スーパースポーツバイク徹底比較2017
最新のスーパースポーツバイク2017年モデルを比較しました。
年々進化を続けるスーパースポーツバイクは、一体どこのメーカーが最強なのでしょうか?
スーパースポーツの中でも、各メーカーが最も力を入れて開発している以下の4車種を比較しました。
- ホンダ CBR1000RR
- ヤマハ YZF-R1
- スズキ GSX-R1000
- カワサキ ZX-10R
このページの目次です
2017年モデルスーパースポーツバイク比較
国産大手4大メーカーのリッタークラスSSの2017年モデルの概要は以下の通りです。
ホンダ CBR1000RR
発売予定時期:2017年3月
モデル:スタンダート、SP、SP-2
購入形態:国内仕様
販売価格:未定(スタンダート190万円〜200万円が予想値)
最大馬力:123PS/9,500rpm
最大トルク:9.9kgf・m/8,500rpm
車両重量:202kg〜
特徴
リッタークラスSSでは唯一国内仕様が用意されています。新車購入がもっとも手軽にできますが、国内規制によって123馬力に抑えられています。
メーカーからスポーツキットとレースキットが販売されているので、手軽にフルパワー化も可能です。
スタンダートモデルのほか、SP仕様とSPー2仕様が用意されています(SP-2仕様は500台限定)。
SPより電子制御リアサスペンションが搭載され、SP-2ではエンジンのチューニングのほか、マルケジーニ製アルミ鍛造ホイールを採用しています。
独自評価
スペックだけを見れば国内規制の影響でライバルに劣っていますが、ガチガチのレースに出る場合を除いて、趣味の範囲のサーキット走行では十分なスペックです。
スタイリングも流行を取り入れつつ、ファイヤーブレード時代からの伝統を受け継いでいてホンダ党をうならせる完成度です。
スペックや装備にこだわるのであれば、SP以上が必須となりますが、予想販売価格とフルパワー化する費用を考えるとライバルメーカーに比べて若干割高な印象があります。
リッターSSはサーキットを意識したハイパワー化が進む中、公道メインの使い方をするのであれば、間違いなくもっともオススメできるバイクです。
ヤマハ YZF-R1
発売予定時期:未定(レースベース車は2017年4月25日発売)
モデル:YZF-R1、YZF-R1M、レースベース車
購入形態:逆輸入車(カナダ仕様)
販売価格:未定(レースベース車は2,052,000円)
最大馬力:200PS/13,500rpm
最大トルク:11.5kgf・m/11,500rpm
車両重量:199kg
特徴
2015年に6年ぶりにフルモデルチェンジを行い、2016年モデルに引き続き、2017年モデルもカラーリングの変更のみとなっています。
ヤマハがサーキット最速をコンセプトに掲げたモデルでエンジンは徹底した高圧縮化をして、クラストップレベルの200馬力を13,500回転で出します。
電子制御のリアサスペンションをはじめ、ノーマルモデルから最新装備を余すことなく投入しています。
YZF-R1Mはサスペンション、リアタイヤのサイズ、カウル、GPSなどの違いあり、よりスパルタンなレース向け車両となっています。
スペックを見ると、モンスターマシンのように見えますが、サスやスロットル、トラクションコントロールが細かく電子制御しているので驚くほど乗りやすいです。
一昔前のスーパースポーツにあったように、スロットルを一気に回すとすぐにスピンする現象もなく、コーナーの立ち上がりで思い切ってスロットルを回しても電子制御で最適な加速に調整してくれます。
価格は高めですが、装備品を考えるとコストパフォーマンスが高いです。ただし、逆輸入車限定モデルで国内に正規輸入される台数が限られています。
国内メーカーのスーパースポーツでは、もっとも購入するのが難しい車種です。2017年モデルの予約開始時期も公表されてませんが、発売後すぐに売り切れる事が予想されます。
独自評価
私が現行モデルのYZF-R1を見たときの第一印象は「とにかくカッコイイ!!」です。特にLEDのスリムにまとめられたヘッドライトには衝撃を受けました。
今後はR1風のレーシーでコンパクトなヘッドライトが他の車種にも普及していくのではないでしょうか?
リッタークラスSSは、正直言ってどのバイクに乗っても、レースで実績があるセミプロ以上でなければパワーを最大限発揮して乗りこなす事はできないです。
私のなかでは、スーパースポーツだからこそ、スタイリングや好きなブランドで選ぶ価値があると思います。外観は個人の好みで分かれますが、私の評価ではYZF-R1はもっともカッコイイバイクです。
長年、サーキット最速の称号を得てきた車種のブランドイメージも高く、喉から手が出るほど欲しい1台です。
スズキ GSX-R1000
発売予定時期:未定(2017年春予定)
モデル:GSX-R1000 GSX-R1000R
購入形態:逆輸入車
販売価格:未定(GSX-R1000は220万円前後、GSX-R1000Rは250万円前後を予想)
最大馬力:202PS/13,200rpm
最大トルク:12.0kgf・m/10,800rpm
車両重量:200kg
特徴
2012年以来、5年ぶりにフルモデルチェンジしました。2017年モデルではスーパースポーツの台風の目になる事でしょう。
スロットル、バンク角、エンジンの回転数を電子制御で抑制するほか、街中でもストレスなく走れる走行モードの設定やトラクションコントロールの設定変更なども、メーター操作ボタンから可能です。
2017年モデルより、上位車種のGSX-R1000Rを追加。
電子制御のサスペンションや、クイックシフトを標準装備しています。
スタート時のウィリーを防止する独自システムなどを組み合わせてレースシーンで最速の称号を目指します。
エンジンも大幅にパワーアップして、馬力、トルクともにクラストップレベル。レブリミット(回転数の上限)も低めに抑えられている所も評価できます。
ライバルと互角以上に走れるるスペックです。新型バイクという事だけあって、今後はバイク雑誌などによる専門家の試乗レポートなども注目です。
独自評価
フルモデルチェンジという事もあって、エンジン、シャーシ、足回りが大幅にパワーアップされました。
しかし、スタイリングは他社が奇抜な先進性あふれるデザインに攻めている中で、先代からのキープコンセプトになっています。
また、メーターまわりもコストをかけずに作った印象が強いシンプルなもので、今回は走りで勝負しにくるスズキの意気込みが伝わってきます。
このように、なんでもお金をかけてバイクを作らない所も、スズキの特徴でもあり、スズキのコアなファンが多い要因でもあります。
タンクを16Lに小型化して、ポジションも前傾姿勢が強いレーシーな仕様になっています。
ツーリング使用では、不便さを感じるかもしれませんが、男気あふれる仕上がりを私は評価したいです。
カワサキ ZX-10R
発売予定時期:発売済み(2016年6月発売)
モデル:ZX-10R、ZX-10RR、レース専用車
購入形態:逆輸入車
販売価格:2,224,800円〜
最大馬力:200PS/13,000rpm
最大トルク:11.6kgf・m/11,500rpm
車両重量:206kg
特徴
2016年にフルモデルチェンジをして、一気にクラス最速の称号を手に入れる形になりました。市販車の最速を決めるSBKスーパーバイク世界選手権では、カワサキのZX-10Rが年間チャンピオンと2位を獲得。
さらに市販車のZX-10RはもっともSBK(レースに出ている車両)に近い市販車と言われています。
各部の電子制御の精度も非常に高く、200馬力のスペックに加えラムエア過給時は210馬力を記録し、直線スピードがライバルの一歩上を行っています。
2017年モデルはカラーチェンジのみではありますが、今年も優勝候補の筆頭マシンです。
カワサキはH2Rなど、とにかく最速にこだわったバイク作りに力を入れていて、スーパースポーツには弱いというブランドイメージがここ1〜2年で完全に払拭されました。
独自評価
スーパースポーツの速さを比較するのはレースがもっとも重要な指標です。
各メーカーが威信をかけて参戦しているSBKスーパーバイクでチャンピオンになった以上、現時点の最速バイクはZX-10Rと評価するほかありません。
カラーリングもカワサキらしさが出ていて好感できます。
なるべくノーマルの状態を維持して乗ってあげたいと思えるほど、完成度が高い1台です。
個人がスーパースポーツに乗って、もっとも手軽にマシンの性能を引き出せるのが直線です。(公道では法定速度を守りましょう)
レースの内容を見ても、直線がライバルよりも速いと評価されているため、誰よりも速く走りたい方にオススメのスーパースポーツバイクです。
まとめ
各メーカーのスーパースポーツバイクを比較しましたが、私の素直な気持ちは4台とも素晴らしいバイクですし、強い憧れの気持ちを抱いています。
パワーアップしつつも電子制御で初心者にも乗りやすくなっている点が評価ポイントです。
カワサキが優勝した、2016年のSBKスーパーバイク世界選手権の結果(リザルト)を見ると、カワサキ → ホンダ → ヤマハという結果です。
レース目的での購入であれば、ZX-10RやCBR1000RRーSP2がおすすめですが、公道やスポーツ走行が目的であれば、SBKの結果はそれほど気にしなくてもいいでしょう。
市販車の装備品に対してのコストパフォーマンスやデザイン性は「ヤマハ」、バイクの個性や伝統が強いのは「スズキ」だと評価しています。
リッタークラスのスーパースポーツは予約殺到で購入する事が難しい車種が多いです。
もし、明確にこの車種が欲しいという希望がなく、どのメーカーにするか迷っているなら、新車の購入ができるタイミングの車種を第一候補にしてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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