未成年のバイク購入の注意点

バイクの免許は、原付、普通自動二輪は16歳から取得できるので、未成年でバイクを購入する方もたくさんいます。
私もはじめてのバイクは16歳で購入しました。

未成年でバイクを購入する時は次の注意点があります。

未成年のバイク購入

親の同意が必要

未成年が販売店からバイクを買う時は、親権者の同意が必要です。親権者の同意の方法は、販売店が用意した同意書への署名・捺印が一般的です。

販売店によって確認方法が異なる場合もあるので、必ず未成年である旨を申告して事前に確認をしておきましょう。
厳しい業者では、親権者の身分証明書のコピーの提出や電話確認を求められる場合もあります

未成年のバイク購入では親の同意が必要

親権者の同意書は偽造しても通用するのか?

親に内緒でバイクを買おうとする未成年が、親権者の同意書に自分または友人が親の名前で署名・捺印するなど、偽造してしまうケースがあります。

販売店の多くは、同意書の提出があれば、それ以上の確認はしないので、販売店にバレて販売拒否される可能性は低いです。しかし、販売店にバレなくてもバイクを無断で購入すれば、どこかで必ず親にバレます

私の友人は当時大学生で未成年ではなかったですが、親に無断でバイクを買ったのがバレて、購入後すぐに売却してしまった方がいました。

親の同意はバイクを買うためだけではなく、バイクを所有する上で必要な事です。未成年でなくても、学生や実家住まいの場合は、必ず親の同意を取ってからバイクを購入しましょう

未成年者はローンの審査が通りにくい

未成年者は、一括でバイクを購入できる方が少ないです。一括で支払いができない場合は、親から購入費用を借りるか、オートローンを利用しましょう

私も16歳で初めてバイクを買った時は当時高校生で、中古のCB400SFの購入費用40万円を親から借りました。購入後は必死にバイトして、月々7〜8万円の給料のうち、5万円を返済にあてて8ヶ月で返済した事をよく覚えています。

親から借りた場合は返済計画は自由にできますが、借りるという条件で親にお金を出してもらった以上、必ず返済してください。
私の親も当時は返ってこないものだと思い40万円を出したけど、すぐに返ってきてびっくりしたと、10年以上経過した今でも、よく話のネタにしています。

親からお金を借りれない場合は、販売店が扱っているオートローンを利用する方法があります。
しかし、未成年では信販会社のローンの審査に通るのが難しく、たとえフルタイムで働いていたとしても、単独(保証人不要)で審査が通る事は少ないでしょう。学生の場合は、親が連帯保証人になっても審査に通る見込は少ないでしょう。

どうしてもオートローンを組んでバイクを購入したい場合で、親の同意を得ているのであれば、親の名義でバイクの購入とローンを組んで乗る方法があります。しかしバイクを買う事に対しては、親の反対がなくても、ローンを組んで購入するのであれば反対される場合も多いです。

ローンは利息もかかるので、親からお金を借りれない場合は、一度バイクの購入時期を見送って、一括購入できるお金を貯めてから再度検討してみてはいかがでしょうか?

バイクのローン

バイクの任意保険の必要性

未成年者のバイク購入で一番気をつけなければいけないのが任意保険です。バイクの保険は自賠責保険と任意保険の2種類があります。

自賠責保険は加入が義務付けられている強制保険で、バイクの排気量と加入期間によって、年齢に関係なく保険料は一律です。自賠責保険料の目安は1万円〜3万円なので、未成年者でもバイトさえしていれば大きな負担ではありません。

しかし、自賠責保険の補償内容は対人賠償(最大4,000万円)のみです。物損事故を起こすと、軽い追突事故でも数十万円の賠償金を自己負担しなければいけません。さらに死亡事故など大きな人身事故の加害者になると、賠償額は億単位になり、一生かかっても支払いが難しいような賠償責任を負います

また軽い怪我の傷害事故の場合は、自賠責保険は120万円が上限です。交通事故の賠償金は治療費だけではなく、休業補償や慰謝料もからむので、軽傷の怪我でも自賠責保険の枠を超える事はよくあります。

自賠責保険だけでは、交通事故の賠償責任や運転者の傷害等をカバーできないため、バイクを所有する場合は別途任意保険への加入が必要です

21歳未満は任意保険料が高い

任意保険料は、契約者の年齢条件、等級(任意保険への加入年数と事故件数によって決まる保険料算出基準)、補償内容によって決まります。年齢条件の区分はすべての保険会社で、21歳未満は全年齢扱いになり保険料がもっとも高い料率になります。

また、未成年者の方のほとんどは、初めて購入するバイクになります。過去にバイクの任意保険に加入した実績がなければ、6等級新規が適用されます。6等級新規で全年齢の場合、保険料は28%割増が適用されて高額になります。

正確な保険料は、利用する保険会社や地域、補償内容によって異なりますが、6等級新規、全年齢の条件の保険料の目安は次の通りです。

  • 対人無制限、対物無制限のみ:11万円/年
  • 対人無制限、対物無制限、人身傷害3千万円:18万円/年
  • 対人無制限、対物無制限、人身傷害3千万円、車両保険40万円:22万円〜28万円/年

もし、家族でバイクの任意保険に加入している方は、等級の引き継ぎが可能になる場合や、セカンドカー割引が適用される可能性があります。
まずは早めに保険料の見積と相談をしておきましょう。

未成年者は、通販型バイク保険の受入拒否をされる事も

バイク保険は販売店などで加入する大手損保会社(代理店型)よりも、通販型自動車保険の方が保険料が大幅に安くできます。現在、バイク保険を扱っている通販型は、チューリッヒ、アクサダイレクト、三井ダイレクトの3社があります。

未成年者は、保険料が高いので通販型自動車保険で安く抑えようと考える人がいますが、注意が必要です。通販型自動車保険は6等級新規全年齢の条件だと、新規申込受け入れ拒否をされる場合があるのです。

補償内容や交渉によって受入可否が変わるので、まずは早めに利用できる通販型バイク保険がないか問い合わせをしてみましょう。バイク購入時に受入拒否拒否された場合でも、大手損保会社のバイク保険に加入し、1年間無事故の場合、更新時に通販型バイク保険に切り替えできる可能性が高いです。

125cc以下のバイクはファミリーバイク特約を利用できないか確認する

未成年者でも、125cc以下の原付バイクの購入であれば、親など家族が加入している自動車保険のファミリーバイク特約で任意保険料を大幅に安くできます

ファミリーバイク特約とは、自動車保険に付随できるオプションで、保険契約者と同居の親族が所持する125cc以下のオートバイクの事故を補償してくれます。つまり、ファミリーバイク特約は単独で加入する事ができず、親の自動車保険に付ける原付限定(1種・2種)の補償プランです。

ファミリーバイク特約には自損事故型と人身傷害型の2種類があります。それぞれ対人・対物賠償の相手方への賠償補償は付帯されます。バイクの運転者の事故の補償が自損事故に限定されるのが自損事故型、車やバイクを相手にした事故でも補償されるのが人身傷害型です。

ファミリーバイク特約の保険料の目安は、自損事故型で年間8千円〜1万円、人身傷害型で年間2万5千円〜3万円ほどです。

バイクの維持費を認識しておく

未成年者はバイクを所有する事にどれだけの維持費がかかるか把握していない事が多いです。
バイクは購入資金を確保するだけではなく、その後の維持にもお金がかかります。

バイクの主な維持費は次のものがあります。

  • ガソリン代
  • 軽自動車税(千円〜6千円程度)
  • 任意保険(前述で紹介)
  • 自賠責保険(年あたり6千円〜1万円)
  • 整備費用

維持費はバイクの車種や使用頻度によって異なってきます。上で紹介した通り、任意保険料がもっとも高いです。バイクは車に比べて維持費が大幅に安いですが、未成年者は任意保険の負担が大きくなります。

私は16歳からバイクに乗っていて、10代の頃はバイト代をほとんどバイクに費やしていました。学生でもバイトをしていれば、バイクの維持費は払えない金額ではありません。しかし、バイトを辞めるなど収入がなくなると、未成年者はバイクを維持する事が難しくなってしまう場合があります。

維持費の工面などの計画も立ててバイク購入を検討してみましょう。

まとめ

未成年者のバイク購入は、私としては非常に応援したいです。もちろん大変な事もたくさんありますが、最近は若者のバイク離れも進んでいる中で、早い時期からバイクに興味を持つ事は素晴らしい事です。

しかし、購入費用や任意保険などお金がかかる事もたくさんあります。高校生の場合は、親の協力や理解がないと難しいでしょう。まずはバイクを買いたいと思ったら、早めに親御さんに話をしてみてください。

バイクを所有するには購入費用を工面するほか、維持費もかかります。貯金が少ない未成年が、バイクを所有するなら何かしらのバイトを続けるなど、収入を途切れさせない事も大切です。

学生で試験や就職活動などバイトができない時期が多くなりそうであれば、購入を慎重に考えて、原付など維持費が安いバイクも検討するとよいでしょう。

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