国産バイクメーカーが安泰の理由

一般財団法人 日本自動車工業会によると、2016年のバイク販売台数は前年より9.3%減の33万8千台になりました。排気量別では次のデータが出ています。

・50cc:16万2千台(16.4%減)
・125cc:10万1千台(6.9%増)
・軽二輪(250cc以下):3万4千台(3.6%減)
・小型自動二輪(250cc超え):4万台(16.8%減)

原付2種のみ伸びていますが、バイク市場全体の低迷は顕著にデータで現れています。
国内のバイク保有台数も前年より2.3%減少しています。

若者のバイク離れがバイク市場低迷の最大の理由ではありますが、日本は人口そのものが減少しているので、全盛期の頃の勢いを取り戻すことは考えにくいです。全盛期の1980年代は年間バイク販売台数が200万台を超えていたので、現在の市場規模はピークの5分の1以下にまで減少しています。

データだけを見ると、日本のバイク産業そのものに不安を感じますが、バイクメーカーの業績や世界全体での販売台数自体はそこまで落ちておらず、今後も安泰だと考えられています。

東南アジアを中心にした新興国ではバイクがよく売れている

世界のバイク市場では、東南アジアの成長が著しいです。もともと東南アジアは、バイク生活が中心の文化が定着していましたが、近年は経済の発展によって現地の格安メーカーよりもしっかりした造りの日本メーカーのバイクがよく売れています。

また、タイやベトナム、インドネシアなどの東南アジアに世界のバイクメーカーが積極的に生産拠点を開拓していて、東南アジアでも高品質のバイクを安く購入できるように変わってきました。新興国で圧倒的な強さを誇っているのが日本メーカーです。

国内で走っている外国メーカーのバイクは、ハーレー、ドゥカティ、アプリリア、BMW、KTMなど、欧米の高級バイクメーカーが中心です。高級外車は、安くてコンパクトで耐久性の高さで日本製バイクに劣っているため、新興国には弱いです。

新興国では、台湾、韓国、中国メーカーのバイクも強いですが、品質で日本メーカーのバイクに劣っています。最近は現地生産する日本メーカーが増えたことで、日本以外のアジアメーカーのバイクとの価格差が縮まってきています。

この先も新興国市場でのパワーバランスが大きく崩れない限り、日本のバイクメーカーは安泰だと評価できます。唯一不安点を感じるとしたら、新興国で人気が高いスクーターを作っていないカワサキだけは、日本や欧米でバイクが今より売れなくなると苦しくなってきそうです。

東南アジア向けのバイクが国内でも増える可能性も

日本市場ではどれだけ良いバイクを作っても売れる台数は限られています。それであればバイクメーカーは、日本の数十倍の販売台数が期待できる東南アジア市場を強化することは明確です。すでに、東南アジアを中心にした戦略を国内に影響を及ぼしてます。

代表事例のひとつが、2017年に国内販売されたスズキのジクサーです。ジクサーはもともと2014年にインドネシアで投入されたバイクで、年間10万台前後の販売実績を誇っています。現地での大ヒットを受けて、3年遅れて日本に投入されることになりました。ジクサーに関しては日本で売れなくても、ラインナップから消える可能性は低いでしょう。

ほかにも、ヤマハで新興国向けに発売した2017年モデルの新型YZF-R15は、日本で人気のYZFーR25/R3よりもいち早くフルLEDや新型YZF-R1ルックの外装を採用しました。これらは一例ですが、メーカーは日本よりも新興国でよく売れるバイクの開発に積極的になってきています。

今後も日本市場の低迷と東南アジア市場の成長が続けば、日本向けに開発された新型バイクが減っていき、東南アジアでヒットした車種が日本向けに改良されて販売される流れが一般化していく可能性があります。

まとめ

日本のバイクメーカーは新興国市場で強いため、今後もどれだけ日本でのバイク販売が低迷しても、メーカーそのものは安泰でしょう。しかし、海外への生産移転が今後も増えれば国内の雇用減少につながりますし、日本人好みのバイクが減っていく可能性もあり、決して安心できる状況ではありません。

メーカーは安泰でも、国内のバイクの販売不振に歯止めをかけて、日本市場そのものが盛り上がっていくことが一番理想的な形です。

現在は各メーカーが、250ccのスポーツバイクやアドベンチャーバイクの新型を投入するなど、日本市場を盛り上げようといったメーカーの努力が伝わってきます。日本メーカーが国内市場を見捨てる前に、新しいバイクブームが到来することを願っています。

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