125ccまで普通自動車免許で乗れる噂があるけど危険性は?

125ccの原付2種バイクが、普通自動車免許で乗れるようになる噂を聞いたことはありませんか?

5年以上前から噂になっていた話ではありますが、2016年8月に開催された「BIKE LOVE FORUM」で、経済産業省の担当者が「原付2種」の免許取得を従来よりも簡単にする取り組みについて、意欲を示す発言をしたことで、現実味が高まったと話題になりました。

現時点では、法改正が近いうちに実現される見込みはなく、具体的な時期も分かりません。そもそも審議された結果、今と変わらず125ccは小型自動二輪以上の免許がないと乗れないままになる可能性も高いです。

125ccバイクを普通自動車免許で乗れるようになるのかは是非が分かれる話です。当サイトでは、バイク歴15年以上のベテランライダーが独自の見解で125ccバイクを運転する危険性を紹介しています。

125ccバイクを運転する難易度

125ccバイクは50ccに比べてパワーが大きく、かつ重たいです。しかし、重量差も体感で感じられる違いはごくわずかで、50ccバイクを運転している方であれば、125ccバイクもすぐに乗りこなせてしまうでしょう。

現在の免許制度では、125ccのバイクを運転するには、最低限必要な小型自動二輪免許であっても教習所に通って実技教習受ける必要があります。125ccバイクは、自動車学校の費用を負担してまで習得しないといけないような技術は少ないです。

おそらく、審議している国会議員や国土交通省、経済産業省の中にも同じような考え方を持っている人がいるから、125ccバイクまでは普通自動車免許で乗れるように審議を進めているのだと思います。

注意点としては、最高速が出すぎてしまうことです。ノーマル状態でも時速100km前後出る車種もあります。乗り手の自制心で必要以上のスピードを出さないようにすることが求められます。

最高速が速くなると重大事故に発展するリスクが高いため、16歳から取得出来る原付免許で125ccに乗れる法案は議論されていません。あくまでも18歳以上で、自動車学校で車の教習を受けた普通自動車免許での特典で、125ccバイクの運転可否が審議されています。

50ccの方が危険に感じることも

50ccと125ccは道路交通法によって以下の違いがあります。

・50ccは最高速度が30km。125ccは車と同じで道路標識に従って一般道で最高時速60kmまで走行可
・50cchは1人乗りのみ。125ccは2人乗り可能(免許取得して1年以上経過していることが条件)
・50ccは場所によって2段階右折が必要

50ccの一番のデメリットは時速30kmしか出せないことです。住宅街の狭い道路であれば30kmでも問題ないのですが、幹線道路を時速30kmで走ると、大型トラックにもバンバン抜かされることになり、125cc以上に危険を感じます。

50ccは大通りを回避すればいいと思うかもしれないですが、橋や複雑な地形を一気に通り抜けられるバイパス道路など、短い距離の移動でも大通りを通らないといけない環境は意外と多いものです。

2段階右折については、統一感がなく非常に曖昧な交通ルールになっているように感じます。交差点によっては2段階右折禁止になっているところも多く、原付の2段階右折を呼びかける標識や道路案内をしている交差点が少ないです。

大きい交差点では2段階右折をする原付と、車と同じように右折車線から曲がっていく原付が分かれることも珍しくなく、警察も2段階右折禁止に対しての取り締まりは消極的です。交差点の形状によって、2段階右折の方がいい場面と悪い状況があるのは理解できますが、中途半端なっているのであれば、二段階右折は廃止してもいいと私は思っています。

周囲を走る車も、原付が2段階右折するといった予測をしていないので、交差点を渡りきった場所で停止すると、後続車から追突される懸念もあります。

2人乗りについては、自動車免許で125ccバイクを乗れるように変わった場合は、制限した方がいいでしょう。私はリード90を持っていますが、2人乗りすると加速、制動、段差の衝撃吸収など様々な走行性能が低下します。125ccクラスは車両重量が軽くエンジンのパワーが非力なので、2人乗りして重量が増えると乗り味が大きく変わってしまいます。

海外では125ccは車の免許で乗れるのが当たり前

免許制度は国ごとで様々で、アメリカの場合は州によっても変わってきます。ただしアメリカ、ヨーロッパの先進国を見てみると、125cc以下のバイクは、車の付帯免許や日本の原付免許のように学科試験1日で取得できるなど、緩いところが多いです。

125cc以下のバイクでも自動車学校で実技教習を受けないといけないのは、日本ならではの制度です。しかし、日本は国土が狭く人口密度が高いため、地域を問わず道路の交通量が多く、複雑な道路網になっている住宅街が多いです。

「海外では車の免許で125ccに乗れるから」ということだけを理由に国内でも認める訳にはいかず、しっかり危険性を検証する必要があります。

バイクの交通量が増えることや、既存ライダーの危険運転が課題

125ccのバイクを実技教習なしで乗りこなすことは難しくありません。自動二輪の免許を持っていない方が、50ccの原付バイクを運転する感覚で乗りこなせてしまうでしょう。125ccバイクを車の免許で乗れるようにしたときに生じる課題は、125ccに乗り始める自動二輪免許不所持のライダーが増えて交通量が増えることです。

二輪市場が低迷しているとはいえ、法改正によって急激にバイクの交通量が増えれば危険度も大幅に上昇するでしょう。車の免許で125ccバイクが乗れるように法改正が整備された場合、解禁した当初の安全性をどうやって確保するかが課題です。

また、既存の125cc乗りのライダーのすりぬけを中心にした危険運転も大きな問題点です。私は先日、神奈川県の横浜から川崎方面の幹線道路上り方面を、朝の通勤ラッシュの時間帯にリード90に乗って走りました。周りには通勤の125ccスクーターがたくさんいますが、すり抜けでガンガン飛ばすバイクが多かったです。

私がバイクレースを趣味にしていて、多少はライディングテクニックに自信がありますが、それでも周りの125ccスクーターに付いていくことはできませんでした。周りのライダーの腕が良いのではなく、危険を伴う走り方をしていると感じました。

周りのライダーのペースに惑わされることなく、普通自動車免許で125ccバイクを乗る人がマイペースで走ればいいのですが、周囲の影響で危険運転をする初心者が増えることが懸念されます。

まとめ

車の免許で125ccバイクを運転できる制度は、バイクの販売不振の打開策が目的で、解禁されれば一定の効果があると思います。私の妻も、車の免許で125ccバイクが乗れるようになれば、私のリード90を乗りたいと言っていますし、私も止める気はありません。

色々課題は多いのは事実ですが、是非免許制度の規制緩和が実現化することを願っています。

125ccバイクに興味はあるけど自動二輪免許を持っていない方は、最新ニュースを小まめにチェックしましょう。すぐに実現化するかは不透明なので、過度な期待をして待つのではなく、125ccバイクに乗りたい気持ちが強ければ、自動車学校に通って免許取得することをオススメします。

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