バイクウインカーのメンテナンス方法
バイクのウインカーは、交差点を曲がったり、車線変更をするなど自分のバイクの挙動を周囲の車やバイクをはじめ、自転車や歩行者に知らせる大切な役割を担っています。万が一、ウインカーの故障で適切な方向指示ができないと、重大事故につながる場合があります。
ウインカーは小まめなメンテナンスの必要はありませんが、日頃から点検を行い、不具合が出たら電球交換などすぐに修理する必要があります。
近年では、LEDのウインカー球のカスタムが流行していますが、ウインカーを純正品以外に変えると接触不良や、リレー、ヒューズなどの不具合が出る事例が増えています。
ここでは、バイクのウインカーのメンテナンス方法についてまとめました。
このページの目次です
ウインカーのメンテナンスの流れ
バイクのウインカーのメンテナンス方法は以下の通りです。
- バイクを乗る前に正しく動作するか日常点検する
- 電球切れを起こしたら、すぐに電球交換する
- 電球切れ以外の不具合はリレーやヒューズ、配線を疑う
バイクのウインカーのメンテナンスでもっとも重要なのは、日常点検を欠かさない事です。普段なかなか故障しない事だからこそ、日常点検を疎かにしてしまう方が多いです。
ノーマルウインカーの場合、通常は数年間はウインカーの不具合は起こりませんが、電球やウインカーを社外品にカスタムしている人は、ウインカーの不具合リスクが高くなることを認識して日常点検を行いましょう。
バイクウインカーの日常点検の方法
バイクのウインカーは保安基準で次のように定められています。
・発光色はオレンジ
・10W以上60W以下の明るさ
・ウインカーひとつあたりの発光面積は7c㎡以上
・1分間に60~120回の点滅速度
・前後左右どの角度からバイクを見ても、視認しやすいこと
どれかひとつでも問題があれば保安基準不適合になります。ノーマルの場合は、ウインカーの不具合は電球切れなどウインカーが一切光らなくなる事のみです。
4つあるウインカーのうち、どれか1つが電球切れを起こすと、ウインカー点滅に必要な電力が他のウインカーに集中して、生きているウインカーの点滅速度が速くなる場合があります。
バイクのウインカーの日常点検は1人で簡単に行えるので、正しく指示通りの発光(点滅)をしているか、バイクに乗る前に必ず確認しましょう。
走行中にウインカーの点滅速度が急に速くなった場合は、ウインカーの一つが電球切れを起こした可能性があります。周囲の安全をよく確認しながら停車して、ウインカーが正常に作動しているか確認しましょう。
走行中にウインカーの球切れを起こした場合は手信号を活用する
走行中の故障でウインカーが付かなくなった場合は、手信号で合図を行えば、そのまま公道を走っても問題ありません。
ただし、手信号が認められるのは故障による場合のみで、不正改造やウインカー自体を付けていない整備不良の場合は、手信号で合図しても警察に違反切符を切られます。
バイクの手信号の方法は以下の通りです。
・左折、左車線への変更等:左手を地面と水平に横へ広げる
・右折、右車線への変更等:左手を地面と水平に広げて、肘から先を上に向けてL字にする
・徐行、停止:左手を地面から見て45度(斜め下)に向けてまっすぐ伸ばす
(参考URL:http://blog.livedoor.jp/tabicublog/archives/45508089.html)
ウインカーは、いつ電球切れを起こすか予測ができません。バイクに乗る時は必ず手信号の方法を覚えておきましょう。
手信号は周囲の車やバイクが理解していない可能性があります。ウインカーの故障で手信号のみの合図で公道を走る時は、いつも以上に周囲の車に注意して、安全運転を心がけましょう。
バイクのウインカーがつかなくなった場合の修理方法
バイクのウインカーが付かなくなった場合は、考えられる要因を探ります。
ウインカーのいずれか1つがつかなくなった場合は、電球切れか配線の問題の可能性が高いです。全てのウインカーがつかなくなったり、点滅速度がおかしくなった場合は、リレーか配線トラブルの可能性が高いです。
また、ウインカー交換時に純正とは違うワット数の電球に交換した場合は、電圧の負荷が変わり点滅速度が変化したり、ヒューズが切れてウインカーが点かなくなる場合も考えられます。
カスタムやウインカー交換直後に起きた不具合は、ウインカーの設定(電球やリレー選び)が適切ではない可能性が高いです。
まずは電球切れか確認する
ウインカーがつかなくなった場合は、まずは原因が電球切れなのか確認しましょう。自分で修理する場合は、新しい電球を交換する前に電球を外して、ハロゲン電球内部にあるフィラメントと呼ばれる細いワイヤーが切れていないか確認します。
電球の取り外し方は車種によって異なりますが、ミッションバイクの弾丸型ウインカーよりもスクーターの方が電球の取り外しが難しいです。自分で作業するのが難しい場合や不安な場合は、バイク屋を利用してプロの整備士に点検してもらいましょう。
その際に電球の外し方を見て要領を覚えておくと、次回から自分で電球交換できるようになります。
ハロゲン球は素手で持たないようにする
ハロゲン球のウインカーを交換や点検で取り付ける時は、なるべく素手では持たず手袋をして作業しましょう。素手でハロゲン球のガラス部分を持つと、手の油が付着し、その後ハロゲン球が発熱した際に、電球のくすみが出たり割れるトラブルの原因になります。
ウインカーはヘッドライトに比べて、そこまで高温にならないので素手で作業してしまう整備士もいますが、ハロゲン球の構造上極力素手で持たない事が望ましいです。
電球切れではない場合の対処法
ウインカーの不具合の原因が電球切れではない場合、次の原因が考えられます。
・配線の断線や接触不良
・リレーの不具合
・ヒューズが切れた
LEDウインカーなどカスタムをして不具合が出た場合は、リレーとの相性が悪い可能性があります。社外品のウインカーを諦めて純正に戻すか、社外品のウインカーに対応するリレーを調達して交換しましょう。
リレー以外の場合は配線の断線や接触不良の可能性が高いです。ヒューズ切れの場合もありますが、ヒューズ切れでウインカーのみ電気が通らなくなるトラブル事例は少ないです。できれば、電圧テスターなどを利用して、どこまで正常に電気が流れているのか点検しましょう。
配線やリレーの不具合が発見できなかった場合は、自分での修理を諦めてすぐに整備工場に相談しましょう。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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