ヤフオクでバイクを買う時の注意点
ヤフオクなどのバイクオークションでは、探していた車種のバイクを安く買える可能性があります。
一方、オークションでは売り手も個人の素人が多く、トラブルリスクが高いです。
特に、中古バイクの状態を見極める事ができない人は、ヤフオクやバイクオークションでの購入を慎重に検討しましょう。
このページの目次です
ヤフオクでバイクを買う時の7つの注意点
ヤフオクでバイクを買う時には次のことに注意しましょう。
- 出品者が個人かストアか確認する
- 出品者の評価を確認する
- 出品情報や商品説明文を入念に読む
- 現車確認を行う
- 実際にバイクの状態を入念にチェックする
- 3N(ノークレーム、ノーリターン、ノーキャンセル)の取引ルールを認識する
- 直接取引は慎重に行う
特にはじめてヤフオクでバイクを買おうとしている方は、ここで紹介する注意点を必ず確認してください。
ヤフオクは販売店も出品している
ヤフオクの出品者情報では、「個人」と「ストア」の2種類があります。
ストアで出品している場合は落札手数料とは別途に「消費税」が計上されます。また、通常の中古バイク販売店で購入するのと同じように、別途「諸経費」がかかる場合もあります。
販売業者でも諸経費不要、保証一切なしの現状取引で出品している場合もあります。
商品説明文やアカウントの他の出品情報を見て、出品者が個人か販売業者なのか確認しましょう。
個人の場合でも、副業で転売を繰り返している方や、はじめて自分の愛車をヤフオクで売ろうとしている方など様々です。
ヤフオクでは、評価から過去の出品履歴が見れるので、出品者がどのような方なのか事前にチェックしておきましょう。
出品者の評価を確認する
ヤフオクでは、出品者の過去の取引履歴の評価を確認できます。出品時と落札時の評価や1週間以内、1ヶ月以内、6ヶ月以内、全ての期間の評価状況が閲覧できます。
出品者の信頼できる評価基準の理想は100%です。しかしヤフオクは個人との取引が多く、なかには落ち度がないのに悪い評価を付けられてしまう事例もあります。評価数にもよりますが、95%以上は良い評価を得ている事が望ましいです。
悪い評価があった場合は、取引先からのコメントなどの詳細も確認しましょう。出品の評価が少なくても、落札の評価があり、良い評価の割合が高ければ、信頼できる出品者だと言えます。
もし、欲しいバイクを見つけても評価が悪い出品者であれば、購入候補から除外するとよいでしょう。
出品情報や商品説明をちゃんと読まない人が多い
ヤフオクでは取引ルールは出品者側が自由に設定できます。ヤフオクでのトラブルでは、商品説明などをちゃんと読んでいない事例が非常に多いです。
商品説明に書かれている事や、記載が無い部分に関しては落札者の言い分は通りません。一字一句見落としがないように、何度か読み返しを行い入念な確認をしましょう。
もし商品説明を見ても分からない事があれば、必ず質問しておきましょう。
ヤフオクは現車確認をしてからの購入が基本
ヤフオクやネットのバイクオークションでバイクを買う時は、入札・落札をする前に必ず現車確認をしましょう。出品者が遠方だった場合は、縁がなかったと思って諦める事も必要です。
出品者は販売業者ではなく個人が多いので、自分の都合に必ず応じてもらえるとは限りません。現車確認の相談・調整の連絡を行いましょう。
バイクは写真だけでは分からない事が多く、出品者が正しい情報を記載していない場合もあります。必ずネット上だけの情報で買うのではなく、現車確認をしてから購入を検討しましょう。
ヤフオクの利用は、バイクの状態を目利きするスキルが必要
ヤフオクでバイクを買う時は、バイクの状態を現車確認で見極める事が求められます。なかには、事故修復車やメーター巻き戻し車、不具合を隠しているなどの悪質な車両も多数出品されています。
出品者が個人の場合は、悪意を持って正しい情報を伝えていないのではなく、出品者自身もバイクの問題点(ネガティブポイント)を把握していないケースもあります。
バイクの状態を見極めるポイントは次のものがあります。
- 外装の状態
- タイヤの状態
- エンジンのコンディションの確認
- 整備状況の確認
- メインフレームの歪みやダメージの有無
- フロントフォークの歪みの有無
- オイル漏れやオイル滲みなどの不具合
- タンク内や駆動部などのサビの状況
- 保安基準適合状況
- その他不具合の有無
- 商品説明の記載と相違がないかの確認
バイクの状態を目利きするスキルが無い場合は、正しくバイクの状態を見極められる方にも同行してもらい、一緒にバイクの状態をチェックする事が望ましいです。
バイクの目利きができなくて、頼れる人もいない場合は、ヤフオクやバイクオークションでの購入自体を見送るか、ストア出品の保証付き販売の利用等を検討しましょう。
ヤフオクの取引ルールは買い手側が不利
ヤフオクでバイクの個人売買をする時の取引ルールは、出品者側が自由に決められます。3N(ノークレーム、ノーリターン、ノーキャンセル)が基本で、買い手側に不利な条件が一般的です。
落札した以上、クレームは一切受け付けてもらえないですし、返品・キャンセルもできません。3Nのルールがあるからこそ、事前に現車確認をして、状態をしっかり見極めてから購入する事が求められます。
入札後のキャンセルは可能か?
「現在の最高入札者の状態で、オークション終了までの時間にも余裕があるのでキャンセルしたい」
このような相談を掲示板などでよく見かけます。ヤフオクは入札の取り消し手続きができるのは出品者のみです。ヤフオクの規約上は、入札取り消しは買い手都合ではできないと定められています。
もし、入札をして現在の最高入札者の状態でキャンセルを希望する場合は、なるべく早めに質問欄等を通じてキャンセル希望を申し出ましょう。
入札取り消しに応じるかは出品者次第ですが、オークションの終了日時まで時間があれば、そのまま落札されてトラブルになる事を懸念してキャンセルに応じてもらえる可能性が高いです。
ただし、キャンセルに応じてもらえずに購入やキャンセルに伴う損害賠償(キャンセル料の請求)、悪い評価を付けられる可能性もあります。
ヤフオクの規約上入札の買い手都合のキャンセルができないため、一度入札をして、そのまま落札してしまうと立場は非常に弱いです。入札は慎重に行うようにしましょう。
ヤフオクのバイク売買は直接取引が多い
直接取引とは、ヤフオクのシステムを通さずに、直接商談を成立して取引する事です。ヤフオクやバイクオークションでは、バイクの車体の場合、入札前に現車確認をする事が多いです。
現車確認で直接顔を合わすと、出品者から直接取引をしないかと提案される事がよくあります。直接取引のメリットは、出品者がYAHOO!に支払う落札システム手数料が不要になる事です。
ヤフオクでオートバイ・車体のカテゴリーで出品すると、出品手数料0円で利用できます。(月額制のプレミアム会員の登録が必要)
ヤフオク上で落札されて取引が成立すると、出品者は1,944円(税込)の落札手数料をYAHOO!に支払わないといけません。落札者(購入者)は一切ヤフオク手数料はかかりません。
直接取引をする場合、出品者が入札の取り消しを行います。入札0件の場合は取り消し手数料無料。入札が入っていると540円の取り消し手数料がかかります。
なお、現車確認で商談成立した場合の正規の方法は、買い手が入札を入れて出品者がオークションの早期終了を行うと、オークション終了期日を待たずに落札し取引成立でオークションが終了します。
直接取引をすると、ヤフオク上に履歴が残らないので、万が一買い手が逃げるなどのトラブルが起こると、責任追及するのが難しくなります。
直接取引に応じる場合は、重要事項を書いた契約書や覚書などを作成してもらい、取引履歴の証拠を確保するなど慎重に取引を進めましょう。
まとめ
ヤフオクは、出品台数が多く利用価値が高いサービスだと思います。ただ、近年は何も知識がなく安いという理由でヤフオクでバイクを買ってしまう方が多いです。
ヤフオクでバイクを買った場合、現車確認などの手間やトラブルリスクもある事を認識しておきましょう。
ちなみに私はヤフオクでバイクを買った事がありません。売る事に対しては抵抗が少ないですが、買うことに関しては不安が多いのが正直な気持ちです。
また人気車種や程度が良い極上バイクはヤフオクでも人気が高く、最終的な落札価格を見ると割高に感じる場合もあります。
ヤフオクはバイクの個人売買では欠かせない存在の素晴らしいサービスです。しかし、誰でも気軽に程度が良いバイクを安く買える夢のようなサービスではありません。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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