インターモトで正式発表された新型スズキ・KATANA(カタナ)の特徴

かねてから噂されていたスズキの新型KATANA(カタナ)が、2018年10月2日から開催されたドイツ・ケルンのインターモトショーで正式発表されました。2019年春に欧州での発売がアナウンスされ、国内での発売も濃厚と見られています。

ベースになったのはGSX-S1000です。昨年のECMAで発表された「KATANA 3.0 CONCEPT」が大反響を受けたことをキッカケに、2018年1月より本格的な開発を始めました。開発を始めて約9ヶ月での正式発表のアナウンスは異例のスピードです。スピード開発をできた要因は、ベース車両のGSX-S1000の主要パーツをほぼそのまま流用し、カウリングやハンドル周りの軽微な変更に抑えたことです。

往年の名車のGSX-1100S・KATANAのデザインを忠実に再現するのではなく、現代のストリートファイターの足回りをそのまま使い、流行でもあるショートテールとリアマウントのナンバーと灯火類のデザインを取り入れたネオレトロなスタリングです。

ライバルに挙げられているのは、2017年12月に発売して大ヒットを記録しているカワサキ・Z900RSです。Z900RSはZ1000ベースではなく、廉価版のZ900をベースにクラシックなデザインを忠実に再現しました。

新型KATANAは、スーパースポーツ直系のストリートファイターであるGSX-S1000のパーツを幅広く流用した本格ストリートファイターです。往年の名車の復刻版という点ではZ900RSと共通ですが、コンセプトや走行性能は大きく異なります。

スズキ・新型KATANA(欧州仕様)のスペック

車種名 KATANA (カタナ)
メーカー SUZUKI (スズキ)
排気量 999cc
販売時期 2019年
エンジン形式 水冷4ストローク並列4気筒 / DOHC4バルブ
タイプ スポーツネイキッド
全幅 830mm
軸距 1460mm
燃料タンク容量 12L
燃費
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
燃料供給方式 フューエルインジェクション
フレーム形式 ダイヤモンド
車両重量 215kg
乗車定員 2名
最高出力 110kW(150PS / 10,000rpm
最大トルク 108N・m(11.0kgf・m)/ 9,500rpm
新車価格 未定
中古車相場
走行性能はGSX-S1000と同じ!?

新型KATANAのフレーム、足回り、エンジンはGSX-S1000と同じです。外装の違いから外寸に若干の違いはありますが、ホイールベースの長さは共通です。重量差は6kgなので、軽快さでGSX-S1000に若干劣りますが、大きな差を実感できるほどではありません。

新型KATANAは快適性を重視して、厚みのあるシートを採用して初代カタナのセパハンではなく、GSX-S1000に比べても楽なライディングポジションを可能にするバーハンドルを採用しています。

GSX-S1000はジムカーナで人気の高い車種です。サーキットやジムカーナの競技用で考えれば新型カタナはスポーツ性で劣りますが、峠のワインディング程度ではほぼ同等の走行性能を確保しています。

国内仕様の予想価格は130万円前後

新型KATANAの価格は海外モデルを含めて未発表です。主要装備をGSX-S1000からほとんど移植しているので、製造コストの違いは外装と細部の設定変更程度です。GSX-S1000ABSの国内仕様は1,131,840円なので、順当に考えればプラス20万円ほどの130万円前後になるでしょう。

もともとGSX-S1000はGSX-R1000の直系モデルにも関わらずリーズナブルな価格設定になっています。130万円前後の価格であれば、魅力的なパッケージングです。

GSX-S1000ABSはハロゲンヘッドランプを採用しているのに対して、新型KATANAはフルLED化とスズキ初のリアマウントのナンバーステーとテールランプ&リアウインカーを装着しています。

カタナシリーズの歴史

初代カタナは1980年に新型と同じくドイル・ケルンにて発表され、GSX-1100S・KATANAとして発売しました。日本刀をイメージした斬新なスタイリングで、当時から賛否両論を呼んだ個性的な車種です。

新型KATANAも、初代から大幅なデザイン変更したスタイリングとセパハンの廃止など、古いKATANAシリーズのファンを中心に賛否両論を呼んでいます。初代モデルは中古市場で高騰していて、ホンダ・ドリームCB750FOUR・カワサキ・Z1に並ぶ名車という高い評価を受けています。

発売以降、欧州で爆発的なヒットをさせて、その後は複数の排気量へシリーズ化を行い、生産終了、再発売を繰り返していました。

カタナシリーズ一覧

■GSX1100Sカタナ
1980年にドイルケルンにてプロトタイプを公開、1981年に欧州仕様発売。エンジンはGSX1100E用をチューンナップした空冷4ストローク直列4気筒エンジンを搭載。その後は些細なモデルチェンジを繰り返し、1994年に二輪排気量上限撤廃を受けて国内モデルを発売。2000年に限定1,000台(即完売)のファイナルエディションを持って生産終了

■GSX1000Sカタナ
1982年にレースレギュレーションに合致させるために、1100ccモデルをベースのボアダウンさせて発売した派生モデル。1982年、1983年の2年しか生産されなかった希少なシリーズ車種。

■GSX750カタナ
排気量制限のある日本向けに1982年に発売したカタナの廉価版。エンジンはGSX750E用を流用。1983年、1984年、1986にモデルチェンジして1型から4型までに分類。国内での流通量の多い主力車種。

■GSX400Eカタナ
1980年発売のGSX400Eが1982年のモデルチェンジでカタナのペットネームを追加。1983年に生産終了になる中古市場で高騰している希少モデル。

■GSX400Sカタナ
1992年に発売した水冷エンジンを搭載したカタナ。80年代のGSX400Eカタナとは構造とデザインコンセプトは大きく異なる。初代GSX1100Sカタナを再現したモデル。1999年に生産終了。

■GSX250Eカタナ
1982年発売のGSX400Eカタナの弟分。

■GSX250SSカタナ
1992年に発売したGSX400Sカタナの弟分。

カタナは復刻版で一度失敗している??

往年の名車を復刻して新発売する方法は、カワサキZ900RSが大成功を遂げましたが、復刻版としての元祖にあたるのは1992年発売のGSX400S/250Sのカタナです。初代発売から10年以上経過した中での発売で大きな注目を集めましたが、大ヒットと呼べるだけの結果は出せませんでした。

90年代はネイキッドバイクブームで、それなりの販売台数を確保していたものの、当時は先進性のあるデザインで勝負したライバル車種より人気はありませんでした。現在も中古市場ではプレミアムの付くほどの高騰は見られません。

2000年にGSX1100Sカタナが生産終了かつファイナルエディションの即完売して以降は、すぐにスズキファンから復活して欲しい名車としてカタナの名称が挙げられていました。迫力のあるデザインが魅力の車種なので、スケールダウンした250と400では市場から物足りない評価を受けたのでしょう。

新型KATANAは、コンセプトカーの反響を受けて急ピッチで開発された経緯があります。おそらくZ900RSの大ヒットの影響も受けて開発ピッチを早めたのでしょう。過去に発売した復刻版とは違い、新型KATANAは歴代のカタナシリーズで最強スペックになっています。

個性の強いデザインなので、Z900RSほどの大ヒットになるかは分かりませんが、インターモトでの注目度はZ900RS発表時に匹敵するものでした。初代カタナが1980年にドイツ・ケルンで発表された時は「ケルンの衝撃」と呼ばれましたが、40年近い月日が経って、再びドイツ・ケルンで大きな衝撃を与えました。

スズキとしては数年ぶりの歴史的大ヒット車種になるかもしれません。

おわりに

新型カタナの発表は事前の予想通りでしたが、コンセプトモデルのKATANA3.0のデザインをそのまま採用したのは、ちょっとしたサプライズでした。スズキはネオレトロの分野で新しい挑戦をしようとしています。

往年の名車である「カタナ」を復刻したという表現は半分だけ正解だと感じています。私は初代カタナのことは知らない世代で、バイクに乗り始めた時は友人がGSX250SSカタナを乗っているのを見て、ボテっとした印象でカッコよく見えませんでした。

新型KATANAは見るかなり速くて面白そうなスタイリングです。過去のカタナシリーズを知らない若者や、当時のアンチ派からも購入需要もあるのではないでしょうか?

Z900RSに続いて新型KATANAもヒットすれば、全メーカーで既存車種を活かしてスタイリングを変更した派生モデルや、復刻車種の開発がさらに積極的になっていくでしょう。

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