長期間バイクに乗らない時の保管方法
長期間バイクに乗らない時の保管方法をまとめました。
このページの目次です
小まめに手入れをするのがベスト
車検や自賠責保険が切れた状態で公道を走れないバイクでも、定期的に手入れすることでコンディションを維持できます。
長期間乗らないバイクの手入れ方法は次のものがあります。
エンジンをかける
定期的にエンジンをかけるだけで、不動車になるリスクを減らせます。エンジンのコンディション維持のほかにも、バッテリーの充電、キャブ・インジェクション内部のガソリンの循環、マフラーのゴミの除去の効果があります。
できれば10分くらいはアイドリングで放置させ、近所から騒音の苦情の心配がなければ、スロットルをあけてエンジンの回転数を上げる時間を作ると効果的です。
ブレーキレバーを握る
ブレーキは、長期間乗らないと固着してオーバーホール(分解洗浄)が必要になります。定期的にブレーキレバーを握ってブレーキを動かしてあげるだけで、十分な効果があります。
できれば、タイヤも少し動かしながらブレーキをかけてあげると、ブレーキローターの一箇所だけサビが発生するリスクがなくなります。
洗車、オイルアップ
バイクに乗る時間がなくても、洗車やオイルアップを小まめにしましょう。特に鉄部へのオイルアップを怠ると、サビが進行するので注意しましょう。
日常的に乗っているバイクよりも、放置しているバイクの方がサビの進行が早いので、小まめな手入れが必要です。
手入れをできない場合の保管方法
乗らなくなったバイクを放置して、手入れもできない場合は、ガソリン満タンにしたりバッテリーを外すなどの処置が必要です。
私もバイクに乗る時間と手入れする時間がなく、長期間放置した経験がありますが、屋外での長期保管は非常に難しかったです。
どれだけ良い環境を作っても屋外で放置すると、サビやブレーキの固着などバイクが傷んでしまいます。屋外保管の場合は、乗る時間と手入れする時間がなければ、一度売却することをオススメします。
屋内保管の環境があるなど、どうしてもメンテナンスをせずに長期保管するときは、以下の方法を取っておきましょう。
ガソリンを満タンにする
タンク内のサビ防止のために、ガソリンを満タンにしておきます。ガソリンは時間が経つと酸化するので、再び乗るときは古いガソリンを全て抜いて、新しいガソリンに入れ替える必要があります。
同様に、エンジンオイルを抜くのも防錆の観点ではオススメできないので、オイルは入れっぱなしにして、再度乗るときはオイル交換をしてあげましょう。
キャブレター(インジェクション)内のガソリンを抜く
キャブの中のガソリンが腐ると、再びエンジンをかけようとした時の故障の原因になります。燃料コックをオフにして、キャブレター内のガソリンがなくなるまでエンジンをかけ続けるか、キャブレター下部にあるホースからガソリンを抜いてあげましょう。
バッテリーを外す
バッテリーが繋がったままだと、待機電力でバッテリーがあがってしまいます。バッテリーを外しても自然放電は避けられないのですが、バッテリーが付いたままだと、バッテリーコネクターが腐食してしまう恐れがあります。
長期間乗らない時は、一度バッテリーを外しておきましょう。
グリスアップする
日常的なオイルアップは、使用場所に応じて潤滑油で問題ないですが、長期間乗らない時は粘着力があり密着しやすいグリス系の油で保護してあげましょう。
チェーンはチェーン専用グリス、サスペンション(フロントフォーク)の駆動部はシリコン系(オススメはワコースビスタック)など、部品に応じて使用するオイルを変えるのがポイントです。
その他鉄部は、新品のエンジンオイルを塗って上げる方法も効果的です。
粘着力が高いグリスを厚塗りして放置すると、汚れが付着して再度乗ろうとするときは洗浄作業に苦労します。
それでも、サビが進行して腐食するよりはマシです。
バイクの長期保管は難しい
私もGSX-R750を長期間放置した経験があります。最初は小まめなメンテナンスをしていましたが、バイクに乗る機会がないとメンテナンスの頻度が少なくなってしまい、結果的に給油口のキャップのサビやブレーキの固着などの不具合が発生しました。
その後、乗る時間がないことや、再度乗るにもメンテナンスに時間とお金がかかることを理由に売却しましたが、放置させたことでバイクの価値が下がってしまい、放置する前に売っておけばよかったと後悔しました。
バイクに長期間乗れない場合は一度売って現金化して、またバイクに乗れる環境になったら、新しいバイクを購入する方法も検討するとよいでしょう。

この記事を書いたのはライターのブルさん。
ベテランライダー。大型バイクから原二スクーターまで5台のバイクを乗り継いできた経験だけでなく、数々のツーリング経験、サーキット経験などバイクに関する豊富な経験を持つ。自動車業界に勤めていた経験もあり。
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