ヤマハ NIKENの特徴と買う・売る時のポイント

東京モーターショー2017で公開された大型3輪バイクのNIKEN(ナイケン)が、2018年9月13日に発売(受注開始)しました。完全受注生産で気になる価格は178.2万円です。事前の予想では200万円前後と見られていたので、思っていた以上に安い価格設定です。国内では予約方式で400台の販売計画です。

予想より安いとはいえ、メインターゲットにもなる初心者には手の出しにくい価格帯です。それでも、先に実用化したトリシティのLMW技術を単純に大型化しただけではなく、3輪大型バイクという新しいカテゴリーを開拓するため、走りに妥協をせずに造り上げています。

前二輪のレイアウトでも、前輪後輪の車重配分を50対50にして、走っていると重量や余計な抵抗を感じず、スムーズに操ることができます。開発コンセプトは「アルペンマスター by LMW」で、荒れた路面や横風の強い過酷なコンディションでも、抜群の安定性で軽快に走破できる新ジャンルのバイクです。

NIKENに乗ってみた印象

2018年10月6-8日に開催された東京モーターフェスで、乗ったり触ることのできるNIKENの展示車が用意されていました。当サイトでは、東京モーターショー2017、東京モーターサイクルショー2018でNIKENコンセプトの取材をしていますが、実際に触れる展示車は今回が始めてです。

カウリングは迫力のあるデザインで大きく見えますが、全長は2,150mmで思っていた以上にコンパクトです。またがってみて感じたのはシートの高さでした。身長175cmの私でもつま先立ちがやっとです。

実際にはサスペンションが沈んで少し傾けるだけで楽な姿勢を作れそうですが、シート高820mmのスペック以上にワイドシートの影響で足着き性が悪かったです。

前二輪とワイドなデザインのタンクを採用した影響もあって、ハンドルもワイドなバーハンドルでした。ライダーの乗る部分のシートは前後に長いので、座る位置によってライディングポジションが変わります。

前二輪かつ大型ボディーの影響で、車体を寝かし込む時には力が必要です。体重をかけた操作をしやすいように幅広のハンドルを採用しています。タンクまわりは普通のミッションバイクと同じで、ニーグリップはしっかりできそうですが、ワイドハンドルによって一般的なミッションバイクとは異なる印象を受けました。

そもそのLMWってなに?


3輪(モーターサイクルショーより)

LMWは「リーニング・マルチ・ホイール」の略で、タイヤを傾けて曲がる三輪以上の車両に使うテクノロジーです。ヤマハは1976年のパッソルから前2輪の3輪バイク開発を始めた歴史を持っていて、左右独立したサスペンションとディスクブレーキを持っているのが特徴です。

従来の3輪バイクは、左右のタイヤでサスペンションが1つしかなく、片輪が衝撃を受けると、もう片輪にも影響します。開発車両の写真を見てもらうと分かるとおり、左右独立して衝撃を吸収するので亀裂の入った道路でも地面に吸い付いて走るような安定性を確保できます。

前二輪バイクの小回りのきかない問題と乗り心地の悪さを解消し、先に実用化したトリシティシリーズは大ヒットしました。

NIKENでは峠や雨天走行も想定したツーリングでも、快適かつ安全で楽しく走れる新しいスポーツツアラーとして期待をされています。NIKENはオーソドックスな大型三輪ツアラーバイクです。

将来的にはオフロードを走れるデュアルバーパスバイクや、コーナリング性能を高めたスポーツモデルなど、派生車種が登場してくるかもしれません。

最大バンク角45度を達成

LMWなどの三輪バイクは、リーン(タイヤや車体を傾ける)とステアリングロッドの並行が崩れて、前二輪が外側を向くデメリットがあります。NIKENではこの問題を解決すべく、ロッドとフォークを繋ぐ部分にジョイントを加えてオフセットさせた、独自の「LMWアッカーマン・ジオメトリ」という技術を新採用しました。

構造の解説をすると難しい言葉が続きますが、トリシティのLMWよりスポーツ性能をパワーアップさせていて、スポーツバイク並みのリーン角度45度を出しても前二輪のタイヤはともに進行方向を向くように改良されています。小回り性能を高め、リーン時の安定感と操作性を大幅に向上させました。

ヤマハ NIKENのスペック

車種名 NIKEN(ナイケン)
メーカー YAMAHA(ヤマハ)
排気量 845cc
販売時期 2018年-
エンジン形式 水冷4ストローク直列3気筒DOHC4バルブ
タイプ スポーツツアラー
全幅 885mm
軸距 1510mm
燃料タンク容量 18L(ハイオク仕様)
燃費 26.2km/L
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
燃料供給方式 フューエルインジェクション
フレーム形式 ダイヤモンド(鋼管トラス構造)
車両重量 263kg
乗車定員 2名
最高出力 85kW(116PS / 10,000rpm
最大トルク 87N・m(8.9kgf・m)/ 8,500rpm
新車価格 1,782,000円
中古車相場
NIKENの主要装備

・エンジン
MT-09の3気筒エンジンをベースに、263kgの重量級ボディに対応できるように設定変更。ハイパワーかつコンパクト構造、バイクらしいエンジンフィーリングを理由に3気筒エンジンを採用。

・専用開発タイヤ
スポーツバイクに匹敵するハンドリングと、高速での優れた走行性を実現するため、NIKEN専用・120/70R15のVレンジタイヤをフロントに採用。

・ラジアルマウントキャリパー装着フロントブレーキ
対向ピストン4ポットラジアルマウントキャリパー・298mm径のディスクをフローティングマウントしたフロントブレーキに採用。リアは282mm径のディスクとピンスライド式キャリパーを装備。最新ABSの恩恵もありリーン中のブレーキング性能は四輪車並み。

・プリロード調整式リアサスペンション
工具不要で減衰圧の調整可能。

・アルミ製燃料タンク
YZF-R1/R6と同一工法によってアルミの軽量タンクで曲線美のあるデザインを実現。

・2モード選択式TCS
弱、強、OFFから選択できるトラクションコントロール。

・クイックシフト&アシストスリッパークラッチ
シフトアップ操作をサポートするクイックシフトとレバーを握る力を軽減するアシストスリッパークラッチによって長距離ツーリングも快適に。

・D-MODE
標準(高速仕様)、スポーツ、エコの性能を高める3つのドライブモード。

・クルーズコントロール
4速以上、時速50km以上でハンドル左側のスイッチよりクルーズ設定を行える。

・反転式マルチファンクションメーター
DーMODE、TCSの切り替えをはじめ、3段階のグリップ操作も可能な大型液晶メーター。メーターの横にはDC12V電源を完備。

ヤマハ NIKENの評価

近所の街乗り  ★★☆☆☆
通勤・通学   ★★☆☆☆
ツーリング   ★★★★★
峠・サーキット ★★★★☆
足着き性    ★★☆☆☆
扱いやすさ   ★★★★☆
タンデム    ★★★★★
カスタム性   ★★☆☆☆

まだ市場に流通していなくて未知の部分が多いですが、メーカーの強いこだわりと完成度を感じさせるパッケージングです。走行映像を見る限り、スポーツ性能が高く峠での戦闘力を期待できそうです。

私は若い時に峠へ通っていましたが、大きな亀裂や穴など舗装の悪さがネックになります。スピードを乗せるには、その道を何往復かして路面状況を把握しないといけません。

NIKENのスポーツ性を高めたLMWは、既存の2輪車の問題点を解決し、従来の三輪バイクより格段に高いスポーツ性能を誇ります。発売前から注目されていて、高額かつ受注生産で販売台数の少ない車種です。当面はどこに行っても注目を集められる最新モデルのバイクです。

初めてLMWを採用したトリシティも市場から高評価を得ていますが、NIKENはトリシティを遥かに凌ぐ性能と完成度を持っています。

ヤマハ NIKENの新車値引き・カスタムに関して

完全受注生産なので値引きは一切期待できません。メンテナンスにも気を使う車種なので、サポート体制を重視して購入するお店を選んでください。ETCが標準ではないので必須のオプションになります。

カスタムベースにする車種ではないですが、MT-09ベースのエンジンなので、社外マフラーが登場する可能性があります。ただし、受注生産で販売台数400台なので、パーツメーカーはNIKEN用パーツの開発や製造に消極的かもしれません。

中古バイク・買取情報

人気・査定額 ★★★★★
タマ数    ☆☆☆☆☆
カスタム比率 ★★☆☆☆

中古市場に出回ることは相当先かもしれないですが、一部で購入して乗ったフィーリングが合わなくて早期に手放す方がいるかもしれません。程度の良い中古を探している方は中古バイク情報を小まめにチェックして、大手中古バイクチェーンにバックオーダーを入れておくと良いでしょう。

買取価格は、新車価格が高額で希少性と話題性を持っているため、高価買取の条件が揃っています。ただし、高年式、低走行の中古は新車の売れ行きに連動するでしょう。大切に乗っていれば、時間が経過しても高値水準を維持する見込みです。

フロントフォークが4本あるので、フォークオイルの漏れやサビなどメンテナンス状態が悪いと、大幅減額になる可能性があります。ガレージなど屋内での保管が望ましいバイクです。外観を綺麗に維持できれば売却時期を急ぐ必要はありません。

おわりに

NIKENは早くも250ccクラスの弟分が出る噂もありますが、タイヤが大きくて抵抗のある分、845cc3気筒エンジンとの組み合わせがベストで、250ccクラスでは非力になってしまうかもしれません。

想定価格より安いとはいえ、約180万円。乗り出し価格200万円弱の価格設定は高く感じます。将来的にはLMW搭載の大型バイクが増えて、安く流通できるくらい普及してもらいたいです。

私は、若い頃に箱根や奥多摩をよく走っていましたが、今は峠を走るのが怖くて全く行っていません。NIKENでも転倒や周囲の車両に突っ込まれるリスクがあり、100%安全ではないですが、もし手に入るのであれば峠を走りに行きたいと思えるバイクです。

峠やサーキットをバリバリ走っている人には物足りなく感じるかもしれないですが、早く走ることよりも気持ちよく走ることと安全性を重視している人にオススメしたいバイクです。

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