バイクのユーザー車検の費用と注意点

バイクの車検を業者に依頼した場合、総額5〜6万円前後が相場ですが、ユーザー車検を利用した場合は2万円前後の費用に抑えられます。

不具合がないバイクであれば、自分自身での光軸調整か、予備検査の利用をするだけで簡単に車検を通せる可能性が高いです。しかし、注意点を理解していないと車検を通す事ができず、2度手間、3度手間になってしまう事が多いです。

最近はライトの光軸調整が3回までに制限された事や、予約の重要性が高まるなど厳しく変わってきている部分もあります。
バイクのユーザー車検の費用と利用する注意点をまとめました。

ユーザー車検とは

ユーザー車検とは、当該車両の使用者が自ら陸運支局等に車体を持ち込んで、車検の継続検査を受ける事です。

車検は法定費用の納付と継続検査の申請手続き、保安基準適合検査に適合すれば、誰でも継続車検を通す事ができます。

バイクのユーザー車検の費用

ユーザー車検の費用は、自分で全て行えば最低限の法定費用と印紙代のみです
別途、書類作成の代書屋や予備検査場を使用すれば、各千円〜3千円程度の手数料がかかります。

バイクのユーザー車検の費用は次の通りです。

必ずかかる費用

自賠責保険(24ヶ月):13,640円
重量税:4,400円
印紙代:1,700円
用紙代:50円
合計:19,790円

その他かかる費用

予備検査(光軸調整のみ):1,080円
予備検査(総合):2,000円〜3,000円
代書屋:1,500円〜3,000円

車検の書類作成は必要書類認印さえあれば難しい事はありません。代書屋は車の名義変更など、実印が必要で記入の失敗が許されない手続きで使用するのが一般的です。ユーザー車検の場合は代書屋を使用する必要性は少ないでしょう。

予備検査は最低限の点検ができていれば、光軸調整のみ利用すれば十分です。

バイクのユーザー車検の流れと注意点

バイクのユーザー車検の流れは次の通りです。

  1. 事前点検整備
  2. 必要書類を揃える
  3. 予約
  4. 自賠責保険加入
  5. 受付
  6. 継続検査
  7. 新しい車検証発行

それぞれ注意点とあわせて詳しく紹介します。

バイクが車検に通る状態に点検整備する

バイクが車検に通る条件は次のとおりです

・保安基準に適合している(違法改造を行っていない)
・不具合がない(電球切れ、オイル漏れなど)
・車検証情報と大きな相違がない(乗車定員や外寸など)
・ライトの光軸があっている

ユーザー車検が通らない、よくある事例は次のようなものです。

・反射板が付いていない
・社外マフラーの騒音規制にひっかかる
・マフラーのサイレンサーのウールの消耗でマフラーの騒音規制や排ガス規制にひっかかる
・ライトの光軸調整に失敗する
・2人乗りに必要な装備が欠けている
・オイル漏れをしている
・タイヤの残り溝がない

ノーマルバイクの場合は不具合さえなければ、光軸調整とタイヤやブレーキパットなど、消耗品の状態さえ問題なければ車検は通ります。カスタムバイクは、マフラーの騒音規制や保安基準適合に必要なパーツの欠損など、車検の通らない事例が多くなります。

ユーザー車検の必要書類

バイクのユーザー車検に必要な書類は次の通りです。

・車検証
・軽自動車税納税証明書
・自賠責保険証新旧それぞれ(継続検査を受ける日から、次回車検満了日までの自賠責保険の契約がある旨を証明する)
・認印

ユーザー車検の必要書類の中でも、特に車検証と納税証明書が重要です。バイクは各市区町村が軽自動車税の管轄なので、再発行は陸運局の地域ではなく、お住まいの地域の役所でないとできません。

自賠責保険は古い物を用意して、新しい自賠責保険はユーザー車検当日に加入すれば問題ありません。認印がない場合は、陸運局に併設している代書屋に相談すると用意がある可能性が高いです。

自賠責保険の加入方法

バイクのユーザー車検をするときは、事前に自賠責保険の更新をして、新しい自賠責保険証を手元に用意する必要があります。自賠責保険は、必ず次回車検満了日までカバーできる期間になっていないといけません。

車検が必要なバイクは、保険代理店、バイク屋、車屋、ガソリンスタンドなど幅広い場所で加入できます。陸運支局の中や、併設する代書屋や予備検査場でも加入できる場合があります。ユーザー車検を受ける時は、古い自賠責保険と新しい自賠責保険の両方を持っておくようにしましょう。

ユーザー車検の予約

バイクのユーザー車検は、継続検査の検査ラインを通す際にスムーズに対応してもらえるように予約ができます。ユーザー車検の予約は、ネット予約と電話予約の2つの方法があります。利用する陸運支局のホームページから予約方法を確認しておきましょう。

予約をしなくても、空いていれば検査をしてくれますが、混雑時は予約者優先になり、最悪予約をしていないと後日対応にさせられる場合があります。首都圏や関西など、大きな都市の陸運局は混雑しやすいので予約をしておくと安心です。地方の陸運支局は、予約なしでもスムーズに対応してもらえる可能性が高いです。

仕事の都合など、前もって予定を確定できない場合は、ユーザー車検で陸運支局に行く前に電話して混雑状況や予約なしでの対応、もしくは当日予約が可能か問い合わせしてみるとよいでしょう。

継続検査は、12時〜1時は昼休みになります。午後は17時までですが、受付は16時までになっているケースが多いです。初めてのユーザー車検の場合は、なるべく朝一か午後一に予約を取って時間に余裕を持った行動をするとよいでしょう。

受付・事務手続き

はじめてユーザー車検に挑戦する時は、まず総合受付に行って、指示を受けましょう。次に用紙と印紙を購入して、用紙記入カウンターで見本を見ながら必要事項を埋めていきます。

書類の作成が終わったら、継続検査の受付窓口に書類一式を提出します。不備があれば、その場で改善点の説明をしてもらえます。受付が受理されれば、受付の人の指示に従って、バイクを検査場に持ち込んで継続検査を受けます。

継続検査

検査場には、番号ごとに複数の検査レーンが用意されています。受付で指示された番号の前にバイクと一緒に並びます。あとは検査員の指示に従って検査を順番に受けていきます。バイクが車検に通る状態であれば、検査ラインを通す事は難しくありません。

ヘッドライトの光軸検査のみ、事前調整をしていない場合は、不適合になる可能性が高いです。ヘッドライトの光軸検査で落ちた場合は、検査員から上や左など、どのように調整すればいいか指示があります。

ヘッドライトの光軸調整方法は車種によって異なりますが、カウル等は外さずプラスドライバーのみで調整できる車種が多いです。

ヘッドライトの光軸検査は3回まで

ヘッドライトの光軸検査は1日に3回までに制限されています。以前は無制限で時間内なら何度でもチャレンジできましたが、現在は1日3回検査に落ちると、翌日以降の対応になります。もし2回の検査で通らなかった場合は、陸運支局付近にある予備検査場で、プロの業者にヘッドライトの光軸調整をしてもらいましょう。

予備検査場は、本車検場と同じ検査機器を要して、車検に適合する調整を行ってくれる民間業者です。バイクのヘッドライトの光軸調整のみであれば、千円前後で対応してくれます。

ヘッドライトの光軸調整を自分で行う自信がない方は、最初から予備検査場で光軸調整をしてもらってからユーザー車検を受けると安心です。

新しい車検証の発行

継続検査に適合したら、再度受付窓口に戻って、名前か番号を呼ばれるのを待ちます。
車検有効期限が更新された新しい車検証を受け取ったらユーザー車検手続きは完了です。

まとめ

私もユーザー車検を利用した経験があります。陸運局に行く前はビビってましたが、実際にユーザー車検をやってみて、思っていた以上に簡単で驚きました。

事前にバイク屋さんにユーザー車検をしたい旨を相談したら、反射板が付いていないなど車検に通すための問題点を教えてもらえました。

はじめてユーザー車検を利用する方は、整備業者やユーザー車検経験者など詳しい方に、バイクの状態を含めて一度相談しておくと安心です。

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