ホンダの新型250ccネイキッドCB250R/CB300Rの特徴・スペック

2017年11月に開催されたEICMA2017(ミラノショー)では、ホンダの新しいストリートファイタースタイルのネイキッドバイク「CB-Rシリーズ」、CB1000R、CB300R、CB250R、CB125Rの4シリーズを同時発表しました。日本ではCB300Rを除く、3シリーズを2018年3月8日に発売しました。

CB300Rは欧州をはじめ海外を意識したモデルなので、日本未導入の可能性もあります。CB250Rは日本市場をターゲットにしたモデルで、250と300は共通パーツを多数使用しています。車検不要でパワーもしっかりあるCB250Rが国内ではシリーズ内でもっとも多い販売台数を見込めます。

ここではCB250R/CB300Rの特徴と、ライバル車種、先代のCB250Fとの比較情報をまとめました。

ホンダの新しい250ccネイキッドは個性的なスタイリングで勝負!

CB250Rは、CBR250RをネイキッドにしたCB250Fの後継車種です。ライバルはヤマハのMT-25、MT-3になりますが、CB400SF/SBの400ccネイキッドがあるホンダは、車検が必要なCB300Rは日本に導入されない可能性が高いです。

定番ストリートファイタールックだったCB250Fのビキニカウル付きヘッドライトから、オーソドックスな丸目ライトに変更しているので、スタイリング的にはホーネット250に近い印象を受けます。CB1000Rと共通のデザインを採用したことによって、個性的で上位モデルのブランド力の影響も受けそうです。

エンジンはCBR250R共通のDOHC単気筒エンジンを搭載し、本格的なスポーツネイキッドではなく、街乗り重視のストリートバイクのカテゴリーになります。フルLEDヘッドライトを搭載し、250ccクラスの中では豪華な装備でスタイリングを強みにした車種だと評価できます。

CBR250Rでエンジンの扱いやすさを証明していますし、CB250Fに比べてプレミアム感が出ている点を評価できます。

シリーズ車種との違い

弟分のCB125Rとはタイヤを含めて共通のボディーを採用しています。通勤、街乗りなど市街地走行メインであれば、任意保険の安いCB125Rもオススメできます。CB1000Rにホンダ車初採用されたスイングアームマウントのナンバーステーは搭載されず、オーソドックスなシートレールから延長されたリアフェンダー&ナンバーステーとなります。

CB1000Rに比べて見た目のインパクトは少なく、王道スタイルのネイキッドの印象を受けます。CB125Rと外観で大きく異なるのは、大きなサイレンサーカバーを付けたマフラーの形状です。

シート下収納は広くはないですがCB1000Rより大きいです。CB1000Rはシート下に大型バッテリーを収納しているので、車載工具を入れると他の荷物はほぼ収納できません。CB250Rはバッテリーサイズが小さいだけではなく、テールカウルのデザインの違いもあって、革グローブをぎりぎり収納できるくらいのちょっとしたスペースを確保しています。

250ccクラスストリートファイターと比べても、大型バイクらしさを感じるスタイリングで、コンパクトな車体にも関わらず迫力を感じます。また、シリーズの中ではCB250RのみABSの有無を選べるグレードになっています(CB125R、CB1000Rは標準装備)。

ABSはIMU搭載

ABSのIMU機構は、慣性計測センサーユニットとも呼びます。現在は大型スポーツバイク中心に採用される高級装備で、250ccクラスのABS採用は国産車初です。IMUは物体が回転する速さを測定するもので、上下・左右・前後の負荷を計測して、ABSやトラクションコントロールを適正に自動調整する機能です。

IMU付きABSはコーナリングABSとも呼ばれ、急ブレーキをかけなくてもコーナリング時や急加速、急減速時のタイヤやサスペンションの負荷を少なくするように、ABS、トラクションコントロールの効かせ方を電子制御でコントロールします。近年は大型スポーツバイクの技術を、400cc、250ccに流用する傾向が各メーカーで強く、IMUを250ccに付けたのは必然的な時代の流れです。

今後はライバルメーカーもIMU搭載ABSを導入してくる可能性がありますが、現時点ではCB250Rの強みになる豪華装備だと評価できます。おそらく、現行ラインナップで250cc最高峰に位置するCBR250RRにも、近い将来IMUを搭載する仕様変更を行うでしょう。

初心者向けバイクとして高い需要を期待できる

CB250Rは初心者にオススメのバイクです。CBR250Rと共通の単気筒エンジンは高速域での伸びもよくて高速走行にも適しています。コンパクトな車体なので、見た目以上に足付き性と取り回しが良いです。街乗りからツーリングまで楽しめる万能なバイクだと評価できます。

私の正直な感想としては、共通の車体を採用したCB125Rを用意したことで、250クラスの価値が薄れたように感じました。高速道路での長距離走行をするなら、250ccクラスのパワーが欲しいところですが、タイヤを含めて車体が共通ならCB125Rの方が購入を前向きに検討できそうです。

ネガティブな表現をすると、CB250Rは新しく登場したCB-Rのシリーズ車種の中では1番インパクトが小さいです。ポジティブな表現に変えると、無難な路線を貫いたバランスの良さが強みで、街乗りからツーリングまでオールマイティーな使い方をしたい方をできる万能で総合力の高いバイクです。

CB250Rの予想スペック

ミラノモーターショーではCB300Rのスペックしか公開されませんでした。車体は250と300で共通、エンジンはCBR250Rと共通です。車体関係はCB300Rのスペック、エンジン関係はCB250Rのスペック情報を流用し、CB250Rの予想スペックを算出しました。

車種名 CB250R
メーカー ホンダ(HONDA)
排気量 249cc
エンジン形式 水冷4ストローク単気筒/DOHC4バルブ
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
燃料供給方式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
フレーム形式 スチール製軽量ダイヤモンドフレーム
車両重量 142kg(ABS付き144kg)
乗車定員 2名
最高出力 20kW(27PS)/9,000rpm
最大トルク 23N・m(2.3kgm)/7,500rpm
シート高 800mm
燃料タンク容量 10.0L
価格 503,280円/ABSあり554,040円

おわりに

ホンダには250ccのネイキッドモデルでVTR250があります。CB250Fは角目ヘッドライトで、VTR250とスタイリングの住み分けができていましたが、CB250Rはスタイリング的にVTR250に寄ってきた部分があります。IMU搭載ABSはLEDヘッドライトなど、CB250Rにしかない魅力も多数ありますが、エンジンだけを見るとV型2気筒エンジンを搭載したVTR250の方に魅力を感じます。

CB250Rに興味を持った方は、VTR250も候補車種に入れて比較検討してみるとよいでしょう。CB250Rの方がストリートスタイルでスタイリッシュにまとめられていて、VTR250はドゥカティのモンスターと同じデザイナーが手がけたホンダ車っぽくない個性があります。エンジンに強いこだわりがなければ、スタイリングとLEDやABSの装備が欲しいかを考えて購入する車種を決めましょう。

VTR250、CBR250Rなどのホンダ車の既存ラインナップや、MT-25、Z250、GSR250などのライバル車種に比べても、CB250Rはスタイリングと装備のパッケージの面で魅力を大きく感じます。2018年春の発売後は大ヒットすると予想しています。正式な発売情報のアナウンスや詳細スペックの発表が今から楽しみなバイクです。

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