンで6万円前後、カスタムペイントはオールペンで8万円〜15万円が相場です。
カウル交換は、フェンダーやスクリーンなど1万円程度でできるカスタムから、スポーツバイクのフルカウルセットのように5万円〜15万円ほどする高額なカスタムもあります。
社外カウルによっては、塗装ベースの白ゲル仕様の用意しかなく、別途バイクに合わせて塗装費用が必要になる場合もあります。
ライトまわり
ライトまわりで流行している改造はヘッドライトHID化です。HIDは海外の3流メーカー品であれば、5千円〜1万円程度で購入できますが、故障が多いです。一流ブランドのHIDキットは3万円〜6万円ほどします。
ウインカーやブレーキランプは、レンズ交換と一式交換があります。どちらも各5千円〜1万円ほどの費用で交換できます。
サスペンション
サスペンションはリアサスペンションの一式交換とフロントフォークのスプリング交換が定番カスタムです。
リアサスペンションは、コーナリング性能の向上を目的にした物と、ローダウンなど見た目重視の物があります。スポーツ趣向が強いサスペンションは細かい調整が可能のフルアジャスタブル式が高価ですが人気です。
フルアジャスタブル式の一流メーカーリアサスペンションは10万円〜40万円ほどの改造費がかかります。ローダウンサスは1万円弱の費用で交換できる商品が多数あります。
フロントフォークのスプリング交換は、コーナリング性能重視を目的にスポーツバイクで人気のカスタムです。フロントフォークスプリングの交換は、部品代1〜3万円程度ですが、工賃が高く総額で3〜5万円ほどになります。
その他、アメリカンバイクのロングフロントフォークなど10万円以上の費用で見た目重視の改造もあります。
ハンドル
ハンドルはお金をかけずに手軽にできる改造が多数あります。グリップやバーエンドの交換であれば千円〜4千円程度です。ハンドル交換は社外ハンドルの部品代+工賃だけであれば7千円〜1万3千円ほどです。
タイヤからハンドルまでの距離が同じ、もしくは短くなる場合はハンドルだけ社外品に交換すれば問題ないです。
アップハンドルなど、タイヤからハンドルの距離が純正より長くなると、ブレーキホース、アクセルワイヤー、スピードメーターケーブルも長いものに交換する必要が出ます。
ブレーキ
ブレーキの改造で定番なのがブレーキホース交換です。純正のゴムホースをステンレス素材などのメッシュホースに交換すると、レバーを握ってブレーキフルードに圧がかかった時に起こるホースの膨張がなくなりブレーキの効きがよくなります。
ブレーキの制動力のアップではなく、ゴムホースがメッシュホースに変わる事による見た目の変化を目的にしている方も多いです。ブレーキメッシュホースは前後各1万円〜2万円です。
峠やサーキットを走る方は、制動力をより高めるためにブレーキキャリパーやブレーキローターを交換する場合があります。レース用などの機能性が高いブレーキキャリパーやブレーキローターは各3万円〜6万円が相場です。
最近では見た目重視でブレーキローターをウェーブ型に交換する改造も人気です。ストリートバイク用のウェーブローターであれば1万円ほどで交換できます。
定番カスタムの改造費の一例
カスタムの人気が高いバイクの定番カスタムの改造費の一例を紹介します。
バイクの改造費は、同じ内容の改造でも社外パーツのメーカーやグレードによって価格が大きく異なる場合もございます。
シグナスX
車体:シグナスX
チタンマフラー:4万円
ミラー:3千円
パワーキット(プーリー、ローターなど):1万3千円
HIDキット(一流メーカー):3万円
リアサスペンション:2万円
合計:10万6千円
CB400SF
車体:CB400SF
チタンフルエキゾーストマフラー:11万円
ブレーキメッシュホース:1万5千円
フェンダーレスキット:2万円
シートあんこ抜き:1万円 (シートあんこ抜きとは専門業者に純正シートのクッションを一部取り除いて足付き性と座った時のフィット感をアップさせる改造)
3cmアップハンドル(ケーブル類交換不要タイプ):1万円
合計:16万5千円
マジェスティ250
車体:マジェスティ250
スーパートラップマフラー:5万円
フロアアルミボード:2万円
ローダウンサス:1万5千円
スクリーン:1万円
スピーカー取り付け:4万円
シート張替え:2万5千円
合計:16万円
CBR400R
車体:CBR400R
スリップオンマフラー:5万円 (スリップオンとはマフラーの付け根からではなく、サイレンサーと中間パイプのみ交換するマフラー)
バックステップキット:3万円 (バックステップとは、ステップを後方上部の位置にポジションをずらし、バイク角を増やして前傾姿勢で乗りやすくするもの)
ブレーキメッシュホース:1万3千円
合計:9万3千円
まとめ
バイクの改造費はピンキリです。バイクの車体価格よりも改造費にお金をかけている人もたくさんいます。
改造費にお金をかける人は、最初からお金を費やす予定ではなく、少しずつカスタムしているうちに、楽しくなってエスカレートしている事が多いです。
私も最初に買ったバイクは、フルノーマルのCB400SFを中古で買って、30〜40万円ほどの改造費をかけました。
その後は、DートラッカーとGSX-R750をそれぞれ中古で買いましたが、ノーマルバイクだとつまらないのが分かっていたので、マフラーなど改造済みの中古バイクを選びました。
お金に余裕があれば、ノーマルから自分の好みでコツコツカスタムをしていくのもバイクの醍醐味です。
カスタムバイクに興味はあるけど、お金をかけたくないという人はカスタム済みの中古バイクを選ぶ方法がオススメです。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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