懐かしいデザインで実は凄いヤマハの新モデル「SCR950」は買い?

ヤマハから空冷エンジンを搭載した、オーソドックスなネイキッドに新型バイクが登場したと聞いて驚きました。

ヤマハにはXJ400・XJRシリーズといった、空冷エンジン搭載の名車がありますが、ホンダのCB系(旧車)やカワサキのZシリーズ、ゼファーシリーズに比べると市場の評価は低いです。例外として、ヤマハは超ロングセラー車種のSR400を持っていますが、SRはヤマハの中でも別格扱いで、過去にはSRの派生車種のSRXがコケた経緯もあります。

ホンダでさえも近年は、空冷エンジンのオールドネイキッドは売れ行きが悪く、撤退する車種が増えているなかで、なぜヤマハが今になって新型を投入したのか疑問を抱きました。

しかし、よく見ていくと平凡なオールドスタイルのネイキッドではなく、Vツインエンジン搭載のスクランブラースタイルで、近代バイクにはなかった新しいカテゴリーに挑戦していることが分かりました。

スクランブラースタイルとは?

バイク歴15年の私でも、「スクランブラースタイル」は初めて聞いたワードでした。名前の由来は1962年にドゥカティがアメリカ向けに発売した「スクランブラー」という車種からきています。1960年代には、オンロードバイクを改造してオフロードコースを走るレースをスクランブラーレースと呼んでいたことから、オンロードバイクをベースにオフロードも走れる形をスクランブラースタイルと呼ぶように定着されています。

SCR950もよく見ると、スポークホイールを採用し、フロント19インチ、リア17インチでブロックパターンタイヤを装着していて、通常のネイキッドバイクとは一味違った仕様になっています。オフロードバイクのように崖を登ったり、モトクロスコースを走ることはできませんが、未舗装道路の安定感は通常のオンロードバイクよりも高いです。

オフロード走行を目的にしたバイクではなく、田舎ツーリングで未舗装道路も軽快にこなしたり、峠でもバンク角を出してワインディングを楽しむような走り方ではなく、ゆったり走りたい方をターゲットにした見た目を重視した1台だと言えます。

なお、国産ではスクランブラースタイルは馴染みが薄いですが、ドゥカティやトライアンフからも新型のスクランブラースタイルのバイクが投入されていて、世界では注目度が急上昇中のカテゴリーです

SCR950のベースはBOLT

SCR950は、スタイリングやエンジン形式を見れば分かるように、ボバースタイルのBOLTをベースに作られています。

ただ、見た目に流行を取り入れただけではなく新設計のリアフレームを採用し、ポジションの最適化を図られています。価格はBOLTよりも5万4千円ほど高くなっています。

●SCR950↓↓

●BOLT↓↓

SCR950の魅力は個性とフィーリング

SCR850はパッと見は王道のネイキッドスタイルに見えますが、ホイールをはじめVツインエンジンのインパクトは絶大で、オーナーになれば周りのバイク乗りから驚きのリアクションが返ってくるでしょう。

ベースがアメリカンバイクのBOLTだけあって、本来はネイキッドにあまり採用されないVツインエンジンから、旧車の空冷ネイキッドとは全く違うサウンドとフィーリングを実感できます。

舗装道路を速く走ることを度外視したモデルで、スタイリング、排気音、フィーリングに魅力を感じた場合のみ購入を検討する価値がある、ニッチなユーザー層を狙ったバイクです。

レスポンスをほどよく抑えることで、振動や重厚感のある排気音で、昔ながらのバイクを彷彿とさせるフィーリングを実感でき、街乗りやワインディングでバイクらしさを味わうことができます。

SCR950のスペック

車種名 SCR950 ABS
排気量 941cc
新車価格 1,060,560円
発売時期 2017年5月
エンジン形式 空冷4サイクV型2気筒/SOHC4バルブ
燃費 国土交通省届出値31.0km/L (60 km/h) 2名乗車時
トランスミッション形式 5段リターン
クラッチ形式 湿式多板
燃料供給方式 フューエルインジェクション
フレーム形式 ダブルクレードル
乾燥重量 252kg
乗車定員 2名
最高出力 40kW(54PS)/5,500rpm
最大トルク 80N・m(8.2kgf・m)/3,000rpm

まとめ

SCR950はエンジンスペックを見れば、スポーティーなアメリカンバイクと表現することもできます。アップライトなハンドルでポジションが楽で、リッタークラスを考慮すれば重量も抑えられているので、大型バイクデビューの方でも扱いやすいです。

乗り応えがあるのでベテランライダーでも満足できる仕様でしょう。トルクで走るV型エンジンの特性をレトロなネイキッドバイクで味わえるのも、国産バイク唯一の魅力です。

あくまでもアメリカを意識して作ったバイクなので、国内で大ヒットする可能性は低いですが、個性が強く周りとは違ったバイクを求めている方にオススメできます。

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