アンドレア・ドヴィツィオーゾの経歴、特徴、エピソード


※2017年12月13日現在

氏名 アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Andrea Dovizioso)
所属チーム ドゥカティ・チーム
生年月日 1986年3月23日(31歳)
出身地 イタリア・エミリア(ロマーニャ州)
主な実績 WGP125ccクラス年間チャンピオン1回、2017年Moto-GP年間ランキング2位

ドヴィツィオーゾは、Moto-GP2017年シーズンで覚醒したイタリア人ライダーで、最終戦までマルケスと年間チャンピオン争いを行った今シーズン主役の1人です。
特に第11戦オーストリアGPと第15戦日本GPでは、決勝レースでマルケスと熱いバトルを繰り広げて、何度もトップが入れ替わる展開から、最終コーナーでマルケスをかわして優勝する劇的な勝利をおさめました。

年間ランキング2位の結果以上に2017年シーズンは強烈なインパクトを残し、今年のMoto-GPを大きく盛り上げてくれました。特に母国のイタリアでは、イタリアメーカーのドゥカティとイタリア人ライダーとのコンビで世界最高峰のレースでチャンピオンになれば、史上初の快挙になることから大きな盛り上がりを見せていました。

2016年までは、Moto-GPに9年参戦して優勝回数は2回という中堅の立場でしたが、2017年は王者のマルケスと並ぶ年間6勝をあげて、一躍世界のトップライダーの仲間入りをしました。2018年シーズンは初チャンピオンの期待がかかる注目ライダーです

遅咲きの苦労人

ロッシやマルケス、ロレンソなど、現役ライダーで年間チャンピオンを獲得した経験のあるライダーは、若くして才能を開花させた天才肌が多いです。ドヴィツィオーゾは年間チャンピオンこそあと一歩で獲得できませんでしたが、2017年でMoto-GP参戦10年目でようやく注目されるようになったベテランライダーです

Moto-GP参戦以降、年間ランキングは常に8位以内に入る安定感を見せていて、ファクトリーチームに在籍するべきトップライダーであることは間違いないのですが、2016年までの過去9年のキャリアは輝かしいものではありませんでした。

2012年には、レプソル・ホンダチームを押し出される形で、サテライトチームのモンスター・ヤマハ・テック3チームに移籍し、翌年にはファクトリー体制を求めてドゥカティ・チームに移籍しています。
移籍当時のドゥカティチームはホンダ・ヤマハの2強に大きな遅れを取っているどん底状態で、2011年・2012年在籍したバレンティーノ・ロッシも2年で見切りをつけてヤマハに移籍するような状況でした。

しかし、当時のドゥカティ・チームは長年未勝利だったチームに与えられる優遇措置で、シーズン中のエンジン開発を許されていて、ドヴィツィオーゾは積極的に開発に参加して結果を出していきます。2016年の第17戦マレーシアGPで7年ぶりの優勝をして、2017年シーズンで覚醒したのは、チームとともに苦労して掴み取った成功だと言えるでしょう。

ドヴィツィオーゾの性格はイタリア人には珍しく、感情を表に出さないシャイな性格です。同じイタリア人ライダーで陽気で情熱的な性格のロッシとは違い、バイクを降りた時のスター性には欠けます。それでも長年苦労してきたヒューマンドラマもあり、マルケスとのバトルを制した熱いレースで観客を魅了するなど、イタリア人以外のファンも増加しています

2017年シーズン開幕前の評価は低かった

2016年には自身7年ぶりの優勝も飾って2017年の飛躍を期待されていましたが、2016年シーズンは年間9名の優勝者が出る混戦のシーズンで、1勝の実績はそれほど注目されていませんでした。2017年シーズン開幕前は、ヤマハから移籍してきた元世界チャンピオンのホルセ・ロレンソに注目が集まっていました。

結果的には2017年シーズンのドヴィツィオーゾは開幕戦で2位に入り、第6戦イタリアGPで優勝するなど序盤からロレンソを上回る結果を残して、チームの看板ライダーとして活躍しています。ロレンソはシーズン開始前からドヴィツィオーゾの実力を認めていて、中盤以降はロレンソがドヴィツィオーゾをサポートするような走りをする場面もありました。

過去に元チームメイトのイアンノーネとやりあってポイントを取り損ねるトラブルもありましたが、現在のチームメイト(ロレンソ)との関係は良好で、2018年シーズンもドゥカティは強いチームになるでしょう。

幼少期からMoto-GP参戦まで

4歳の時に、父親からマラグーティのミニモトクロッサーをプレゼントされて、モトクロスバイクに乗り始めます。7歳からミニバイクレースもはじめ、しばらくはオンロードロードとオフロードの両方に乗っていました。幼少期から、どんどん頭角を現しミニバイクのイタリア選手権を経て、2000年には125ccのアプリリアチャレンジカップでチャンピオンを獲得します。

2001年にはロードレースヨーロッパ選手権125ccクラスでチャンピオンを獲得、WGP125ccクラスのイタリア選手権にスポット参戦を果たします。2002年からはWGP125ccクラスにチーム・スコットよりフル参戦をして、3年目で年間チャンピオンを獲得します。

2005年より同チームから250ccクラスに昇格すると、年間ランキング3位に入りルーキーオブザイヤーを獲得します。250ccクラス参戦2年目と3年目は、それぞれ2勝ずつあげて年間ランキング2年連続2位を獲得し、Moto-GPへの昇格を決めます。

2年連続年間2位だった2006年と2007年に、2年連続で250ccクラスのチャンピオンに輝いたのは、現在のチームメイトでもあるホルセ・ロレンソでした。250ccクラスではチャンピオンの獲得はなかったですが、安定した成績を認められて2008年にチームと共にMoto-GPクラスへ昇格します。

Moto-GPデビュー1年目から年間ランキング5位に入る活躍を見せて、翌年よりファクトリーチームのレプソル・ホンダに移籍します。レプソル・ホンダ参戦1年目はイギリスGPで初優勝をしますが、その後は9年目の2016年まで勝てない時代が続きます。

2017年の活躍によって、一部でホンダやヤマハへの移籍の噂も出ましたが、私はドヴィツィオーゾは今後も長くドゥカティ・チームに残ると予想します。WGPフル参戦からMoto-GP昇格1年目までの7年間を同じチームで過ごし、現在も移籍当時は決して強くなかったドゥカティ・チームで長年開発を手伝ってきた経緯もあります。

少なくとも、イタリア人ライダーとイタリアメーカーのバイクによる年間チャンピオンを獲得するまでは、ドゥカティにこだわって戦っていくでしょう。

WGP・MOTO-GPでの年間成績

シーズン クラス チーム マシン 優勝回数 ランキング
2001年 WGP125cc アプリリア アプリリア・RS125 0回
2002年 WGP125cc スコット・ホンダチーム ホンダ・RS125R 0回 13位
2003年 WGP125cc スコット・ホンダチーム ホンダ・RS125R 0回 5位
2004年 WGP125cc コプロン・スコット・ホンダチーム ホンダ・RS125RW 5回 1位
2005年 WGP250cc コプロン・スコット・ホンダチーム ホンダ・RS250RW 0回 3位
2006年 WGP250cc コプロン・スコット・ホンダチーム ホンダ・RS250RW 2回 2位
2007年 WGP250cc コプロン・スコット・ホンダチーム ホンダ・RS250RW 2回 2位
2008年 Moto-GP JiR チーム・スコット ホンダ・RC212V 0回 5位
2009年 Moto-GP レプソル・ホンダ ホンダ・RC212V 1回 6位
2010年 Moto-GP レプソル・ホンダ ホンダ・RC212V 0回 5位
2011年 Moto-GP レプソル・ホンダ ホンダ・RC212V 0回 3位
2012年 Moto-GP モンスター・ヤマハ・テック3チーム ヤマハ・YZR-M1 0回 4位
2013年 Moto-GP ドゥカティ・チーム ドゥカティ・デスモセディチ GP13 0回 8位
2014年 Moto-GP ドゥカティ・チーム ドゥカティ・デスモセディチ GP14 0回 5位
2015年 Moto-GP ドゥカティ・チーム ドゥカティ・デスモセディチ GP15 0回 5位
2016年 Moto-GP ドゥカティ・チーム ドゥカティ・デスモセディチ GP16 1回 7位
2017年 Moto-GP ドゥカティ・チーム ドゥカティ・デスモセディチ GP17 6回 2位

まとめ

アンドレア・ドヴィツィオーゾのキャリアを見ると、不運な面もいろいろ感じました。特に2012年にレプソル・ホンダのシートを失ったときは、2011年に自己最高位の年間ランキング3位を獲得したあとのことでした。

当時はレプソル・ホンダが3名チームから2名チームに縮小した都合もあり、ドゥカティからチャンピオンライダーのケーシー・ストーナーが移籍したことも大きな要因です。ただファクトリーチームではなくサテライトチームの移籍になったのは、実績から考えれば過小評価されていたと断言できます。

ファクトリーチームが獲得しなかった要因の一つは、長年優勝から遠ざかっていて、安定性はあるけど決め手に欠ける部分があったからです。もし、もう1〜2年レプソル・ホンダに在籍できて、どこかで1戦でも優勝できるキッカケがあれば、既に年間チャンピオンを獲得できていた可能性もあったと思います。

現在はレプソル・ホンダに在籍していた当時からライディングテクニックは大きく進歩して、2017年シーズンの内容を見ると日本GPをはじめ、決め手が強みのライダーで最後の仕掛けどころを見極める勝負師としての勘を身につけています。

私はドヴィツィオーゾの経歴を見て、もっと応援してあげたいライダーだと感じました。2018年の活躍に期待です。

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