ローラースタンドでバイクのメンテナンス時間を大幅短縮!!
バイクメンテナンスの中でも頑固な汚れが付きやすくて、手入れに時間のかかるのがホイールとチェーンです。
バイクのホイールにはブレーキキャリパーやフェンダが邪魔になるので、全てをまんべんなく手入れするには、タイヤを少し回す必要があります。駆動用のチェーンも、タイヤを回さないと全ての掃除やオイルアップができません。
最近需要を高めているのがローラースタンドで、前輪との相性が良くて使いやすく、収納場所を取られないメリットがあります。
小型ローラーにバイクを乗せれば手でタイヤを回せる
ホイールの洗車やチェーンのオイルアップでタイヤを少しを動かした経験はありませんか?
私はリアタイヤについては、メンテナンススタンドを持っているので対処できますが、前輪のホイールを磨くときはバイクを20〜30cm動かして、キャリパーの周辺の部分を手入れしやすい位置にホイールを動かしています。
バイクメンテナンスにはタイヤを動かす場面が多いですが、手軽に購入できるツールとして最近ローラースタンドが普及しています。
ローラースタンドとは、2本のローラーのある台の上に1本のタイヤを乗せると、ローラーが回転してバイクを動かさなくてもホイールを手の力で回せるようにしたものです。ローラーの上でホイールが回りバイク自体は動かないので、狭い場所でのメンテナンスにも重宝します。
メンテナンススタンドはタイヤを浮かせられるので、タイヤ交換などメンテナンスできる領域は広がりますが、かさばるので保管がネックになります。ローラースタンドは小さくて保管に便利です。通販の売れ筋商品は5,000円以下なので購入コストのメリットもあります。
私は若い頃に比べてバイクメンテナンスする時間が減っていますが、大型バイクを持っていた時なら間違いなく即決で購入していたと思います。
小さいですが重量は1.5〜2kgほどあるので、バイクを乗せた状態でもローラースタンドはズレにくいです。ただし、タイヤを真っ直ぐに乗せておかないと回すごとにタイヤの乗る位置がズレてしまい、バイクを垂直に起こした状態でないと負荷が大きくタイヤが回りづらくなってしまいます。
利用時の注意点
ローラースタンドの使い方は、まずはタイヤのすぐ傍に設置して、バイクを動かしてローラースタンドの上のタイヤを乗せます。乗せるまでの工程はスロープが付いているため、普通にバイクを押して歩くのと同等の力しか使わないので、楽で転倒リスクは低いです。
タイヤはローラーの中央付近で、なるべく真っ直ぐに乗せるようにしましょう。ローラーを動かす時にバイクが傾斜していると、負荷が大きくなります。
サイドスタンドを使うときは、板を噛ませるなどして、なるべくバイクを垂直な状態にするとよいでしょう。ただし、スタンドと反対方向に倒れる可能性があるので気をつけて下さい。センタースタンドのある車種や、リアのみのメンテナンススタンドと併用して使えば、安全かつ垂直にして利用できます。
前輪用の需要が高い
リアタイヤは、センタースタンドやメンテナンススタンドを使えばタイヤを回せます。メンテナンススタンドには後輪用、前輪用、前後共用の3タイプがありますが、人気なのは後輪用です。
後輪用はスイングアームにかける汎用タイプがあって、スタンドを上げる作業も簡単です。フロント用はタイヤやステム、メンテナンススタンド用に取り付けたフックボルトに噛ませて上げるタイプがありますが、後輪に比べて利用方法にコツがあります。
ローラースタンドを使用する人は、前輪のホイールメンテナンスを目的にしていることが多いです。リアをセンタースタンドかメンテナンススタンドで持ち上げて、前輪をローラースタンドの上に乗せれば、全後輪ともに手でタイヤを回しながらメンテナンスできます。
正しく使えばサイドスタンドのみで前後輪のメンテナンスでも活用できますし、慣れてくると作業もスムーズになります。
メンテナンス中に外れるリスクが少ない
タイヤを持ち上げるタイプのメンテナンススタンドは、バランスが悪かったり、スタンドに車体が安定して乗っていないと、作業中に外れて転倒するリスクがあります。
ローラースタンドは正しくタイヤが乗っていないと、手でタイヤを回す力が大きくなったり、ローラースタンドの隅にタイヤが動いて回転しなくなってしまうことはありますが、スタンドから外れて転倒することは少ないです。万一、スタンドから外れてもタイヤを持ち上げているワケではないので転倒するリスクは低いです。
メンテナンススタンドは、後輪の場合、ハンドルで車体を持つかサイドスタンドを立てた状態でシート付近を補助しながら、足の力でスタンドを起こします。(1人でやる場合)
ローラースタンドは力のない女性や小柄な方でも使いやすくて、センタースタンドのある車種でも、後輪のメンテナンスで活用される方もいます。できれば、メンテナンススタンドとローラースタンドを併用して、用途に応じて使い分けるとよいでしょう。
大型バイクへの適正
購入者のレビュー情報を見ると、GSX-1300隼やハーレー・ダビッドソンなどの大型バイクで問題なく使用されている方もいる一方で、大型バイクはタイヤを回すのに力が必要で、スタンドもズレるといった理由で低評価をつけている人もいます。
大型バイクの場合はサイドスタンドのみのバイクが少し傾いている状態で使うのは難易度が高そうです。不安のある方は、まずはリア用にメンテナンススタンドを買って、バイクを垂直な状態に固定できる環境を作ってから、前輪用にローラースタンドを活用するとよいでしょう。
おわりに
ローラースタンドはメンテナンススタンドに比べて簡易的なものですが、普段の手入れでは十分な機能性を持っています。ホイールのメンテナンスだけなら、タイヤを半周くらい回せば目的を果たせます。チェーンメンテナンスだとタイヤを数周回さないといけない分、大型バイクでの活用は適正が低いです。
売れ筋商品は3千円前後で保管場所も取らないので、私なら失敗しても試してみたいと思える価格帯です。
広い場所でバイクを動かしながらメンテナンスするのが不便に感じない人には不要ですが、駐輪場など限られた場所や集合住宅などバイクを動かして通路を狭くすると迷惑をかける環境の人にはオススメのメンテナンスツールです。
車体を上げるタイプのメンテナンススタンド愛用者の私としては、ローラースタンドに頼るのではなく、後輪だけでもメンテナンススタンドを持っておくと便利なのでオススメしたいです。
チェーンの清掃やオイルアップは2〜3周タイヤを回したいときもあるので、軽い力で後輪をクルクル回せる環境があった方が良いです。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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