HUSQVARNAブースレポート|東京モーターサイクルショー2018

東京モーターサイクルショー2018で注目を集まていたのが、ハスクバーナ(HUSQVARNA)ブースです。
これから日本市場にオンロードバイクを投入るメーカーで知名度は低いですが、独特のスタイリングで「なんだこのバイクは?」と来場客から関心を集めていました。

メーカースタッフからの取材内容も含めて、ハスクバーナの特徴を紹介します。

日本人の好みにあったスタイリングと乗り味!!

東京モーターショーでハスクバーナのバイクを見た第一印象は、フロントマスクが新しく発売される、ホンダCBシリーズ(CB1000R、CB250R、CB125R)に似ている!でした。

車体はコンパクトにまとめられていて、400ccクラスと700ccクラスの2種類を用意していますが、どちらもサイズに大きな違いはありません。

メーカーのスタッフに話を聞くと、オフロードバイクを得意にしていた歴史を持ち、現在はKTM傘下に入っていてDUKEをベースにしているようです。

ハスクバーナの歴史

ハスクバーナ((HUSQVARNA)は、1903年よりオートバイ製造を行っている老舗で、当初は1689年にスウェーデンの兵器工場としてスウェーデンのハスクバーナ地方に工場を建設されたことが企業の始まりです。

1930年代にはロードレースにも取り組み、大きなレースで優勝した実績も持っています。その後、1950年代以降にかけて世界でモトクロスとエンデューロレースとしての活躍が目立ち1970年代まではハスクバーナの黄金時代でした。

以降はモトクロスバイクを中心にレーサーバイクを中心に扱い、2015年より久しぶりに公道も走れるストリートバイクを発売。2018年4月には、東京モーターサイクルショーで日本初公開したロードバイクの発売を予定しています。

何度も買収を繰り返される

当初はスウェーデンの兵器工場(国営)としてスタートして、1977年にスウェーデンの大企業の1つである、Electrolux社によって買収されました。

1987年にはハスクバーナのモーターサイクル部門がイタリアのモーターサイクルメーカーCagivaに売却されて、MVアグスタ傘下に入ります。この売却によって生産もイタリアのヴァレーゼで行われるようになります。

しかし、中核になるHusqvarnaの開発チームはスウェーデンに残ることを選び、1988年に独立して「フサベル(Husaberg)」が誕生し、一度ハスクバーナのバイクブランドは2つに分裂します。

2007年にはBMWがオフロードバイクを強化すべく、ハスクバーナモーターサイクルを買収。2013年に分裂して独立していたフサベルのオーナーが、ハスクバーナモーターサイクルを買収して、2つに分かれていたブランドが再び1つに統合されます。

フサベルは1995年にオーストリアのKTMによる買収でKTM傘下に入っていて、統合された新生ハスクバーナは国はスウェーデンに帰還され、ロードバイクではKTMベースの車両を使う経緯に至りました。

写真はハスクバーナの得意にしている、オフロードバイクの701エンデューロ

VITPILEN 401

日本で売れ筋になりそうなのが、VITPILEN 401です。読み方は「ビトピーレン」です。KTM390DUKE(デューク)をベースにした375cc単気筒エンジンはパワフルで、見た目だけではなく足回りもしっかり造っています。

車両重量は半乾燥で148kg、シート高は835mmと少し高めですが、細いシートなので足付き性は良いです。日本での発売価格は77万7千円を予定。2017年モデルのKTM390DUKEは62万円なので、少し割高な価格設定に感じます。

外寸(全長・全高・全幅) NA
エンジン形式 水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
排気量 373.2cc
最高出力 35kW(43.5PS)/9,000rpm
最大トルク 3.8kgm/7,000rpm
車両重量 約148kg(半乾燥)
価格 777,000円

スペックは重量も含めて390DUKEとほぼ共通で、前後サスペンションもDUKEと同じく、WP製を採用しています。なお、VITPILEN 401の兄弟車として、ブロックタイヤを履いた「SVARTPILEN401」も同価格で発売予定です。

こちらの写真はSVARTPILEN401です。

VITPILEN 701

VITPILEN 701は旧型のシングルエンジンモデルの690DUKEをベースにしています。なお、690DUKEはモーターサイクルショー2018で、2気筒エンジンへのモデルチェンジを発表しています。

日本での発売は401よりも少し遅く、2018年7月を予定しています。693ccのビッグシングルエンジンの楽しさをそのままに、401と同等の車格にしてコンパクトで扱いやすいモデルです。

401との重量差は10kgほどで、最高出力は74.8PSです。大型免許を持っていれば701と言いたいところですが、価格は135万5千円と401より約50万円高くなります。

前後キャストホイールを採用してスポーツ性を重視した仕上がりで、690DUKEとは違う個性が出ています。

外寸(全長・全高・全幅) NA
エンジン形式 水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
排気量 692.7cc
最高出力 55kW(74.8PS)/8,500rpm
最大トルク 7.34kgm/6,750rpm
車両重量 約157kg(半乾燥)
価格 1,355,000円

おわりに

東京モーターサイクルショー2018でハスクバーナブースを見たときは、外見だけで勝負しているように見えました。しかし取材して話を聞いてみると、伝統あるメーカーで、KTMのDUKEをベースに高い走行性能も兼ね備えていることが分かりました。

DUKEシリーズのシングルエンジンは実績豊富で、楽しく乗れるバイクです。DUKEシリーズより割高で。スペックと性能面もオリジナリティは少ないので、販売台数はそれほど多くならないでしょう。
しかし、スペック以上にコンパクトに見える車体はスパルタンで、どこに行っても注目を集められるスタイリングです。

販売店は、オフロードや同社の扱うチェンソーなどを売っているHUSQVARNA正規ディーラーで、KTMのディーラーでは購入できません。共通部品が多いのでKTMディーラーでアフターメンテナンスの対応はできます。

販売拠点数は少なく、2018年4月現在13店舗のみですが、DUKEは耐久性とランニングコストに定評のあるバイクなので、外車の所有経験のない人でも検討しやすいでしょう。

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