ホンダ FORZA(2018-)の特徴や買う・売る時のポイント

2018年5月11日に新型FORZAの国内販売が正式に決まり、7月20日の発売をアナウンスして先行予約をスタートしました。先に発売された海外仕様をベースに、ライバルのヤマハ・X-MAXと比べた評価の記事も用意しています。併せてご覧ください。

2018年発売予定の新型フォルツァ(FORZA)はX-MAXに勝てるのか?

フォルツァ(モーターサイクルショー2018)

新型FORZA(フォルツァ)は先代から大幅にスポーツ性能を高めたフルモデルチェンジを行いました。LED大型コンビネーションランプをはじめ、スタイリングも一刷して、大容量のシート下トランク収納を確保するなど、実用性も兼ね備えています。

ホイールベースを短くしてホイールサイズをアップするなど、足回りを大幅に改良し、見た目以上に走りで大幅なパワーアップを遂げ、街乗りでは小回りが利いて高速走行では安定感が増しています。

気になる価格は646,920円にまとめてきた点を評価できます。先代のFORZA SiはABS付きモデルで約60万円、ライバルのヤマハ・X-MAXは約64万円なので、ABSと電動スクリーンを標準装備していることを考えると魅力的なパッケージングです。

当サイトでは、欧州版FORZA300をベースに70万円前後の価格設定になって、X-MAXより大幅に高くなることを懸念していましたが、X-MAXよりプラス1万円の価格差なら許容範囲です。

スマートキー連動のリアボックスを発売する噂もありましたが、当初のメーカーオプションではスマートキー連動は非対応になっています。1〜2年待てば、スマートキー連動のリアボックスオプションが追加されるかもしれません。

ホンダではスクーター初の3段階設定が可能なトルクコントロールもついてくるので、あらゆる場面で快適な走りをサポートします。X-MAXの斬新なイメージがあるデザインに対して、新型FORZAは王道デザインで勝負していて後発組だけあって装備も充実しています。

65万円の価格設定は割安感もあり、X-MAXに対抗できるだけの魅力を感じました

先代FORZAからの主な変更点と特徴

FORZA横(モーターサイクルショー2018)

・全長を2,185mmから2,140mm、ホイールベースを1,545mmから1,510mmに短縮
・先代のFORZA Si ABSから10kgの軽量化(車両重量194kg→184kg)
・ホイールサイズはフロント15インチ、リア14インチに拡大(先代は前後13インチ)
・エンジンは同型
・スマートキーを新採用(給油口、シート下収納ロックもスマートキーで開錠可能、欧州版ではスマートキー連動のリアボックスをオプション設定)
・左側のハンドルスイッチで操作可能な電動スクリーンを搭載(140mmの高さ調整可能)
・ホンダスクーター初の3段階のトルクコントロールを標準装備(Honda セレクタブル トルク コントロール)
・背筋を伸ばして乗るヨーロピアンスタイルのライディングポジション
・価格はFORZA Fi ABSより約5万円アップ(新型はABS標準装備)

デザインは大幅に変わりましたが、正面から見ると定番の250ccクラスビッグスクーターらしい迫力があります。横や後ろから見るとスタイリッシュでスポーティーな印象が加わり、乗り比べれば見た目以上に先代からの違いを感じられます。

スポーティーなライディングポジションのため、足着き性は下がりましたが、10kgの軽量化もあって女性や小柄な方でも扱いやすいです。

ホンダ FORZAのスペック

車種名 FORZA
メーカー HONDA (ホンダ)
排気量 248cc
発売時期 2018年7月20日
エンジン形式 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
燃費 国土交通省届出値41.0km
トランスミッション形式 無段変速式(Vマチック)
クラッチ形式
燃料供給方式 電子式(電子制御燃料噴射装置/PGM-FI)
フレーム形式 アンダーボーン
車両重量 184kg
乗車定員 2名
最高出力 17kW(23PS)/7,500rpm
最大トルク 24Nm(2.4kgm)/6,250rpm
新車価格 646,920円
中古車相場 35万円〜40万円(2016年式FORZA Si ABS)

ホンダ FORZAの評価

近所の街乗り  ★★★★☆
通勤・通学   ★★★★★
ツーリング   ★★★★☆
峠・サーキット ★★☆☆☆
足着き性    ★★★☆☆
扱いやすさ   ★★★★☆
タンデム    ★★★★★
カスタム性   ★★★★☆

ライバルのヤマハ・X-MAXは、T-MAXから始まったスポーツスクーターのMAXシリーズとして長年のノウハウを持っているので、スポーツ性能の評価はFORZAよりX-MAXの方が高いです。
しかし今回のFORZAは、10kgの軽量化やライディングポジションの変更などでスポーツ性能の差は大きく詰めて、X-MAXに比べて充実装備で勝負したパッケージングです。

FORZAを選ぶにあたって、電動スクリーンやトルクコントロール、デザインに魅力を感じられるかがポイントです。シート下収納や足着き性、細かいアクセサリー類はX-MAXとほぼ互角です。

カラーラインナップは白、黒、艶なしの黒(マッドブラック)の3色で、黄色の設定があるX-MAXに比べてフロントマスクのデザインを含めた個性は少ないですが、王道デザインで無難なカラーラインナップです。

従来のFORZAやマジェスティのようなラグジュアリーなビッグスクーターに比べて、収納スペースや座り心地など快適性も維持しながら走行性能と取り回しを向上させているので、大幅な進化です。

新たな250ccビッグスクーターブームが始まるかもしれません。通勤・通学など距離を乗る人や、街乗りからツーリングまで幅広く使いたい方にオススメです。

HONDA FORZAの新車値引き・カスタムに関して

発売前の先行予約は値引きを期待できません。ただしドリーム店以外でも購入できる車種のため、販売店によっては事前予約は発売開始直後から5万円前後の値引きをしてくれるかもしれません。

新型FORZAの発売が決まった後も、型落ちのFORZA Siの店頭在庫は7万円程度の値引きになっています。当面は大幅値引きは期待できず、1年くらい待っても10万円超えの値引きは厳しいかもしれません。

価格に対して装備が充実しているので、値引きを引き締めた販売をする可能性もあります。

カスタムに関してはスポーツ性が高まったので、スポーティーなマフラーを交換する需要が高まりそうです。ビッグスクーター定番のスクリーン交換は電動スクリーンの採用によって需要は減少するでしょう。

カスタム目的のスタイリング重視で買う人よりも実用性重視で買う人が大半を占める見込みです。リアボックスやハンドルカバーなどの実用性を重視したカスタムが人気になるでしょう。

HONDA FORZA(2018-)の中古バイク・買取情報

人気・査定額 ★★★☆☆
タマ数    ☆☆☆☆☆
カスタム比率 ★★★☆☆

新型FORZAは発売前のため中古バイク情報はありません。型落ちのFORZAやFORZA Siを判断材料に今後の動向を分析しています。

型落ちのFORZA Siは2年落ちでも販売価格30万円台、査定価格20万円前後が相場で、すでに大きな値崩れを起こしています。5年落ちでも販売価格はあまり変わらないので、実用性の高い車種の特性上、走行距離が少なければ高い水準で底打ちしています。高年式で割安な中古スクーターを探している方にはFORZA SIは狙い目車種です。

新型FORZAについては、スポーツスクーターとしてパワーアップしたので、FORZA Siより中古市場で高評価される可能性があります。しかし、250ccクラススポーツスクーターは2018年より始まった新しいカテゴリーで、中古市場でどのような評価を受けるかは不透明です。

高年式でも高額売却できる可能性はありますが、過度な期待はできません。実用性の高いスクーターなので通勤・通学など距離を乗る人が、新車からメンテナンスをしながら大切に長く乗るバイクとして購入検討するとよいでしょう。

代替サイクルの短い人は中古相場が見えてくるまで2〜3年は待ったほうがいいでしょう。リセールバリューを期待するならMAXシリーズでブランド構築されているX-MAXの方が、現時点では無難な選択です。

おわりに

FORZAは70万円前後の価格を予想していたので約65万円の価格設定はちょっとしたサプライズです。一部では75万円前後になると予想する声もありました。

250cc以上のスクーターでは長年ヤマハにリードされているので、ホンダとしては珍しく割安感のある価格で勝負しようという思惑を感じられます。

個人的には新型FORZAのデザインはかなり魅力に感じます。電動スクリーンは250ccクラスでは必要ないような気もしますが、オーナーレビューの評価に注目したいです。

私の中では、歴代のホンダ250ccスクーターの中で最高傑作だと評価しています。装備とスペック、デザインを見る限り、買って後悔する要素は少ないです。

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