原付バイクでも任意保険には加入しておきたい
原付バイクを乗る場合でも、必ず任意保険に加入しておきましょう。
原付は軽くてスピードが遅いので、死亡事故の加害者になる件数は少ないです。
しかし、時には原付との接触や転倒した原付を避けようとして周囲の車の重大な事故の原因になったり、高級車を相手にした物損事故を起こして莫大な賠償責任を負う事もあります。
原付の事故は、自賠責保険だけでは補償できない部分も多い事を認識しておきましょう。
このページの目次です
原付はファミリーバイク特約を検討する
125cc以下の原付バイクは、単体でバイク保険(任意保険)に加入する方よりも、自動車保険のファミリーバイク特約で対応する方が多いです。
ファミリーバイク特約の特徴は次の通りです。
- 本人か親族が自動車保険に加入している事が条件
- 対人、対物無制限、搭乗者障害が基本補償
- 搭乗者の障害補償については自損タイプと人身障害タイプの2種類がある
- 特約料は等級、年齢条件に関係なく一律設定
- 特約料の相場は、自損タイプで5千円〜8千円、人身障害タイプで1万円〜1万5千円
(参考:ファミリーバイク特約)
ファミリーバイク特約は、バイク保険の割引等級を持っていない方や、20歳以下の若い方に特にオススメです。対物賠償も無制限で、補償内容も手厚いですよ。
原付の任意保険の特徴
バイクの任意保険は高いイメージがありますが、125cc以下の原付バイクの任意保険料は安いです。
三井ダイレクトで6等級新規、21歳以上、125cc以下の原付バイクで保険料シュミレーションを取った場合、次の試算結果が出ます。
対人賠償 | 対物賠償 | 搭乗者障害 | 人身障害 | 保険料 | |
---|---|---|---|---|---|
エコノミープラン | 無制限 | 1,000万円 | 200万円 | なし | 22,510円/年 |
スタンダートプラン | 無制限 | 2,000万円 | 500万円 | 3,000万円 | 48,890円/年 |
この試算はあくまでも6等級新規の1年目の保険料です。保険を使う事故がなければ翌年以降はさらに安くなります。
年齢条件は全年齢と21歳以上の2種類
126cc以上のオートバイの任意保険は、年齢条件が全年齢、21歳以上、26歳以上の3つの区分に分かれてます。原付バイクの場合は、年齢条件が全年齢と21歳以上の2種類のみです。
20歳以下の方は、親の自動車保険のファミリーバイク特約を使えないか確認してみるとよいでしょう。1人暮らしをしている方でも、未婚で別居している親が自動車保険に加入していれば、ファミリーバイク特約の補償の範囲内になります。
中古の原付は車両保険の受け入れを拒否される事も
任意保険は次の4つのカテゴリーに分かれてます。
- 対人賠償
- 対物賠償
- 障害(人身障害/搭乗者障害)
- 車両保険
この中で、車両保険だけは付帯が義務付けられていません。
車両保険は事故や転倒、イタズラ被害などでバイクが破損した際の修理費用を補償する保険ですが、中古の原付は市場価値が低い事を理由に、付帯を希望しても保険会社から受け入れ拒否される事があります。
また、車両保険を使用した時の3等級ダウンのペナルティや、免責金額の設定、保険料が高い事を理由に、原付バイクで車両保険に加入する方はほとんどいません。
(参考:バイクの任意保険の車両保険)
任意保険に加入していると示談交渉を代行してもらえる
車やバイクを相手にした事故を起こした場合は、過失割合の協定をそれぞれの保険会社が交渉を行い決定されます。万が一、任意保険未加入の状態で事故を起こすと、過失割合の協定や自賠責保険の申請も全て自分で行う必要があります。
素人が過失割合の協定を行うと、先方の保険会社に足元を見られ、必要以上に多い過失割合を突きつけられる場合もあります。
一方、任意保険の示談交渉は、被害事故や自賠責保険の補償の範囲内で、任意保険を使用しない場合でも全て無料対応してもらえます。
賠償責任だけではなくて、事故を起こした時の示談交渉の事を考えても、任意保険には必ず加入しておくべきです。なお、ファミリーバイク特約に加入している場合は、全て自動車保険の事故担当者が示談交渉を行ってくれます。
まとめ
原付バイクは、大きな過失の事故を起こす可能性は低いですが、時に多額の賠償責任を負うリスクがあります。
必ず任意保険に加入しておきましょう。
125cc以下の原付バイクは自動車保険のファミリーバイク特約でカバーできます。
ファミリーバイク特約を利用しない場合は、単体でバイク保険に加入しましょう。
原付の任意保険の相場は、6等級新規、21歳以上、最低限の補償で年間2万円〜3万円です。
任意保険に加入しておけば、事故の際の示談交渉を保険会社が代行してくれるメリットもあります。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
こちらの記事もあわせてどうぞ
- バイクの維持費用(保険、車検、税金の金額)
- バイクを維持するためにかかる、保険、車検、税金など、バイクの維持費用について解説します。
バイクの維持費用(保険、車検、税金の金額) - バイクを持つ
- 「バイクを持つ」では、バイクの購入方法、メンテナンス、保管方法、税金・保険・車検などの維持費について紹介しています。
バイクを持つ - バイクを売るコツ
- バイクを売るコツをつかめば、早く売る、高く売る、簡単に売るなど自分の希望に応じた売り方を選ぶことができます。
「バイクを売るコツ」はこちら - バイクの最新ニュース
- バイクの新型モデル情報、バイクグッズや法律動向などバイクに関わるバイク業界関連情報、バイクレース情報の最新ニュースを紹介しています。
バイクの最新ニュース